赤いじゃがいもを防ぐ対策<調理方法>
じゃがいもの赤い変色を防ぐには低温障害を避ける以外に、アントシアニンの酸化にも注意が必要です。アントシアニンの酸化は料理の段階で起こり、赤い斑点の原因となります。料理の際には酸素との接触時間をなるべく減らすのがポイントです。
水に浸ける
料理の際にじゃがいもに出る赤い斑点の対策は水に浸けることです。酸素とじゃがいも中のアントシアニンがなるべく触れないようにします。ただし、長く水に浸けていると、芋の中のでんぷん質が流出し食感が変わるので、水に浸ける時間は10分程度にし、早めに料理しましょう。また、生のカットしたじゃがいもは水に浸けて冷蔵庫に入れておいても1~2日ほどしか持ちしません。
すりおろしたじゃがいもは早く料理する
カットしたじゃがいもの断面の変色は水に浸けることである程度防げますが、すりおろしたじゃがいも変色を防ぐのは困難です。対策としては、酸素に触れないようにすりおろしたものはなるべく早く料理してしまうのが一番でしょう。
赤いじゃがいもになる種類
じゃがいもが赤く変色していると驚くこともありますが、最初から赤い色をしている種類が近年は多く出回るようになりました。外の皮が赤く中が黄色のものや、外の皮も中も赤いものなど、バリエーション豊富で「カラーポテト」と呼ばれ人気が集まっています。じゃがいもの種類によって食感がかなり変わるので、食べ比べてみるのも楽しいですよ。
外の皮が赤い種類
外の皮は赤く、芋の断面が黄色の種類はレッドムーン、アンデスレッド、ベニアカリなどが有名でしょう。赤い皮はアントシアニン色素による色です。断面の黄色がさつまいものように鮮やかで、カロテノイドが豊富に含まれています。とくにレッドムーンは「紅メークイン」と呼ばれるほど赤色が鮮やかでねっとりとした食感が人気です。
ボタニ子
外も中も赤い種類
外の皮も断面も赤い種類では、ノーザンルビーやドラゴンレッドが人気です。ノーザンルビーやドラゴンレッドの赤色もアントシアニン色素の働きによります。赤いじゃがいものなかでもノーザンルビーは赤色が抜けにくく、皮ごとフライドポテトにしたり、ピンクのポテトサラダにしたりする調理法が人気です。アントシアニンは酸性になると色が鮮やかになるので調理方法による色の違いも楽しめるでしょう。
じゃがいもを正しく保存しておいしく食べよう
低温障害や酸化が原因でアントシアニンが変色した赤いじゃがいもは食べても問題ありませんが、せっかくなら見た目もきれいなじゃがいもを食べたいですね。じゃがいもは保存方法に少し気をつけるだけで、長い間食べられる便利な野菜です。近年人気のカラーポテトなどめずらしい種類も楽しみながら、じゃがいもを味わいましょう。
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