じゃがいもの再利用(タネイモの選び方)
さいごに、自家製のじゃがいもを使い、タネイモにして再利用する方法をご紹介しましょう。なお、春とりのじゃがいもは満足な収穫量が望めませんので、再利用するなら秋とりのじゃがいもがいいでしょう。
具体的なスケジュールは?
秋とりじゃがいもの収穫時期は11月下旬~12月初旬頃になります。このじゃがいもでタネイモを作り、2月中旬~3月上旬に植え付けることで、5月下旬~6月上旬に収穫するじゃがいも(春とり)を作ることができます。
秋とりじゃがいもがおすすめの理由
タネイモには休眠期間がある
休眠期間とは、タネイモから芽が出ない期間のことをいいます。収穫後2~4ヶ月が休眠期間に当たり、じゃがいもから芽がでませんので、この期間には植え付けない方がいいでしょう。植え付けるなら休眠期間終わってからにしましょう。
秋とりじゃがいもの品種は?
こうした理由で、自家製タネイモ作りには、秋とりじゃがいもの「アンデス」・「ニシユタカ」などが向いています。これらの品種は、秋~冬に休眠するため、休眠期間が短く、また腐りにくいので、2月中旬~3月上旬の植え付け(春とり)に使いやすいからです。逆に、品種でいえば、春とりじゃがいもである「男爵」・「メークイン」は休眠期間が長いので、自家製タネイモ作りで使うには難易度が高めといえます。
じゃがいもの再利用(タネイモのつくり方)
①じゃがいもの収穫とタネイモの選別
まずは、収穫したじゃがいもからタネイモを選ぶ必要があります。じゃがいもの収穫には、数日雨が降っていない天気が続いている日を選び、必ず霜がふる前におこなうことを心がけましょう。収穫をしたら土をはらい、半日ほど天日で乾燥させ、じゃがいもの健康チェック(キズ・打ちみ・腐敗など)をして、将来のタネイモを選別します。
選んだじゃがいもはどうやって保存したらいいの?
②タネイモの貯蔵・保存
選別したら緑化しないよう、通気性のよいものに入れて氷点下にならない5℃前後の冷暗所で保存します。戸外に保存する場合は土に穴を掘ってから、穴の中に入れて土をかぶせ山をつくり、最後にワラやむしろをかぶせましょう。
あとは植えるだけのいいのかしら?
③芽出し作業をする
いえ、春とりじゃがいものタネイモをつくるためには、「芽出し作業」が必要になります。まずタネイモを休眠から起こします。植え付けは2月中旬~3月上旬なので、植え付ける一カ月前から芽出し作業を行います。
芽だしはどうやってやるの?
少しずつ暖かくなってきてもまだ寒さがありますので、日当たりのいい窓辺などに置いて芽出しをしてあげましょう。芽出しをすることができたら、健康チェック(キズ・打ちみ・腐敗など)をおこない植え付けましょう。
タネイモづくりの注意点
一度でも病気にかかったじゃがいもは再利用することができません。病気が広まり、再利用してもじゃがいもは収穫できなくなります。他の野菜や近隣で栽培しているところにも影響がでるかもしれませんので、病気がある場合はタネイモづくりをあきらめて、市販のタネイモを植え付けましょう。
まとめ
じゃがいもの芽かきについていかがでしたでしょうか?芽かきをすることにより、より品質のよいじゃがいもができるんですね。今まで芽かきは大変でもったいないと思っている方もみえたかもしれませんが、この記事を読んでいただき、芽かきする理由を、もう一度考えてみませんか。さらなる黄金色の宝をもとめ、じゃがいものお世話を楽しんでくださいね。
タネイモはどうやって選べばいいのかしら?