じゃがいもの毒性とは?
カレーライスや肉じゃがなど、さまざまな料理に活躍するじゃがいもですが、実は食中毒の危険もある毒をもっています。じゃがいもの毒素は、植物が自分自身を守り繁殖するためにもつものです。じゃがいもによって体調を崩した例は毎年報告されているので、身近なものとして注意しましょう。
ボタニ子
じゃがいもの毒抜き法や正しい保存法を行って食べると毒にあたることはほとんどありません。
天然毒素「ソラニン」「チャコニン」
じゃがいもに含まれる天然毒素は「ソラニン」と「チャコニン」という2種類です。主に神経に作用し、過剰にソラニンやチャコニンを摂取すると嘔吐、頭痛、下痢などの食中毒症状を引き起こします。特にチャコニンはソラニンよりも毒性が強いといわれており、最悪の場合は昏睡状態や死に至ることもあるため気をつけましょう。
ボタニ子
「ソラニン」と「チャコチン」を総称して「ポテトグリコアルカロイド」とよばれます。
食中毒を起こす天然毒素の目安量
食中毒を起こす天然毒素の目安量は以下です。
- 50kgの成人の場合…約50mgの摂取で食中毒症状を起こす可能性あり
- 50kgの成人の場合…約150~300mgの摂取で死ぬ可能性あり
ボタニ子
特に、じゃがいもの皮や芽の部分はさらに含有率が高いです。
じゃがいもによる食中毒
じゃがいもを口にしてこんな症状を感じたら注意
食中毒の危険性がある場合、以下のような味覚や症状を感じる場合があります。
- 苦み
- えぐみ
- 舌がピリピリとしびれる
食中毒にあたった際の身体症状
食中毒症状には以下があります。
- 下痢
- のどの痛み
- 吐き気
- 嘔吐
- 頭痛
- めまい
- 腹痛
- 呼吸困難
嘔吐、下痢、腹痛、目眩、動悸、耳鳴、意識障害,痙攣、呼吸困難。
ひどい時は死に至るボタニ子
次のページでは、天然毒素の含有率が高いじゃがいもの見分け方を解説します。
出典:写真AC