アマドコロ(甘野老)ってどんな植物?
アマドコロは、東アジアからヨーロッパの山野に自生する多年草です。釣鐘状の小さな白い花は愛らしく、斑入り葉の種類はカラーリーフとしても人気があり、茶花やアレンジメントなどにも使われます。また、新芽や根茎は食用になる山菜です。
アマドコロの基本情報
名前 | アマドコロ、甘野老、鳴子蘭 |
学名 | Polygonatum odoratum |
科/属名 | キジカクシ科アマドコロ属(ナルコユリ属) |
原産地 | 日本など東アジア~ヨーロッパ |
開花時期 | 3月~5月 |
草丈 | 30~50cm |
分類 | 多年草 |
アマドコロの特徴
ベル形の白い花
花被片(花びらとガクの部分)が筒状に合わさった細長い鐘形の白い花が、うつ向いて咲きます。先の方が少し開き加減になり、薄緑色を帯びています。
落葉して越冬
葉は楕円形で、自生種には基本的に斑は入っていませんが、斑入りの園芸品種が観賞用に栽培されています。地上部は冬に枯れ、春にまた芽吹きます。
若芽や根茎は山菜
根と新芽(茎や葉)は食べられます。根は節のない根茎で、形は山芋に似ています。根茎を天日で乾燥させたものは「玉竹(ぎょくちく)」または「イズイ」と呼ばれ、滋養強壮に効く生薬です。玉竹は、アマドコロの中国名でもあります。
実は黒くて有毒
秋になると黒い果実ができ、種で増やせます。根や新芽(葉)は食用になりますが、実は有毒なので注意が必要です。
名前の意味と由来
甘くて山芋に似ている
アマドコロの根が、トコロ(山芋の一種。オニドコロなど)に似ていて甘いことから、甘いトコロ、「アマドコロ」と名付けられました。
アマドコロの花言葉
元気を出して!
アマドコロの花言葉は、「元気をだして」です。うつ向いて咲いているので、励ます花言葉が与えられたのでしょう。また、アマドコロの根茎を乾かした生薬には滋養強壮の効果があり、弱ったときに支えてくれる植物です。可憐な小さな花を見つけると元気づけられますね。
アマドコロの人気品種
斑入りアマドコロ
「斑入りアマドコロ」は、葉に白い覆輪(縁どり)が入った種類で、観賞用に流通しています。葉は、アレンジメントや生け花のあしらいなどに重宝されます。「白覆輪斑」「ナルコラン(鳴子蘭)」の名前もあります。
萱場錦
「萱場錦(かやばにしき)」は、白い覆輪斑が葉に大きく入った品種です。見映えのする葉は、カラーリーフとしても人気です。
次のページでは、アマドコロの仲間・似た植物と食べ方をご紹介します。
出典:写真AC