ヒメリュウキンカの育て方①管理方法
活動サイクル
ヒメリュウキンカは春(3月~5月頃)に開花します。6月頃には地上部分はほとんど枯れて夏は休眠に入ります。秋(11月)に芽を出し、冬の間に少しずつ葉を広げていきます。この時期がヒメリュウキンカの生育期間(秋~冬)です。晩冬~早春に葉がロゼット状に広がります。
ボタ爺
管理方法
環境
日当たりのよい場所または半日陰で育てます。特に芽が出始める11月~葉が枯れる6月にかけての生育期間中は、たっぷりと日に当ててください。休眠中の夏は涼しい半日陰で管理します。冬の凍結には強い花ですが、寒風や霜にあたると葉が傷むこともあります。棚下などで管理するとよいでしょう。
ボタニ子
ボタ爺、日当たりが悪い場所で育てるとどうなるの?
ボタ爺
日に当たる時間が少ないと、草丈が長くなるんじゃ。締まった姿にするにはよく日に当てることがポイントだよ。それに日に当てないと花付きまで悪くなるんじゃよ。
水やり
1年を通して湿潤な環境を好みます。鉢植えの場合は、表面が乾いているようであればたっぷりと水を与えましょう。1日1回を目安に与えます。夏の休眠中は成長期ほどの水量は必要ありませんが、水切れをさせないようにだけ気をつけます。庭植えの場合は、特に水やりの必要はありません。
肥料
鉢植えの場合は、成長が始まる11月頃か花が終わる5月上旬に固形の肥料を少量与えます。または、開花前の2月頃~花が終わる5月頃まで、液体肥料を2週間に1回の目安で与えるとよいでしょう。多肥は姿が崩れてしまう原因になるので注意してください。庭植えの場合は、肥料は特に必要ありません。
病気・害虫
低温多湿の環境下で、灰色かび病になることがあります。葉に色むらがある場合は、ウイルス病の可能性があります。花が咲くころに、つぼみや花茎にアブラムシがつきます。イモムシやナメクジによる食害がでることもあるので、気をつけましょう。
「よく日に当てる」「水切れさせない」の2点が育て方のポイントになります。
ヒメリュウキンカの育て方②植え替え
ヒメリュウキンカは生育旺盛な花です。2年に1回を目安に植え替えをしましょう。毎年植え替えても問題ありません。根詰まりを防ぎ、毎年きれいな花を楽しみましょう。植え替えについて説明します。
植え替え方法
時期・用土
植え替えは夏の休眠中に行います。7月下旬~9月下旬までに植え替えをしましょう。用土は市販の培養土(草花用)を使います。もしくは、赤玉土小粒7割と腐葉土3割で配合した用土でもかまいません。
ボタ爺
芽が活動し始める前の休眠中に、植え替えることが大事なんじゃよ。
ボタニ子
植え替えって涼しい季節に行う印象があるけど・・ヒメリュウキンカは夏に植え替えていいんですね!
ボタ爺
用土は有機質をたくさん含んだ弱酸性のものだと、ヒメリュウキンカが喜ぶのう。
方法
①鉢底に軽石を敷きます。
②用土を少し入れておき、根茎を真ん中に置きます。
③芽の先端が1~2cmほど埋まるように用土をかぶせます。
④目が出てくるまでは日陰で管理します。乾燥させすぎないように気をつけましょう。
芽の先端が1~2cmほど埋まる深さに植えましょう。
ボタニ子
芽がでなくなってしまわないように、あまり深く埋めないことがポイントですね!
ヒメリュウキンカの育て方③増えすぎ対策
ヒメリュウキンカは、繁殖力が旺盛な花です。庭植えの場合は気づかないうちに、あっという間に増えて驚くことでしょう。黄色の小花が庭一面に咲く様子もとても素敵ですが、生育旺盛なために他の植物の成長を妨げてしまうデメリットもあります。もし増えすぎて困ってしまったときの対策をご紹介します。
増え方
根茎で増える
ヒメリュウキンカは地中に塊根を作り、根茎でどんどん増えていきます。ヒメリュウキンカの側に別の植物が植えてある場合は、成長を妨げられる可能性があります。離れた場所に植えるか、ヒメリュウキンカが増えないように定期的にお手入れをする必要があります。
ボタニ子
側の植物の成長の妨げになるのは困りますね!
ボタ爺
増えすぎないように駆除方法を知っておけば安心じゃよ。
種で増える
晩春、花が終わると結実し、金平糖のような種ができます。種がこぼれて、周囲にヒメリュウキンカが増えていきます。思わぬところからヒメリュウキンカが芽をだすこともあります。これは種によるものです。
ボタニ子
全く別の場所からヒメリュウキンカが顔をだしたら、かわいい気がします。
駆除方法
ヒメリュウキンカが増えすぎた場合は、根茎を掘り起こし地中から抜いて駆除します。範囲が広いようであれば、除草剤をまきます。しかし、除草剤は他の植物にも影響がでてしまうので、近くに植物が植えてある場合は、この駆除方法はあまりおすすめできません。種で増やしたくなければ、種ができる前に摘み取るようにしましょう。
駆除方法まとめ
- 根茎を掘り起こし、地中から抜く
- 除草剤をまく
- 鉢で育てる
ボタ爺
増やしたくない場合は、範囲を決めておき、増えた箇所は定期的に駆除するとよいぞ。なかなか駆除できないようであれば、鉢植えで育てるのがベストじゃ。
ボタニ子
庭植え鉢植えどちらでも、ヒメリュウキンカがかわいく咲いてくれることに変わりはありませんね。お手入れができる方法で、楽しんでみます!
まとめ
場所をほとんど選ばず、たくましく育つのがヒメリュウキンカです。庭植えで広範囲に咲く姿を楽しんだり、鉢植えでいろいろな品種を育てたりするのも楽しいですね。日々の管理はそれほど難しくないですが、増えやすい花なので植える場所を決めておくことをおすすめします。思った以上に増えた場合は、庭のバランスを考えながら定期的に駆除するとよいでしょう。ヒメリュウキンカの特徴を理解しストレスなく育てることで、毎年元気いっぱいのヒメリュウキンカに会えますよ。
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ヒメリュウキンカは毒性があり、花が終わって実がつく頃には、毒性が強くなっているんじゃ。くれぐれも食べたりしないようにすることだのう。