越冬方法は?
アサザは、日本に広く分布しているように、わりとどんな生育環境でも育ちます。家の外に置いていても越冬でき、一見枯れたように見えても、根が残っていて越冬します。ただ、水面に薄い氷が張るぐらいなら越冬できますが、株ごと凍ってしまうような寒い地域では、越冬できず枯れてしまいます。
アサザを増やす方法は?
株分けしてよい時期
株分けは、植えたアサザの株が何株かに増えたら行います。また、株分けは、暑いときと寒いときを除けば、一年中いつでも行えます。アサザは結構丈夫なので、少しぐらい根が傷んでいても成長するので、あまり気にしなくても大丈夫です。
株分け方法
株を水中や鉢から出し、根をつけた状態で株を切り離します。アサザは結構強い植物なので、株と株の間をハサミで大胆に切って大丈夫です。アサザは、葉からも水を吸収することができます。ただ、底の根まで切りすぎないようにしましょう。根をとり過ぎると、株分けした後の生育に影響します。
新しい株の植え付け方法
株分けした新しいアサザは、そのまま鉢などに植えます。土の深さは、切った株があまり深くならないように、切った株の土の上面と同じぐらいになるように土を入れます。鉢の大きさは4号や直径12cmぐらいか、これより少し大きめのサイズがおすすめです。これより小さいサイズでも大丈夫ですが、少し大きいかなというぐらいが、根がはりやすく、開花しやすいです。
伸びたランナーで増やす方法
株分けする他に、伸びたランナーを利用して増やす方法もあります。根が伸びたら、根元から切って、そのまま土に植えるだけで成長します。アサザは、今、絶滅が危惧されていますが、本来、水草は繁殖力が強く、増えすぎて困るほどどんどん増えていきます。もし、増やそうとしているのに増えない場合は、日当たりや水深など、生育環境を見直しましょう。
鉢上げ
また、株は増えていないけれど、よく成長し大きくなったときに、一回り大きな鉢に入れ替えてあげましょう。このとき、根は出来るだけ崩さずそのまま大きな鉢に入れましょう。鉢上げは、アサザの根が痛むことをあまり気にしなくても大丈夫です。
アサザは絶滅危惧種?
アサザは、本来池や沼、水路などに生息し、黄色い花を咲かせていましたが、最近は減少し絶滅を危惧されています。その原因として、水質の悪化や、水辺が整備されアサザが生息しやすい環境が少なくなってきたからです。そのことから、2000年頃、絶滅の恐れがあるということから絶滅危惧種になりました。
霞ヶ浦での活動
海に面した大きな湖である霞ヶ浦は、アサザが自生する日本の中で最大の生息地でした。ところが、2000年頃、数年で9割以上も減り、急激に減少していることがわかりました。そのことから、絶滅の恐れがあることがわかり、市民が主体となってアサザを再生させるための活動が開始されました。
絶滅危惧種から準絶滅危惧に回復
霞ヶ浦だけでなく、日本各地でアサザが絶滅の危機に瀕していることが分かり、市民などによる活動が行われています。その活動によって少しずつアサザの数が増えてきたことから、絶滅の危険が低くなり、絶滅危惧種から準絶滅危惧に回復しました。
まとめ
寒さに強いアサザは、越冬しやすく、育てる方法が簡単な水草です。根は大変丈夫なので、枯れてしまったように見えても、根が生きているとまた新しい葉が出てきて、成長し、黄色を花が咲きます。また、睡蓮鉢などでメダカと一緒に育てるとメダカにもよい環境になりますし、私たちにも癒しを与えてくれるのでおすすめです。
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出典:写真AC