はじめに
カキツバタというと「いずれ菖蒲か杜若」と発想するという人もいるのではないでしょうか。カキツバタは季節は初夏の5月頃、沼などの湿地に群生しているのを見かけます。特徴が良く似ている花ショウブやあやめとはどこが違うのか判らないという人もいるかと思います。まず、カキツバタの美しい花について説明します。
カキツバタ(杜若)の特徴
カキツバタは花びらの形が個性的で、その色も青紫や白色の特徴的な美しい花ですね。切り花や鉢植えで楽しまれ、季節では初夏を彩る花の仲間で草丈は40~70cmで、水辺や湿地に咲いています。国内では北海道から九州まで広く分布しています。初夏の季節をさわやかな気持ちにさせてくれるカキツバタについて詳しく説明しましょう。
カキツバタの基本情報
基本情報
学名 | Iris laevigata |
目 | キジカクシ目 |
科 | アヤメ科 |
属 | アヤメ属 |
種 | カキツバタ |
分類 | 耐寒性多年草 |
和名 | 燕子花 |
英名 | アイリス |
ショウブ(菖蒲)やあやめとの違い
ショウブとカキツバタとあやめの違いは草丈と生育環境と花びらの付け根の模様です。一番わかりやすい特徴は花びらの付け根の模様でしょう。
ショウブ(菖蒲) | 黄色い筋状の模様 |
あやめ | 網目模様 |
カキツバタ | 白い筋状の模様 |
カキツバタの種類
色と種類
カキツバタの色は青紫、白、空色などが主な色で、そのほかにも白と青のまだら模様のものもあります。種類は50種類あるといわれ、舞孔雀、裕美、鷲の尾、羅生門、天の川などをよく見かけます。名前も個性的ですてきですね。
カキツバタの花言葉
ここから、カキツバタの花言葉についてお伝えします。色別の花言葉は残念ながらありませんが、カキツバタは和名の燕子花も花言葉に関わっているということがわかりました。それでは、カキツバタの名前の由来からお伝えいたしましょう。
カキツバタの由来
カキツバタは古くは万葉集の時代から和歌に詠まれたり、江戸時代では尾形光琳の屏風絵などにも描かれています。もともとカキツバタは、書きつけ花(かきつけはな)と呼ばれていたものが変じてカキツバタと呼ばれるようになったといわれています。
英名のアイリスと花言葉
アイリスはカキツバタや花ショウブ、あやめなどの英語名で、英語の意味は虹です。アイリスは、女神イリスが虹を渡ってメッセージを届ける途中に落ちたしずくから、アイリスの花が咲いたという神話からつけられた名前です。アイリスは花の種類ごとや色ごとに花言葉が細かく分かれていますが、カキツバタは残念ながら色ごとの花言葉がありませんでした。
誕生花と誕生日
誕生日に誕生花を添えて花言葉とともに贈るというイベントを楽しむ人もいます。カキツバタのを誕生花として贈るなら4月17日、29日、5月10日、13日、6月10日などです。誕生花を贈られた人はきっととても喜んでくれることでしょう。
カキツバタの花言葉
燕子花と花言葉の由来
カキツバタの花言葉は諸説ありますが、花の色が紫色であることから「高貴」、また「思慕」「色香」と恋を連想させる言葉もあります。カキツバタを和名で書くと燕子花ですが、この名前は花びらの様子がつばめの姿を連想させるのと、つばめは幸福を運ぶというところから「幸福が来る」「贈り物」という花言葉もあります。
まとめ
爽やかな季節の初夏に咲くカキツバタはとても美しいです。カキツバタの花言葉はありませんでしたが、幸福や高貴などの素晴らしい花言葉がありました。花言葉を添えて贈り物にしてみてはいかがでしょうか。きっと喜んでもらえることでしょう。
出典:写真AC