浮き草の概要
浮き草とは、ウキクサ属の植物の総称です。主に熱帯地域に自生し、葉を水面に浮遊し長い根を水中に漂わせています。主に水田や池など水の流れがゆるやかな場所に分布しており、丈夫な性質を持ち生育旺盛でよく増えます。水草とは異なり、水中に浮かべるだけのため植え付ける手間がありません。
基本情報
園芸分類 | 水生植物 |
形態 | 一年草 |
葉の大きさ | 直径約1cm |
花の色 | 薄紫(ホテイアオイ) |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | 強い |
特性・用途 | 水に浮く、魚の隠れ場所、水質改善 |
栽培難易度 | ★★☆☆☆ |
特徴
浮き草には、水温の上昇緩和・水槽内の水質改善・産卵床になるなどのいくつかの役割があります。
水温の上昇緩和
浮き草は、水温の上昇を緩和する役割があります。水面を覆うようにして生育しているため、主に屋外での飼育の際に葉が光や熱を遮り、水槽の底まで達するのを防ぎます。
水槽内の水質改善
浮き草は、水質改善効果が期待できます。水中にたくさんの根を漂わせており、根の部分に、バクテリアが住み着くことで、水が浄化されます。
産卵床になる
浮き草の根は、産卵床になります。やわらかい根は、卵がよく絡まり金魚にとっても安心して産卵できる場所です。
金魚におすすめの浮き草5選
①ホテイアオイ
浮草 玉草 ホテイ草 国産(ホテイアオイ)(10株)
参考価格: 1,155円
ホテイアオイは、やや肉厚な緑色の葉が特徴です。水に浮かぶ姿には風情を感じられ、また開花期には美しい淡い紫色の花を咲かせることからおすすめです。葉は強い日差しを遮り水中の温度の上昇を防ぎます。寒さには弱いため冬季は室内への移動が必要です。
おすすめ度 | ★★★★★ |
---|---|
育てやすさ | ★★★☆☆ |
ボタニ子
浮き草の濃い緑色が、朱色や金色など色鮮やかな金魚によく映え風情ある光景が楽しめます。
②アマゾンフロッグピット
お買い物マラソン ポイント最大44倍 さらに0のつく日はポイント5倍 7/26(日)1:59まで【水草】アマゾンフロッグピット(輸入品)1カップ
参考価格: 339円
アマゾンフロッグピットは、熱帯地域に自生しています。直径約5cmの丸みを帯びたやや大きめの葉が、強い日差しから金魚を守り屋外での飼育に適しています。比較的栽培も容易で、よく増えることから初心者に人気です。耐寒性は乏しいため、寒い季節は室内へ移動しましょう。
おすすめ度 | ★★★★★ |
---|---|
育てやすさ | ★★★☆☆ |
ボタニ子
浮き草は、植え付ける手間がなく、水槽内に手軽に緑を取り入れられます。
③サルビニア・ククラータ
(浮草)サルビニア ククラータ(無農薬)(3株)
参考価格: 640円
サルビニアククラータは、ハチの巣状の葉が特徴の浮き草です。直径約5mmの葉が密集しておりレイアウトに取り入れることで、個性ある水槽に仕上がります。水質改善効果はやや低いです。
おすすめ度 | ★★★☆☆ |
---|---|
育てやすさ | ★★★☆☆ |
④フィランサス・フルイタンス
(ビオトープ)水辺植物 フィランサス フルイタンス(無農薬)(10株) 北海道航空便要保温
参考価格: 1,540円
フィランサスフルイタンスは、葉の色が変化する浮き草です。光を好み、光の量によって緑色から黄色、赤に色が変わります。緑色が多い浮き草の中で、カラーリーフのような美しい色合いは水槽内で個性を放ちおすすめです。
おすすめ度 | ★★★★★ |
---|---|
育てやすさ | ★★★★★ |
⑤ヒンジモ
