ストックとは
ヨーロッパ原産の一年草であるストックは、華やかな花姿とバリエーション豊かな色、甘くてよい香りがとても人気の花です。世界では古代ギリシャの時代から、日本でも江戸時代から親しまれている、歴史の長い花なのですね。毎年花をつける多年草の性質を持っている植物ですが、日本では秋にまいた種を春に開花させて楽しむ「秋まきの一年草」として扱うことも多いようです。太くて丈夫な茎を持つという特徴から、茎を意味する「Stock」がそのまま名前となりました。
名前 | ストック |
科属名 | アブラナ科アラセイトウ属 |
英語名 | Stock |
別名 | アラセイトウ |
原産地 | 南ヨーロッパ |
開花の時期 | 3月~5月 |
花の色 | ピンク、白、紫、オレンジなど |
開花の時期は3月~5月
ストックの開花の時期は、春先です。ぽかぽかとした陽気の日が増えてくる3月〜5月ごろで、茎の先にシルキーな触り心地の特徴的な花をつけます。日本では、特に千葉県、春の房総半島で「花摘み」ができることでも人気ですね。一重咲きの種類は可憐な印象、八重咲きの種類はゴージャスな雰囲気があります。
ストックはブーケに大人気
淡いピンク色や清楚なホワイト、ほんわかしたイエローや紫色など、バリエーション豊富なパステルカラーの花がストックの魅力です。ふわりとよい香りがすることや、後述する花言葉にハッピーな印象のものが多いこともあり、結婚式で花嫁さんが持つブーケの花材や、プレゼントの花束としても非常に人気があります。高さがある花なので、はかなげでありながら見応えのあるブーケが素敵ですね。
ストックの花言葉
ストックには花全般に対しての花言葉や、咲く花の色ごとのロマンチックな花言葉があります。代表的なものをいくつかご紹介しましょう。ちなみに一重咲きや八重咲き、スプレー咲きといった複数の品種が開発されているストックですが、それらの種類による花言葉の違いはありません。
ストックの花言葉①ストック全般
ストック全般に対する花言葉は、「求愛」、「愛の絆」、「永遠の美」です。ストックの美しい花の姿や甘い香りは、愛する女性に贈るプロポーズの花としてもぴったりです。ストックは花持ちがよいことも特徴なので、永遠を意味する花言葉がつけられたのでしょう。
ストックの花言葉②赤色、ピンク色、紫色
赤色のストックの花言葉は「私を信じて」です。情熱の赤らしく、きりっと格好良い印象の花言葉ですね。やわらかなピンク色のストックには「ふくよかな愛情」、薄紫色のストックには「おおらかな愛情」という花言葉がつけられています。ふっくらとした包容力を感じるピンク色や紫色のストックの花束は、お母さんへのプレゼントにもおすすめです。
ストックの花言葉③白色、黄色
「思いやり」という花言葉がつけられているのは、白色のストックです。「あなたを応援しているよ」「いつも見守っているよ」という意味をこめて、大切な友人に純白のストックを贈るのもいいですね。一方で黄色いストックには、「さみしい恋」という花言葉がつけられています。西洋では黄色はネガティブな色なので、黄色いストックもこうした意味の花言葉になったのですね。
ストックの育て方
切り花として花屋さんで買うイメージの強いストックですが、日当たりや水やりなどに注意すれば簡単に育てられます。押さえるべきポイントについて、順番に確認していきましょう。
ストックの育て方①日当たり
日当たりのよい場所を好みます。芽が出たあとは、よく日が当たる場所で育ててください。風通しが悪いと過湿に繋がってしまうので、風が通るかどうかにも注意するとよいでしょう。寒さにやや弱いという特徴があるため、冬場は霜よけを使ったり、屋内に移動させたりして管理してください。
ストックの育て方②水やり
ストックは湿気にとても弱い植物です。根腐れを起こしやすいので、水のやりすぎには十分注意してください。少し乾燥気味かな?と思うくらいで大丈夫です。指で触ってみて、土がくっつかないくらいまで乾いた状態が水やりのタイミングです。庭植えや地植えの場合は、自然に降る雨でほとんどまかなえます。
ストックの育て方③用土
有機質を含んだ、水はけのよい土が適しています。鉢植えの場合は、草花用に販売されている培養土を用いるか、赤玉土と腐葉土を6:4くらいの割合で混ぜたものを使用するのがおすすめです。庭植え、地植えにも、水はけ対策で腐葉土を混ぜこむのがよいでしょう。
まとめ
春先のうららかな陽気によく似合うパステルカラーが愛らしいストックは、花の姿と同じように花言葉も優しい印象のものばかりでした。赤(私を信じて)と白(思いやり)、ピンク色(ふくよかな愛)と紫色(おおらかな愛情)のように、いくつかの色を組み合わせた花束にしても素敵ですね。
出典:写真AC