サンヨール・乳剤の使い方
スプレータイプのサンヨール液剤は、気になるところにシュッとスプレーするだけで手軽に使用できます。広い面積や高い庭木などには、サンヨール乳剤の希釈液を噴霧器で効率よく散布するのがおすすめです。詳しい使い方を、確認しておきましょう。
希釈液の作り方
サンヨールの希釈倍率は、250〜1000倍です。サンヨール乳剤は展着性が高い農薬なので、希釈するときに展着剤を加える必要がありません。
- 250倍液の作り方 サンヨール乳剤1mLを水250mLに溶かす
- 500倍液の作り方 サンヨール乳剤1mLを水500mLに溶かす
- 1000倍液の作り方 サンヨール乳剤1mLを水1Lに溶かす
噴霧器で散布する
より効果的な散布時期は、病害虫の発生初期です。適量をしっかりと散布することで効果が現れます。噴霧器で農薬を散布するときには、目に入ったり肌についたりしないようゴーグルやマスクをつけ、長袖長ズボンの作業着を着て散布しましょう。希釈液は使いきれる量を作り、残った場合は河川や水路などに流さず、安全な方法で廃棄してください。
使用上の注意点
サンヨール(原液)は危険物第4類第2石油類に属するため、火気に注意して取り扱います。また葉面に薬害が出る可能性があるので、高温時期やハウス内での使用は注意が必要です。安全性が確認されていない他の農薬との混用は避けましょう。
サンヨールの働きと系統
サンヨールの有効成分である有機銅系のDBEDC剤の働きは、害虫の気門や気孔を閉塞し窒息させることです。同じ働きの薬剤を使い続けることで効果が出なくなってしまう薬剤耐性を抑えるには、系統の違う薬剤でのローテーション散布をおすすめします。特に薬の効きづらいアブラムシやうどんこ病の薬剤耐性に、最適な散布方法です。
ローテーション散布とは
ローテーション散布とは、同じ薬を使い続けることで、病気や害虫に薬剤への耐性ができてしまうことをいいます。これを防ぐためには系統の違う薬剤2〜3種類を順番に使っていく、ローテーション散布がおすすめです。家庭用の農薬の規格には殺虫剤と殺菌剤などがあり、農薬工業会ではそれぞれの系統を分類して紹介しています。薬剤選びの参考にするとよいでしょう。
うどんこ病のローテーション散布は、この記事を参考にしてね!
まとめ
バラや野菜などに幅広く使える殺虫殺菌剤、サンヨールを紹介しました。うどんこ病やアブラムシなどへの効果が高く、1本で殺虫剤と殺菌剤の2つの働きが期待できます。サンヨールを上手に活用して、気持ちよくガーデニングを楽しみましょう。
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出典:写真AC