記事の目次
- 1.春まっさかりの4月に咲いている花
- 2.4月に咲く・咲いている花①桜
- 3.4月に咲く・咲いている花②チューリップ
- 4.4月に咲く・咲いている花③フリージア
- 5.4月に咲く・咲いている花④木蓮
- 6.4月に咲く・咲いている花⑤ヒヤシンス
- 7.4月に咲く・咲いている花⑥アネモネ
- 8.4月に咲く・咲いている花⑦ハナミズキ
- 9.4月に咲く・咲いている花⑧ライラック
- 10.4月に咲く・咲いている花⑨ガーベラ
- 11.4月に咲く・咲いている花⑩藤
- 12.4月に咲く・咲いている花⑪カーネーション
- 13.4月に咲く・咲いている花⑫スズラン
- 14.4月に咲く・咲いている花⑬菜の花
- 15.4月に咲く・咲いている花⑭ラナンキュラス
- 16.4月に咲く・咲いている花⑮ネモフィラ
- 17.4月に咲く・咲いている花⑯スミレ
- 18.4月に咲く・咲いている花⑰パンジー・ビオラ
- 19.4月に咲く・咲いている花⑱タンポポ
- 20.4月に咲く・咲いている花⑲シバザクラ(芝桜)
- 21.4月に咲く・咲いている花⑳ワスレナグサ(勿忘草)
- 22.鮮やかな4月の花を楽しもう!
春まっさかりの4月に咲いている花
4月は春の盛りの時期にあたります。庭はもちろん、公園や学校といった公共の場、野原や道端にも春咲きの草花や花木が咲き誇っているでしょう。春は長い冬の季節が終わり、一斉に植物が目覚める季節です。色彩に乏しかった風景が、赤や白、ピンクに黄色、オレンジと、どんどん色づいていく様子にテンションが上がる方もいるでしょう。
4月に咲く・咲いている花①桜
基本情報
学名 | Prunus(Cerasus) |
科名 | バラ科 |
属名 | サクラ属 |
原産地 | 北半球の温暖地域 |
樹高・草丈 | 3m~20m |
開花時期 | 主に3月~4月(品種によって異なる) |
花色 | 白、ピンク、黄緑、緑色 |
桜の特徴
春の季節の代表花
春の花木といえば、真っ先に桜の名前があがるでしょう。春の季節に桜が咲き誇る姿は、まさに日本の春の風物詩です。桜は非常に種類が多く、300を超える品種が存在しています。そのなかでも、もっともポピュラーなのがソメイヨシノ(染井吉野)です。桜の開花を知らせる標本木でもあります。
品種によって開花時期が異なる
桜は品種によって開花時期が異なるのが大きな特徴です。一般には春に咲く花とされていますが、河津桜のような2月に咲く早咲き品種や、十月桜や寒緋桜のように秋にも咲く品種もあります。また桜に限った話ではありませんが、その年の天候や気温などによって開花時期がズレてしまうこともあります。桜の花見に行きたい場合は、念のため見頃の時期を調べておいたほうがよいでしょう。
大木に育つイメージが強い桜の木ですが、庭で育てられる小ぶりな品種もあります。
桜の花言葉
種類別の花言葉が多いのが特徴
桜全般の花言葉は「精神の美」と「優美な女性」です。「精神の美」はアメリカの初代大統領ワシントンが、子供のころに父が大切にしていた桜の木を切ってしまったことを正直に打ち明けた逸話に由来します。「優美な女性」は桜の上品な美しさが由来です。また、桜には種類別の花言葉が非常に多いという特徴があります。
桜の種類別の花言葉まとめ
- ソメイヨシノの花言葉:「純潔」「優れた美人」
- 枝垂れ桜の花言葉:「優美」「ごまかし」
- 里桜・八重桜の花言葉:「豊かな教養」「善良な教育」「しとやか」
- 山桜の花言葉:「あなたに微笑む」「純潔」「高尚」「淡白」「美麗」
- 冬桜:「冷静」
- 寒桜:「気まぐれ」
4月に咲く・咲いている花②チューリップ
基本情報
学名 | Tulipa cvs. |
科名 | ユリ科 |
属名 | チューリップ属 |
原産地 | 中央アジア~北アフリカ |
樹高・草丈 | 10cm~70cm |
開花時期 | 3月下旬~5月上旬(原種は3月から開花) |
花色 | 赤、白、ピンク、黄色、オレンジ、緑、紫、黒、複色 |
チューリップの特徴
世界中で人気の春の花
桜が春を代表する花木なら、チューリップは春を代表する球根植物といえるでしょう。世界中で広く愛されている春の花です。その人気の高さから多くの園芸品種が作られ、現在の品種リストには5000種以上が登録されています。カップ状の花が特徴的ですが、品種改良が盛んに進められた結果、八重咲き、ユリ咲き、フリンジ咲き、パーロット咲きなど咲き方のバリエーションが増えました。
花姿がシンプルなので1~3輪で育てるよりも、お庭にたくさん植えて、群生させるのがおすすめです。
お気に入りの品種で統一しても、あえて違う品種にしてバリエーションを楽しむのも素敵だよ。
チューリップの花言葉
全般の花言葉の由来はオランダの物語
チューリップ全般の花言葉は「思いやり」です。これはオランダに伝わるチューリップの物語に由来します。昔、とある村にとても美しい少女がいました。その美しさから3人もの騎士にプロポーズされましたが、優しい少女は「選ばれなかった2人は悲しむだろう」と考えてしまい、決断できません。そこで少女は花の女神フローラに願い、自身をチューリップの花に変えてもらったのでした。
その後、少女の化身であるチューリップの花は、彼女を愛した騎士たちによって大切に育てられたんだ。
