京野菜の種類をいくつ知ってる?京野菜の特徴や旬をご紹介

京野菜の種類をいくつ知ってる?京野菜の特徴や旬をご紹介

京野菜は京都で栽培される野菜のうち「京の伝統野菜」か「ブランド京野菜」のどちらかの認定を受けたものをいいます。京野菜はどの種類も歴史が古く、京都らしさを感じる野菜ばかりです。この記事では京都野菜の数や種類をご紹介します。代表的な京野菜の特徴や旬もご覧ください。

記事の目次

  1. 1.京野菜とは
  2. 2.京野菜の種類【大根】
  3. 3.京野菜の種類【蕪】
  4. 4.京野菜の種類【漬菜】
  5. 5.京野菜の種類【なす・とうがらし】
  6. 6.京野菜の種類【豆】
  7. 7.京野菜の種類【芋・ネギ・根菜類】
  8. 8.個性あふれる京野菜を楽しもう

京野菜の種類【なす・とうがらし】

①加茂なす

加茂なすは「なすの女王」とも呼ばれる京野菜です。スーパーなどでよく販売されている細長いなすとは違い、丸くずっしりとした形が特徴です。田楽にしたり、揚げ物や煮物にしたりとさまざまな食べ方があります。加茂なすの旬は7~9月の夏です。

加茂なすの歴史

加茂なすは貞享元年(1684年)の文献にはじめて登場して以来、京都で親しまれてきました。加茂なすは別名を大芹川(おおせりかわ)と呼ばれており、伏見区鳥羽芹川付近で誕生したからという説も残されています。

②伏見唐辛子

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一般的な唐辛子やししとうと違い、伏見唐辛子は長さがあるのが特徴です。長さは平均で10~15cmほど、大きなものでは20cmにもなることから「ヒモトウ(紐唐)」などと呼ばれることもあります。辛味はなく炒め物や揚げ物にも使いやすいことから日常的に使われる京野菜の1つです。旬はほかの唐辛子と同様、夏~秋です。

伏見唐辛子の歴史

伏見とうがらしは、京みず菜が記載されていた歴史書「雍州府誌」(ようしゅうふし)に記載があります。少なくとも「雍州府誌」が記された1684年には伏見地方を中心に広く栽培していたのでしょう。

京野菜の種類【豆】

①丹波大納言小豆

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丹波大納言小豆は京の伝統野菜には登録されていませんが、ブランド京野菜として京都が販売に力を入れているものの1つです。京都の丹波地方といえば、豊かな自然と、朝晩の気温差がさまざまなブランド野菜を育んでいる地域として有名です。丹波大納言小豆も丹波地方で育てられている野菜の1つで、色のよさ、味のよさから高級食材として人気があります。旬(収穫期)は秋~冬です。

丹波大納言小豆の歴史

小豆は紀元前607年に中国から伝来して以来、日本各地で栽培を試みてきました。「古事記」や「日本書紀」にも小豆の記載は残されており、いかに古くから日本人が小豆を食べてきたかがうかがえるでしょう。丹波地方で育てられる丹波大納言小豆は小豆の中でも最高級とされ、宝永2年(1705年)に丹波藩主が京都御所に献納したとの記述が残されており、献納は明治維新まで続きました。

②紫ずきん

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紫ずきんは丹波黒大豆を食べやすく品種改良して生まれた比較的新しい京野菜といえます。紫ずきんは京都府のみで栽培されていて、販売されるのは9月中旬~10月下旬までの秋のみでこの時期が旬です。味が濃くうまみが強いのが特徴で、一度食べればほかの枝豆との違いに驚くことでしょう。

紫ずきんの歴史

丹波黒大豆の系統を受け継ぐ紫ずきんは、薄皮に紫色がずきんのようにうっすらとついていることから名づけられました。登録は平成8年と新しいですが、丹波地方では古くから親しまれてきた豆でもあります。

京野菜の種類【芋・ネギ・根菜類】

①海老芋

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海老芋(えびいも)はエビのような縞模様であることから名づけられました。野菜のなかでも栽培が非常に難しいといわれている高級野菜の1つで、ねっとりとしながらも口の中でほどける食感は料理人も認めるおいしさです。海老芋は京都のお節料理にかかせない食材で、秋に旬をむかえると年末まで収穫は続き、お節を作る年末に出荷のピークをむかえます。

海老芋の歴史

海老芋は江戸時代、安永(1772~1781年)に長崎県から京都に里芋としてもたらされました。長崎県から持ち帰った里芋は平野権太夫に託され、収穫した里芋のなかから、大型でエビのような模様があったものだけ選抜し、作り出したのが海老芋だといわれています。

②九条葱

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九条ネギも京野菜のなかで有名なものの1つでしょう。強いネギの香りと辛味、シャキシャキとした歯ごたえが特徴です。九条ネギには浅黄種(細葱)と黒種(太葱)の2種類があり、九条ネギというと黒種をさします。浅黄種の旬は夏ですが、黒種は旬がなく、周年栽培が可能です。

九条ネギの歴史

九条ネギの歴史は極めて古く、和銅年間(708~715年)には栽培されていたという記録が残されています。京都南区の九条付近が名産地として知られていたため、九条ネギという名がつけられました。

ボタニ子

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九条ネギの育て方はこちらの記事で詳しく解説していますよ。

九条ネギの栽培・育て方!植え替え・株分けでの増やし方などを解説!のイメージ
九条ネギの栽培・育て方!植え替え・株分けでの増やし方などを解説!
九条ネギは1度植え付けると、繰り返し収穫ができ、株分けをすることで数をどんどん増やすことができる野菜です。この記事では初心者の方でも簡単に栽培ができるよう、九条ネギの特徴や、種まき・株分けのやり方など、九条ネギの栽培方法をご紹介しています。

③金時人参

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金時人参はブランド京野菜に登録されている種類です。普通の人参より濃い赤色が大きな特徴で、「赤ら顔の坂田金時」が名前の由来ともいわれています。煮崩れしないのでお節料理の彩りに欠かせない野菜の1つでしょう。京にんじんとも呼ばれ、旬は秋~冬です。

金時人参の歴史

金時人参は16世紀に中国から渡来したといわれています。私たちが日ごろよく目にする人参は18世紀頃にオランダから渡来したので、金時人参の方が日本における歴史は長いといえます。京都では1990年にブランド京野菜の認定を受けましたが、出荷量は減少傾向です。

個性あふれる京野菜を楽しもう

京都は街並みや神社仏閣から古い歴史を感じられますが、豊かな食生活を支えてきた京野菜からも綿々と続いてきたものを感じられるでしょう。ネット通販などでは、農家直販の京野菜詰め合わせセットなども人気が集まっています。いつもと少し違う食材を扱うだけでも料理が楽しくなるかもしれませんね。

ricebridgarden
ライター

ricebridgarden

庭いじり、家庭菜園、DIYが大好きな主婦です。庭にキジがきたり、近くにはムササビもいるような田舎に暮らしています。3歳の娘と一緒に庭づくりを楽しんでいます。

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