ぶどう・キウイ棚が必要な理由
理由①ぶどう・キウイのつるを棚で誘引する
ぶどうやキウイは長いつるを伸ばしながら栽培する果樹のため、つるを誘引する必要があります。特にキウイは成長が早く、支柱を立ててもどんどんつるが伸びてしまいます。そこで、つるを誘引するのに役立つのがぶどう・キウイ棚です。さらに、つるを棚に誘引することで、果実の安定した収穫量を期待できるメリットもあります。
理由②直射日光をさえぎる緑のカーテンになる
棚にそって誘引されたぶどうやキウイのつるは、暖かい時期に多くの葉を茂らせ、太陽の強い日差しや熱をさえぎります。建物に隣接した位置にぶどう・キウイ棚を作ると、窓や壁にあたる太陽光から室温の上昇を抑える省エネ効果が期待できます。DIYで作った緑鮮やかな棚の下で、優雅に読書やティータイムを楽しめるのもすてきですね。
ぶどう・キウイ棚を作る時期
ぶどうやキウイの棚のDIYを検討する時期は主枝が1m以上に伸び、自立できなくなってきたころが目安です。ぶどうの場合、最も早い時期で1年目の春から夏ごろに、つるの誘引が必要になるでしょう。伸びたつるを棚の柱や支柱を使って、棚へ誘引していきます。冬にかけて棚にのせたつるから、さらにつるが伸びてくるため、うまく誘引しながら栽培していきましょう。
ぶどう・キウイ棚の簡単な作り方
ぶどう・キウイ棚を自作する場合と、パーゴラキットを利用してDIYに挑戦する場合で共通する基本的な作り方をみてみましょう。家の庭に棚を組み立てる場合を想定した作り方です。組み立て作業を1人で行うのは難しいため、大きなサイズの棚を作る場合は2人以上で作業するのが理想です。
初心者はフルーツパーゴラキットがおすすめ!
ぶどう・キウイ棚をDIYで制作するとき、材料をいちからそろえるのは初心者にとって非常にハードルが高いものです。材料の加工や専門的な作業が必要なうえ、数十万円単位の費用がかかることもあります。そこで、はじめて棚作りに挑戦する方におすすめなのがパーゴラキットです。あらかじめ必要な材料が加工済みで手に入るため、組み立てるだけで簡単に棚が作れます。
ボタニ子
そもそも「パーゴラ」ってどういうもの?
ボタ爺
パーゴラとはイタリア語で「ぶどう棚」という意味で、棚やアーチ状のエクステリアを指す言葉じゃ!
ボタニ子
なるほど…パーゴラキットなら数万円で手に入るから、はじめてでも作りやすそうね!
自作ぶどう・キウイ棚に適した材質
木材
簡単に手に入り加工もしやすい木材は、おしゃれでナチュラルな雰囲気の棚が作れるため人気の材料です。金属と比べて日光に当たっても熱くならず、果樹を傷めにくいのも魅力ですね。ホームセンターではさまざまな木材が購入できるため、好みの木材を用意して棚のDIYに挑戦してみましょう。
単管パイプ
単管パイプはさびないよう加工した鋼のパイプのことで、よく工事現場の足場に使われています。簡単に扱えるうえ耐久力に優れており、棚のDIYに適しています。単管パイプをつなぎ合わせるには、単管クランプやステンレスの針金を用意しましょう。ホームセンターで必要な長さに加工してもらえるところもあるため、材料を用意するときは便利ですよ。
用意するもの
材料の用途 | 詳細 |
---|---|
棚の材料(木材、単管パイプなど) | 棚を構成する材料は柱になる束柱(4本)、柱の上に渡す横木(4本)、横木の間に並べる垂木が基本 |
塗料 | 防腐剤、お好みの塗料。キットを利用する場合は必要なし |
固定用具 | 固定用ビス、単管クランプ、針金、ひもなど。棚の材料によって異なる |
土台の材料 | 羽子板付き束石やブロック、砕石、モルタル |
作業道具 | シャベル、脚立、水平器など |
棚を自作するときに用意するものの一例です。棚作りに使う材料やサイズによって、必要なものや数が変わってきます。パーゴラキットを利用する場合、商品の組み立て説明書もあわせて確認しましょう。
作り方①棚の位置を決める
棚を組み立てる前に、まず庭のどこに作るのか位置を決めましょう。位置とサイズがわかるよう、縄やひも、ビニールテープを使って印をつけておくとわかりやすいです。パーゴラキットを利用せず、自作する場合は棚の大きさや高さもイメージしておきます。あらかじめ、図面を作成しておくのもよいですね。
作り方②木材を塗装する
ホームセンターで購入した木材は使用するサイズに加工した後、防腐処理が必要です。防腐効果のある塗料をすべての木材に塗布し、よく乾燥させてください。好みの色の棚に仕上げたい場合も、組み立て作業に入る前に塗っておきましょう。
ボタニ子
パーゴラキットに入っている木材は、あらかじめ防腐処理が行われていることが多いよ!
作り方③土台・基礎を作る
位置が決まったら棚の柱を立てる位置に、シャベルで4カ所穴を掘ります。深さは土台になる束石やブロックの1.5倍程度が目安です。掘った穴に砕石を投入して平らに整え、モルタルを流し入れます。束石やブロックは地面から4~5cmほど出るように入れてください。4つの基礎が完成したら上に柱用の木材を置き、高さを均等に調整しましょう。
作り方④枠を作る
柱の高さが水平なっているのを確認できたら、基礎の上に建てた束柱を、ビスでしっかり固定しましょう。柱を立てた後、棚の基礎になる枠を作ります。脚立に上って束柱の上に横木を通し、四角形の枠を作って固定していきます。固定には金具やひも、単管クランプなどを使いましょう。束柱と枠をつなぐようにななめの梁を入れると、耐久性や安定性がアップしますよ。
作り方⑤屋根を作る
棚の基礎ができたのち、横木の間に垂木を並べ埋めていきます。垂木の必要な本数は、棚のサイズによって変わってきますが、間隔が一定になるように並べていきましょう。位置が決まったら、1本ずつ固定します。ひととおり組み立てが完了したら、各部がしっかり固定されているか確認して完成です。
ボタニ子
次のページではぶどう・キウイ棚を上手に作るコツを紹介していくよ!
出典:写真AC