ネマガリダケとタケノコとの違い
ネマガリダケは笹の一種ですが、竹の若芽である「タケノコ」と見た目や味が似ています。特にハチクと見間違える方も多いのではないでしょうか?そこで、一般的なタケノコとハチクの違いを詳しく解説します。
モウソウタケ(孟宗竹)との違い
モウソウタケとは、一般的に「タケノコ」と呼ばれているタケノコの代表品種です。直径10~15cmほど太く、茶色い皮に細かい産毛があるのが特徴です。日本全国に分布していますが、モウソウタケは寒冷地では育ちにくいため収穫量は少な目です。収穫時期は3~5月になり、春の訪れを知らせてくれる品種です。ネマガリダケとは、太さも見た目も大きく異なり、早く収穫できる違いがあります。
ハチク(破竹・淡竹)との違い
ハチクは、直径3~10cmと細く、モウソウタケよりも甘みのあるタケノコです。収穫時期は5月中旬~6月上旬で、耐寒性があるため日本海側に多く分布しています。皮は、赤みを帯びた薄い茶色で産毛が少ないです。ネマガリダケと同じように細長いタケノコですが、皮の色と産毛が違います。収穫時期が重なるため、食べ比べてみるとおもしろいでしょう。
ハチクは、漢字で「淡竹」と書く竹の種類です。「破竹」と書くこともありますが、どちらも同じタケノコです。
ネマガリダケの収穫時期
ネマガリダケは、笹の仲間では最も北部に分布する品種です。北海道、東北、信越、山陰地方など山間部の雪が多く降るところに群生しています。収穫する時期はその地域によって異なりますが、5月上旬から採れはじめ5月中旬~7月上旬に流通します。
収穫後の下処理
ネマガリダケを生で購入した際は、できるだけ早く調理するか下処理をしましょう。収穫した後は、徐々に風味が薄れアクが強くなっていきます。保存する場合は下処理が欠かせません。すぐに食べない場合は、必ず下処理をしてから水煮保存か冷凍保存をしましょう。
下処理の仕方
- 下部の硬い部分と上部の先の部分を切り落とします。
- 縦に切り込みを入れます。
- たっぷりのお湯で皮のまま10分ほどゆでます。
- ゆで上がったら冷水に浸けます。
- 冷めたら皮をむき、硬い節を取ります。
ネマガリダケは、あく抜き不要です。手間がかからず使いやすいですね。
収穫後の保存方法
下処理したネマガリダケは、水煮にして保存するのがおすすめです。密閉容器にネマガリダケを入れ、水に浸して冷蔵庫で保管します。こまめに水を交換すると3~5日ほど日持ちします。密閉容器に過熱殺菌したビンを使うと、長期間保存が可能です。
下処理をした後は冷凍保存もできますが、食感や風味が落ちてしまうため、あまりおすすめしません。
次のページで「ネマガリダケのおすすめの食べ方」をご紹介します。
出典:写真AC