緩効性肥料のメリット
緩効性肥料を使うことには、植物を元気に成長させる以外にもいろいろなメリットがあります。効率的に施肥できることはもちろん、葉焼けを起こしにくかったり、環境にもやさしかったりするという特徴があります。
メリット①効率性が良い
液体肥料をはじめとする速効性肥料が10日に1回程度与えなければならないのに対し、緩効性肥料は数カ月に1回で済むため、手間がかからず効率的です。臭いやガスが発生しないものがほとんどで管理も楽です。
メリット②肥料焼けしにくい
肥料を与えすぎたり濃度を間違えたりすると、植物が肥料焼け(肥料濃度が急激に上がることで、逆に根の細胞から養分が出て行ってしまう)を起こしてしまうことがあります。その点、緩効性肥料は肥料分がゆっくりと溶け出すため、肥料焼けを起こしにくいのがメリットです。
メリット③肥料分の流亡を防ぐ
肥料の成分によっては土壌に吸収・保持されにくく、雨や水やりによって栄養分がだんだんと流出してなくなってしまいます。しかし、緩効性肥料はゆっくり溶け出すため、栄養分が極端に不足する心配がなくなります。
メリット④環境にやさしい
植物に吸収されない余分な栄養分が川に流れ出したり、ガスとなって大気に放出されたりすることが少ないのも、緩効性肥料のメリットです。水質・大気汚染の原因となりにくく、環境へも配慮できます。
中国からのPM2.5の原因として、農地から揮発したアンモニアガス由来のエアロゾルも一定量があると言われているよ!
緩効性肥料のデメリット
いち早く効果が求められる場合には、緩効性肥料は向きません。栄養不足で植物に元気がなかったり、葉色が薄く(黄色っぽく)なってきたりした場合などは、速効性肥料を使うようにしましょう。
それでは、おすすめの緩効性肥料を紹介するよ!
緩効性肥料のおすすめ商品
園芸店や通販サイトでは、さまざまな種類の緩効性肥料が販売されています。栄養バランスや使い方、特徴を比較し、自分の園芸スタイルにあった肥料を選びましょう。
おすすめ①マグァンプK中粒(ハイポネックス)
肥料 元肥 マグアンプ マグァンプK 中粒 3kg ハイポネックス
参考価格: 2,364円
マグァンプK中粒は、マグネシウム配合の商品で、栄養分の割合はN-P-K-Mg=6-40-6-15です。元肥として土に混ぜ込んで使います。中粒のほかにも大粒と小粒(追肥用)タイプがあり、大粒の有効期間は約2年、中粒は約1年、小粒は約2カ月です。用土1Lあたり2~8gが使用量の目安で、草花、野菜、球根、観葉植物などに幅広く使えます。
おすすめ②マイガーデン元肥用(住友化学園芸)
花を美しくする肥料 マイガーデン元肥用 700g 肥料 植物 育成 元気に 育てる 花 木
参考価格: 660円
マイガーデン元肥用の栄養分の割合は、N-P-K-Mg=10-18-7-0.42です。元肥用と書いてありますが、土に混ぜ込んでも地面にばらまいても使えます。用土1L当たり8~12gが使用量の目安で、草花、野菜、球根、観葉植物などに幅広く使えるのもポイントです。土に活力を与える腐植酸がブレンドされています。効果は約1年間です。
おすすめ③グリーンそだちEX(花ごころ)
【2個までネコポス】グリーンそだちEX 500g【室内でも安心】【ゆっくり長く効く】【オールマイティ】【花ごころ】
参考価格: 360円
グリーンそだちEXの栄養分の割合は、N-P-K-Mg=10-10-10-1.0です。主に置き肥として使用する商品で、植え付けや植え替えをした2週間後から使用可能です。イソブチルアルデヒド縮合尿素(IBDU)配合で、栄養分がゆっくり無駄なく溶け出します。株元に少し押し込むようにして使うとより効果が期待できます。使用量の目安は65cmの長方形プランターで約40gで、効果は約1カ月間です。
おすすめ④プロミック草花・鉢花用(ハイポネックス)
ハイポネックス プロミック 草花・鉢花用 150g 関東当日便
参考価格: 421円
プロミック草花・鉢花用の栄養分の割合はN-P-K=8-12-10で、このほかにホウ素、マンガン、マグネシウムも配合されています。置き肥として使用する製品で、植え付け・植え替えの約1カ月後から使用可能です。パンジー、ペチュニア、マリーゴールド、サルビア、ブルーベリー、ラズベリーなど、草花や鉢花用が対象です。プランターで1株あたり2錠を目安に使用します。効果は約2カ月間です。
まとめ
効率的に植物の生育に役立てられる緩効性肥料は、施肥の手間が省けて園芸をより楽に楽しませてくれます。NPKの比率と効果の持続期間がポイントです。肥料成分の容量や使い方を比較して、より自分のスタイルに合ったタイプを見つけ、ガーデニングに活用しましょう。
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