家庭菜園やガーデニングで便利な自作温室
植物がより安定して育つうえで大切なのが、安定した環境です。季節や天候などに左右されない環境づくりに便利なのが「自作温室」です。専門的な道具やビニールハウスを家庭で用意するとなると、莫大な費用がかかってしまいます。しかし「自作温室」はガラス・ビニール袋など、百均で手軽に入手できる材料を使用してDIYした簡易ビニールハウスです。そのため、費用が安くて扱いやすいのが魅力といえます。
温室の自作方法①プランターを利用した簡易ビニールハウス
「今使っているプランターを使ってDIYしたい」という方におすすめしたいのが、植物を育てているプランターをそのまま利用したミニ温室です。材料はプランター・ビニール袋・針金・洗濯バサミの4つを使います。ヒーターを入れるスペースはありませんが、材料費・作り方ともに手軽なため、DIY初心者や小さいプランターで栽培している方におすすめです。
作り方①
針金をプランターの内側の円周の長さに加え、左右それぞれ10㎝程度ゆとりを持たせた長さになるように、ニッパーで2本分カットします。
作り方②
プランターの内側の円周の長さに合わせて、少しずつ針金をアーチ状に曲げていきます。針金が固くて手では曲げにくいときは、ペンチなどでゆっくり曲げましょう。2本とも曲げたら、2本の針金が中央で交差するように土に挿し込みます。このとき刺し込んだ針金がぐらつかないように、深めに挿しましょう。
作り方③
ビニール袋をプランターの上からかぶせ、針金とビニール袋を固定させるために洗濯バサミで一緒に挟んだら完成です。
温室の骨組みになる「針金」は、耐久性重視ならステンレス製、曲げやすさ重視ならアルミ製がおすすめだよ!
温室の自作方法②:百均の網カゴで作るミニビニールハウス
「1度にたくさんの野菜を育てたい」という方におすすめなのが、百均でも購入できる「網カゴ」を利用したDIY方法です。お店によってプラスチック・アクリル・アルミなどの多彩な素材が使われているため、栽培スタイルや育てる植物の数に合わせて選ぶとよいでしょう。材料は、網カゴ・S字フック・ネットスタンド・ビニール袋・洗濯バサミです。
作り方①
網カゴの両端の穴にS字フックの片方を通します。基本的には両端に1本ずつ使いますが、より安定させたい場合には両方の穴それぞれに2~3本通しておくとよいでしょう。
作り方②
ネットスタンドにS字フックのもう片方を引っ掛け、上からビニール袋を被せます。スタンドの両端にビニール袋を固定させるために、洗濯バサミで挟んだら完成です。網カゴ部分にプランターなどを置いて使いましょう。
ボタニ子
育てるプランターの数が多いときには、引っ掛ける網カゴの数を増やすだけで増設ができちゃうよ!
温室の自作方法③:百均のワイヤーネットで作る小型温室
「室内・屋外でも使える小型温室を手作りしたい」という方にぴったりなのが、百均の「ワイヤーネット」を使ったDIY方法です。ワイヤーネットは全体が小型温室の骨組みになるため、ガラスや木材に比べてDIY初心者にも扱いやすいといえます。材料は、ワイヤーネット(5枚)・結束バンド・ビニール袋・洗濯バサミです。
作り方
ワイヤーネット1枚を下に敷き、上下・左右の縁に沿わせるように残りの4枚を立てたら、それぞれの縁部分を結束バンド3本ずつで固定します。ワイヤーネットの上からビニール袋を被せ、洗濯バサミでワイヤーとビニールを固定させたら完成です。
ボタニ子
もう1枚のワイヤーネットを上から乗せ、結束バンド2本を軽く留めて開閉式にすると、プランターの出し入れが楽になるよ!
温室の自作方法④:百均のフォトフレームで作るミニ温室
「卓上でも使える小型の温室を作りたい」という方には、百均のフォトフレームを使用した簡易温室がおすすめです。材料はフォトフレーム(4枚分)・木工用ボンド・蝶番・ベニヤ板・アクリル板を使います。百均で購入できるフォトフレームは、アクリル・木製・ガラス製などがありますが、より丈夫に手作りしたい場合は木製を使いましょう。
作り方①
木製フォトフレームはそれぞれスタンド部分の棒・アクリル板部分を外し、フレームのみにします。フレームの裏側の縁に木工用ボンドを塗って、アクリル板を張り付けたら下準備が終了です。
この作り方では、フォトフレームを縦にして使います。スタンド用の棒は後から使うため、捨てないようにしましょう。
作り方②
フォトフレームの長さがある方の縁に、蝶番を付ける場所の印を付けたら、キリで穴を開けてネジを固定させましょう。フォトフレームそれぞれの上下2カ所に蝶番を取り付けて、縦2枚・横1枚分の長さになるように固定します。
6枚あるフォトフレームのうち、2枚並んでいる面は両開きのドアにするために、スタンド穴があいている面を使い、片方の縁にのみ蝶番を取り付けましょう。
作り方③
のこぎりとハサミでベニヤ板(ミニ温室の底部分のパーツ)・アクリル板(ミニ温室の天井部分のパーツ)をフォトフレームの枠組みにあう大きさにそれぞれカットします。フォトフレーム側の底に木工用ボンドを塗ったら、ベニヤ板を上から押さえて固定しましょう。
作り方④
最後にドア部分以外のフォトフレームの上部分に木工用ボンドを塗り、アクリル板を貼り付けます。ドア部分のフォトフレームの穴にスタンド用の棒を刺し込み、ボンドで固定させたら完成です。
出典:写真AC