バーゼリアとは、どんな植物?
小さな花がかわいらしいバーゼリアを花束に使うと、上品で華やかな雰囲気を醸し出します。リースやスワッグにしてドアに飾るのもおすすめです。香りがよいことから、ドライフラワーにも好んで用いられますよ。
バーゼリアの基本情報
花名 | バーゼリア |
英名 | Button Bush |
学名 | Berzelia lanuginosa |
別名 | ベルゼリア, Berzelia, Button Bush |
分類名 | ブルニア科ベルゼリア属 |
原産地 | 南アフリカ |
環境 | 湿地 |
分類 | 半耐寒性常緑低木 |
樹高 | 90〜180cm |
樹幅 | 120~180cm |
花色 | 白(アイボリー) |
開花期 | 4月〜5月 |
バーゼリアの特徴
バーゼリアは、常緑低木に分類されます。分類名は、ブルニア科ベルゼリア属です。樹高が低いので、鉢植えでも育ちます。葉の形状は、針葉樹に似た針状の短い葉で、互生しているのが特徴です。
ネイティブフラワー
南アフリカ原産のいバーゼリアは「ネイティブフラワー」の一種です。ネイティブフラワーとは、南アフリカやオーストラリアなど南半球に分布している花のことをいいます。そんなバーゼリアはヨーロッパに持ち込まれると、ヴィクトリア朝時代に人気を博しました。日本にもヨーロッパ経由でもたらされましが、現在、日本で流通しているバーゼリアは、オーストラリアで栽培されたものが多いです。
小さくてかわいい白い花
バーゼリアは晩秋になると、緑色の蕾がつき始めます。その蕾の状態で冬を越し、4月から5月になると蕾が膨らみ、ボンボンのような小さく丸い白い花を咲かせるのです。この蕾から花への色の変化が、バーゼリアを楽しむポイントでもあります。また、開花時の香りのよさもバーゼリアの持ち味で、ドライフラワーに用いられる理由の一つです。
バーゼリアの種類
バーゼリアが属するベルセリア属の植物は、10種類以上も存在します。代表的な品種をチェックしましょう!
- ピッコロ:葉や花が、小さいコンパクトタイプ。花つきがとてもよく、花のつけ根のあたりに真っ赤な実をつけます。
- エレガントライム:葉がやわらかく、粒が小さいタイプです。
- ガルピニ:粒が大きく、色はイエローグリーンからブラウンに変わります。
- ラヌギノーサ:小粒ですが、秋にかけて大きくなります。色は、グリーン・黄色・ブラウンなどです。
- ウッジーアイ:美しいライトグリーンが特徴です。
近縁種のシルバーブルニア
バーゼリアの花言葉
バーゼリアの花言葉は「小さな勇気」と「情熱」です。花束に入れるときは「小さな勇気により希望が持てる」という意味を込めて、「希望」の花言葉を持つガーベラやトルコキキョウとアレンジしてみてはいかがでしょうか。同じ「情熱」の花言葉を持つ赤いバラと一緒にアレンジするのも素敵ですね。
「小さな勇気」
バーゼリアの花言葉「小さな勇気」は、支え合うかのようにたくさんの小花を咲かせることで、一つの大きな花に見せる様子からつけられたといわれています。
「情熱」
「情熱」の花言葉は、バーゼリアの花の存在感からつけられたとされています。小さな花がたくさん咲き乱れる生命力あふれる様子は「情熱」の花言葉にぴったりです。
バーゼリアの育て方
バーゼリアは耐暑性・耐寒性がともに強い植物のため、屋外でも育てられます。基本的な育て方を知れば、初心者でも栽培しやすい植物です。
環境
バーセリアの生育環境を整えるには、原産地である南アフリカの気候を思い起こしましょう。日光を好む植物のため、日当たりのよいところに置くのが基本です。室内など、日当たりのあまりよくない環境しか用意できい場合でも、半日陰程度の日光があれば十分元気に育ちます。
暑い時期の育て方
耐暑性が強いとはいえ、真夏の猛暑の強い日差しを長時間浴びると、日焼けを起こしてしまう恐れがあります。夏場は室内で育てるのもおすすめです。
寒い時期の育て方
耐寒性が強い植物のため、屋外での越冬もできます。しかし、冬場に霜が降りるような寒さの地域は、室内に移動させたほうが安心です。
水やり
バーゼリアの水やりは、土の表面が乾いたらたっぷり水を与えるのが基本です。南アフリカ原産とはいえ、水やりをせずに乾燥させ過ぎてしまうと枯れてしまうこともあります。一方冬は、バーゼリアが休眠状態になるため、水やりは控えましょう。休眠時期に多くの水を与えてしまうと、冬に花が咲いてしまうことがあるからです。冬に咲く花は元気がなく弱々しいため、避けたほうがよいでしょう。
肥料
バーゼリアは生育期の夏に、化学肥料を与えましょう。肥料は固形よりも液体肥料のほうが適しています。
剪定
花を楽しんだ後は、剪定します。剪定をすることで、風通しがよくなり、病気や害虫の被害を防げるのです。樹高を整えながら剪定すると、見た目もきれいに仕上がります。
害虫
バーゼリアは、比較的害虫に強い植物です。ただし、害虫が発生しやすい夏場は、アブラムシがつく恐れがあります。アブラムシは、茎の汁を吸って花を弱らせてしまいます。1匹でもアブラムシの姿を見つけたら、被害が広がらないうちに素早い駆除が必要です。
バーゼリアの増やし方
バーゼリアの増やし方は、種つけと挿し木の2種類があります。
種つけ
バーゼリアの種つけは、開花時期の4月から5月に行いましょう。花と花を合わせて受粉させると、花の後に種がつきます。
挿し木
- バーゼリアの挿し木は、新しい枝を切り数枚の葉を残します。
- 直射日光が当たらない場所で、ポットに水はけのいい新しい用土を入れ、挿し木をさします。
- 育ち始めたら、日光が当たる場所に移動し、少しずつ日差しを浴びせます。乾燥をすると根が出にくくなるため、小まめに水やりをすることが大切です。
- 芽や根が伸び始めたら、液体肥料を少しずつ与えます。
- 大きくなったら、植えなおします。植え替え時期は、植物に負担をかけないためにも、夏場と冬場は避けましょう。
バーゼリアが枯れる理由
暑い日の直射日光は、葉が枯れたり日焼けしたりする原因です。葉がダメージを受けたり枯れたりしたら、その部分を取り除いてしまいましょう。ただし、元の状態に戻るまでは時間がかかるため、猛暑日はダメージを受けないよう室内に移動するなどの配慮が大切です。
まとめ
多種多様な品種のあるバーゼリアは、種類によって色や大きさもさまざまです。花としてもグリーンとしても活躍するため、花束や寄せ植えなどに使うとアレンジの幅が広がります。たとえば、クリスマスシーズンにドライフラワーにして、リースを作るのも素敵ですね。また、暑さ寒さにも強く、虫もつきにくいため、初心者でも育てやすい植物です。気になる方は、ぜひ挑戦してみてください。
シルバーブルニアは「プルニア科プルニア属」で、バーゼリアとは科は同じですが、属が違います。見た目はよく似ていますが、バーゼリアがグリーン系なのに対し、シルバーブルニアはシルバー系の色合いがほとんどです。