じゃがいもは生でも食べられる?生食に向いている品種や食べ方を紹介

じゃがいもは生でも食べられる?生食に向いている品種や食べ方を紹介

じゃがいもは、ホクホクした食感とほんのりとした甘みが特徴で、カレーや肉じゃがなどに使う定番の野菜です。加熱するのが一般的なじゃがいもですが、生で食べることを想定していない人も多いでしょう。じゃがいもは生で食べられるのか、品種や調理法、注意点も紹介します。

記事の目次

  1. 1.焼いても煮てもおいしいじゃがいも
  2. 2.じゃがいもは生で食べられる?
  3. 3.生で食べられるじゃがいもの品種
  4. 4.生のじゃがいものおいしい食べ方【購入~下処理まで】
  5. 5.生のじゃがいものおいしい食べ方【シンプルにサラダで】
  6. 6.生のじゃがいものおいしい食べ方【ひと手間かけて】
  7. 7.じゃがいもの生食で気をつけたい危険ポイント
  8. 8.生のじゃがいもを安全においしく食べよう!

焼いても煮てもおいしいじゃがいも

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じゃがいもは、「焼く」「煮る」「揚げる」など、どのような調理法でもおいしく食べられる万能食材です。火を通したじゃがいもは控えめな甘さがあり、ほっくりとした食感を楽しめます。身近な食材であるじゃがいもですが、火を通す前の状態で食べたことがある人は意外に少ないです。「そもそも、じゃがいもは加熱せずに生でも食べられるのか」と疑問に思う人も多いでしょう。

じゃがいもは生で食べられる?

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火を通して食べるイメージが強いじゃがいもですが、じつは生でも食べられます。加熱したじゃがいもとは違う食感を楽しめるだけでなく、調理すると熱や水に溶けだしてしまう栄養成分を壊さずに摂取できる点も魅力です。「じゃがいもの生食は腹痛や下痢を引き起こす」といわれることもありますが、食べ方や品種選びなどポイントを押さえておけば大丈夫です。

生のじゃがいもの味や食感

生のじゃがいもは甘みが少なくさっぱりとした味わいで、シャキシャキとした歯ごたえを楽しめるのが魅力です。煮物や炒め物を作る際、生煮えや生焼けのじゃがいもはおいしくありませんが、それは「生で食べる目的の調理法ではない」からです。切り方などの下処理や味付けを工夫することで、生のじゃがいもは格段においしく食べられます。

生で食べられるじゃがいもの品種

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じゃがいもはどの種類でも生で食べられるわけではありません。じゃがいもには「生鮮食品」「加工食品用」「デンプン原料用」の3種類があり、生食できるのは「生鮮食品」だけです。加工食品用のじゃがいもは加工しやすいように品種改良されたものが多く、デンプン原料用はデンプン含有量が高すぎるため、どちらも生食には向きません。

加工食品用やデンプン原料用のじゃがいもは、何に使われているんですか?

加工食品用のじゃがいもの使い道としては、ポテトチップスなどの「菓子類」、ポテトサラダなどの「惣菜」、ポテトフライなどの「冷凍食品」が挙げられます。デンプン原料用は、片栗粉や水産練り製品、麺製品に使用されています。基本的には業者向けに販売されており、一般家庭にはほぼ出回りません。

品種①メークイン

メークインは、表面がつるんと滑らかで楕円形をしている、イギリス原産のじゃがいもです。英語で「May Queen」と表記するように、5月から収穫が始まります。糖質が高く粘りが強く、生食ではシャキシャキ感とモチモチ感を楽しめます。煮崩れしにくい特徴を持っており、加熱調理ではカレーなどの煮込み料理にピッタリです。

ボタニ子

ボタニ子

メークインはてポテトグリコアルカロイドと呼ばれる天然毒素が多いよ!日に当たると増えるから、冷暗所か野菜室で保存してね!

品種②男爵

男爵はメークインと並んで人気の高いじゃがいもです。明治時代に川田龍吉男爵が、「Irish Cobbler(アイリッシュコブラー)」と呼ばれるアメリカ原産のじゃがいもを品種改良して生まれたことから「男爵いも」と呼ばれるようになりました。表面はゴツゴツしており実は白く、じゃがいも特有の香りを楽しめるのが特徴です。

ボタニ子

ボタニ子

メークインと違って熱を入れるとホロホロと崩れる性質を持っているよ。コロッケやマッシュポテトなどの料理にピッタリだね!

品種③キタアカリ

キタアカリは男爵とツニカの交配品種で、男爵のようにゴツゴツした見た目が特徴です。実の色が鮮やかな黄色であることから「黄金男爵」「栗じゃが」とも呼ばれます。生食するとサクサクとした歯切れのよい食感と、しっかりとしたじゃがいも特有の甘みを楽しめます。加熱するなら、甘みを楽しめるじゃがバターのようなシンプルな料理法がおすすめです。

品種④とうや

とうやは、病害虫に強い品種どうしを掛け合わせて作られた北海道産のじゃがいもです。北海道の洞爺湖(とうやこ)が名前の由来です。早く大きく育つタイプの品種で、滑らかな見た目と丸い形をしています。サクサク感としっとり感を持ち合わせているだけでなく、切った後に変色しにくいことから、生食として人気です。

品種⑤はるか

1994年、長崎県で「さやか」と「T9020-8」を掛け合わせて生まれたのがはるかです。卵型でデコボコが少なく、実は白く、芽の周りがほんのり赤いのが特徴です。デンプン量が少なく粉っぽさもないことから、サラダなどの生の料理に好んで使われます。甘みは控えめであっさりしており、シャキシャキとよい歯ざわりを楽しめます。

生のじゃがいものおいしい食べ方【購入~下処理まで】

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おいしい食べ方①鮮度のよいものを選ぶ

じゃがいもは長期保存ができる優秀な野菜ですが、生食するときは新鮮なものを選んでください。「皮にしわがある」「緑がかっている」「軟らかい」「ところどころ芽が出ている」ものは、鮮度が落ちています。変な臭いがするものや、軽く押して茶色い汁が出る場合は腐っている可能性もあるため、生食はもちろん料理に使うのもやめましょう。

おいしい食べ方②切り方を工夫する

じゃがいもを生で食べるときは、切り方に注意が必要です。煮込み料理などでは大きくカットしたほうがホクホク食感を楽しめますが、火を通さないじゃがいもは大きいと硬くて食べにくいです。生食はじゃがいもの歯ごたえを楽しめる料理法のため、薄切りや千切りなど小さく薄くなる切り方を実践しましょう。

おいしい食べ方③水にさらす

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じゃがいもを生で食べるときは、切った後すぐに水にさらしましょう。水にさらすことで、じゃがいもに多く含まれるデンプンを取り除き、変色を防ぐ効果が期待できます。水分を含ませるとシャキシャキ感もアップし、より食べやすくなる利点もあります。

ボタニ子

ボタニ子

次も引き続き、生のじゃがいものおいしい食べ方について紹介していくよ!

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生のじゃがいものおいしい食べ方【シンプルにサラダで】

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