バーニャカウダとは
バーニャカウダは北部イタリア・ピエモンテ州の郷土料理です。いろいろな種類の野菜を、テラコッタ製の小鍋で温めたソースで食べます。地元では冬の鍋料理として、多くの人々に愛されてきました。近年では日本でも「おしゃれに野菜が食べられるヘルシー料理」として人気が高まっています。
バーニャカウダの名前の由来
「バーニャカウダ」の「バーニャ」はピエモンテ州の方言で「ソース」、「カウダ」は「熱い」という意味です。これはバーニャカウダが、「フォイョ」というテラコッタ製の小鍋で温めたソースで野菜を食べる料理であることに由来しています。
市販品も続々登場
前述したように、バーニャカウダは日本でも「野菜をおしゃれに食べられる」と、人気が高い料理です。そのため、いろいろなメーカーから、さまざまな種類のバーニャカウダ風ソースや合わせ調味料が商品化されています。味の種類も豊富なので、いろいろと試してみて、好みに合った物を選ぶのもよいでしょう。
バーニャカウダ・人気のソースレシピ3選
人気のソースレシピ①基本のソース
ここからは、バーニャカウダソースのレシピを紹介します。基本のソースは、にんにく・アンチョビ・牛乳・オリーブオイルの4つの材料だけと、とてもシンプルです。これを温めながら野菜を食べます。生野菜にも温野菜にもよく合いますよ。火が強いと牛乳が焦げてしまうので、茹で方と火加減に注意しましょう。
材料(2~3人分)
にんにく:40g弱(5~6個)
牛乳:100cc
アンチョビ:10g強(2~3枚)
EVオリーブ油:50~60cc
作り方
- にんにくは皮を剥いて軸を取っておく。
- 小鍋で牛乳を温め、沸騰直前ににんにくを入れたら蓋をする。
- 弱火に調節し、15~20分ほど茹でる。にんにくが竹串を刺したらスッと通るくらいの柔らかさになったらOK。
- 小鍋から取り出したにんにくをアンチョビと一緒にすり鉢に入れ、滑らかになるまですり潰す。
- 別の小鍋に、すり潰したにんにくとアンチョビをEVオリーブ油と一緒に入れる。
- 小鍋を弱火にかける。よくかき混ぜながら、ひと煮立ちさせたら完成。容器に移し替えて、好みの種類の野菜を盛り付ける。
調理中に2回茹でる工程が入ってるけど、茹で方のコツはどちらも弱火にすることだよ。
油を茹でるときは火傷にも気をつけてくださいね。しっかり混ぜるのも茹で方のコツですよ。
人気のソースレシピ②生クリーム入りソース
基本のソースのレシピを覚えたなら、アレンジレシピにもチャレンジしてみましょう。アレンジレシピといっても難しいことはありません。このレシピの場合は、牛乳を生クリームに置き換えただけです。これだけでもコクが増して、とてもまろやかな味になりますよ。生クリームのまろやかさで野菜が食べやすくなるので、野菜が苦手という方にもおすすめです。
材料(コーヒー缶1つ分)
アンチョビ:1缶
にんにく:2つ
オリーブ油:約100mL
生クリーム:極小1パック分
マヨネーズ:適量
作り方
- アンチョビを細かく刻む。ペースト状になってもかまわない。
- にんにくはレンジとオーブン加熱で、ホクホクの状態にした後、みじん切りにする。
- アンチョビとにんにくをフライパンに入れ、オリーブ油を加えて弱火にかける。
- 生クリームを加える。生クリームの量は50mL~100mLの間で、好みで決める。
- コクを増すために、マヨネーズを少し加える。その後、しっかり混ぜて完成。
乳製品と油は分離しやすいので、しっかり混ぜてくださいね。
ソースが焦げないように、火加減の調節や時間など、茹で方にも注意してね。
人気のソースレシピ③豆腐のソース
カロリーが気になるという方におすすめなのが、牛乳や生クリームの代わりに豆腐を使ったヘルシーなソースレシピです。味噌を加えているので、ヘルシーなのにコクもある、風味豊かなソースに仕上がっています。にんにくとアンチョビを炒める際は、焦げないように香りを引き出す程度にとどめるのが美味しく作るコツです。
材料(3~4人分)
豆腐クリーム(豆腐1丁+味噌大さじ1):150g
アンチョビ(みじん切り):3枚分
にんにく(みじん切り):小さじ1杯分
オリーブ油:大さじ2
塩:小さじ1/2程度
野菜:好みの種類を適量
作り方
- 豆腐クリームを作る。水切りした豆腐1丁と合わせ味噌大さじ1を、ミキサーかブレンダーで攪拌する。
- 小鍋にオリーブ油、にんにく、アンチョビを入れ、弱火にかけて1~2分ほど炒める。粗熱を取るため、しばらく放置。
- ボウルに豆腐クリームを入れる。そこへ粗熱を取った2を少しずつ加えながら、しっかりと混ぜていく。
- 完全に混ざったら、塩を加えて味を調える。その後は器に盛り付けて完成。好みの野菜をつけていただく。
オリーブ油の粗熱を取ってから、少しずつ加えていくのは、豆腐クリームとの分離を防ぐためです。手間がかかりますが、丁寧に行ってくださいね。
野菜は生、もしくは焼く、蒸す、茹でるなど、火を通してから、ソースに浸して食べるのが、バーニャカウダの基本です。