(水草)ヒンジモ(無農薬)(1パック)
参考価格: 850円
ヒンジモは、沈水性の水草です。主に浮き草は水面に浮葉していますが、ヒンジモは珍しく水中で生育します。繊細な葉が印象的で、光にも強いため屋外飼育に適しています。
おすすめ度 | ★★★★☆ |
---|---|
育てやすさ | ★★★★★ |
金魚の水草・浮き草の選び方
金魚の飼育に適した水草・浮き草の選び方は、屋外・室内で異なります。室内飼育は、照明やCO2添加措置、温度管理などがしっかりと整うため、水草・浮き草ほとんどの種類が栽培可能です。屋外飼育の場合は、CO2添加措置を取り付ける、また気温を維持することがやや困難です。屋外飼育には、CO2の添加が不要で耐寒性のある種類を選びましょう。
ボタニ子
屋外飼育には、マツモ、アナカリス、アヌビアス・ナナ、浮き草はホテイアオイがCO2の添加が不要で耐寒性もあり適しています。
金魚の水草・浮き草の育て方のコツ
CO2(二酸化炭素)の添加
水草の生育には、二酸化炭素が必要です。植物の光合成は二酸化炭素を取り込むことで行われ、生育を促進させて、元気な状態が保たれます。二酸化炭素自体は水道水にも含まれていますが、二酸化炭素添加措置などを使い、水中に多くの二酸化炭素を送り込むことで光合成が盛んに行われ、植物の状態を常によい状態にキープできます。
照明
水草の生育には、光が必要です。室内飼育の場合、水槽内に取り込める光の量が足りない・不安定、また水草が大きく育ち光を遮るなどの状況になる可能性があります。確実に光を取り込むために、水槽内に照明器具を設置しましょう。一般的には、吊り下げるタイプ・据え置きタイプ・スタンドタイプ・ひっかけるタイプがあり、水槽のかたちや好みにあわせて選べます。
室内飼育の水草は、日の光にあてなくても大丈夫?
一般的な草花の生育には、日の光が必要です。しかし水草は、植物とは異なり日の光は必要ありません。室内飼育の水草に日の光をあてると光合成はされますが、同時に水槽内の水温が上昇し、耐暑性に乏しい水草の生育が困難になります。また、不要な苔(アオミドロなど)が大繁殖する可能性もあるため、室内飼育の水草は直射日光は避けて管理しましょう。
ボタニ子
ホテイアオイやアマゾンフロッグピットなど、もともと日の光に強いものや、屋外飼育を前提としてレイアウトした水草は例外です。
肥料
水草が美しい状態を保つには、肥料が必要です。肥料には固形肥料と液体肥料があり、どちらも初心者でも簡単に施せます。固形肥料は、水草を植え付ける前に底床の砂利の中に埋め込み、植え付けられた根から養分を吸収します。液体肥料は、主にレイアウトした水草が増えたときに、追加で施しましょう。水草は、葉からも養分を吸収するため液体肥料は手軽に養分補給を行えます。
トリミング
水草が大きく成長したらトリミングが必要です。トリミングは植物の剪定に似た作業です。長く伸びた茎は景観を損なう、また光を遮り草丈の低い水草の光合成を妨げる可能性があります。適宜切り水面から露出しないようにしましょう。
トリミングの仕方は?
トリミング作業は、伸びた茎の先端をよく切れるハサミで切りそろえるだけです。真っ直ぐに切りそろえても、伸びていくうちに自然な長さになるため問題ありません。
水草・浮き草は金魚にとってメリットがたくさん!
水草にはたくさんのメリットがあります。水を浄化する・産卵床になるなど金魚の飼育環境を、自然に整え金魚にとって心地よい空間をつくることができます。またレイアウトする楽しみや、涼や風情を感じるなど、飼育する側も楽しめることからおすすめです。好みの水草・浮き草でオリジナルの水槽をつくってみてはいかがでしょうか。
- 1
- 2
出典:写真AC