種類別・色別の花言葉
チューリップには種類別の花言葉はありませんが、色別の花言葉があります。赤いチューリップが「愛の告白」「真実の愛」、ピンクのチューリップが「愛の芽生え」「誠実な愛」、黄色いチューリップが「望みのない恋」「名声」、白いチューリップが「失われた恋」、紫色のチューリップが「不滅の愛」です。
チューリップの花言葉まとめ
- 全般の花言葉:「思いやり」
- 赤いチューリップの花言葉:「愛の告白」「真実の愛」
- ピンクのチューリップの花言葉:「愛の芽生え」「誠実な愛」
- 黄色いチューリップの花言葉:「望みのない恋」「名声」
- 白いチューリップの花言葉:「失われた愛」
- 紫色のチューリップの花言葉:「不滅の愛」
4月に咲く・咲いている花③フリージア
基本情報
学名 | Freesia hybrida |
科名 | アヤメ科 |
属名 | フリージア属 |
原産地 | 南アフリカ |
樹高・草丈 | 20cm~50cm |
開花時期 | 3月中旬~5月上旬 |
花色 | 白、赤、ピンク、オレンジ、黄色、紫、赤紫、複色 |
フリージアの特徴
花色によって香りが違う春の花
鮮やかな花色と芳香があるフリージアは、切り花として人気の高い春の花です。花色が豊富な植物としても知られていますが、花色によって香りが違うという大きな特徴があります。一般には白い花がキンモクセイのような甘く強い香りを持ち、黄色は甘酸っぱい香りを持つとされています。また、香りの強さも花色によって違いがあり、白色の品種がもっとも香りが強いです。
寄せ植えにおすすめ
派手過ぎない花姿と豊富な花色から、フリージアはほかの花との相性がよく寄せ植えがおすすめです。庭植えにする場合も開花時期や草丈の似ている草花を選び、一緒に植えると素敵な庭に仕上がるるでしょう。
フリージアの花言葉
フリージア全般の花言葉は「あどけなさ」「純潔」「親愛の情」です。明るく親しみやすい花姿と、爽やかさや甘酸っぱさを感じさせる芳香に由来します。色別の花言葉もあり、黄色いフリージアは「無邪気」、白いフリージアは「あどけなさ」、赤いフリージアは「純潔」、紫のフリージアは「憧れ」という花言葉がつけられました。
フリージアの花言葉まとめ
- 全般の花言葉:「あどけなさ」「純潔」「親愛の情」
- 黄色いフリージアの花言葉:「無邪気」
- 白いフリージアの花言葉:「あどけなさ」
- 赤いフリージアの花言葉:「純潔」
- 紫のフリージアの花言葉:「憧れ」
4月に咲く・咲いている花④木蓮
基本情報
学名 | Magnolia liliiflora(Magnolia quinquepeta) |
科名 | モクレン科 |
属名 | モクレン属 |
原産地 | 中国 |
樹高・草丈 | 4m~5m |
開花時期 | 4月 |
花色 | 複色(外側が紫で内側が白) |
木蓮の特徴
古くから愛されてきた花木
木蓮は平安時代に編まれた書物にその名が記録されるほど、古い歴史を誇る花木です。欧米でも人気が高く、街路樹や庭木として植えられています。つぼみが北の方向を向く特徴があることから「コンパスフラワー」という別名がつけられました。強くはありませんが芳香があり、満開時に木の近くに行けば優しく上品な香りを楽しめます。
紫木蓮(シモクレン)と白木蓮(ハクモクレン)
一般的には木蓮というと、紫と白のバイカラーの品種である紫木蓮を指します。しかし近年では白い花色の白木蓮のほうが広く栽培されています。この2種類は花色以外にも樹高が異なります。白木蓮は単幹で太く育ち樹高が20mに達する一方、紫木蓮は根元から複数の幹が立ちあげるタイプで、樹高は最大で4m~5mほどの中高木です。庭木にする際は庭のスペースを考えて選びましょう。
両種は花びらの数も違います。紫木蓮の花びらは6枚ですが、白木蓮は9枚です。
葉の展開も違うよ。紫木蓮は開花中に葉が展開するのに対して、白木蓮は開花後に葉が出てくるんだ。
木蓮の花言葉
木蓮の花言葉は「自然への愛」「崇高」「持続性」です。「自然への愛」は、春に紫色の大きな花を天に向かって咲かせる姿が自然を謳歌しているように見えることに由来します。「持続性」は木蓮が非常に古い歴史を持つ花木であることが由来です。化石の研究から、木蓮は少なくとも1億年前には存在していたことが確認されています。種類・色別の花言葉としては、白木蓮の「慈悲」「高潔な心」があります。
木蓮の花言葉まとめ
- 全般の花言葉:「自然への愛」「崇高」「持続性」
- 白木蓮の花言葉:「高潔な心」「慈悲」
4月に咲く・咲いている花⑤ヒヤシンス
基本情報
学名 | Hyacinthus orientalis |
科名 | キジカクシ科 |
属名 | ヒヤシンス属 |
原産地 | ギリシャ、シリア、トルコ |
樹高・草丈 | 約20cm |
開花時期 | 3月~4月 |
花色 | 赤、ピンク、黄色、白、青、紫 |
ヒヤシンスの特徴
水耕栽培も可能な球根植物
ヒヤシンスはチューリップと並ぶ春の球根植物の代表格です。ボリューム感たっぷりの花姿と芳香で人気があります。野生種の花色は青紫ですが園芸品種は花色が豊富で、好みの花色を選べますよ。鉢植えも地植えも可能ですが、水耕栽培も可能な点がヒヤシンスの大きな特徴といえるでしょう。室内で育てたいけれど、土の汚れが気になるという方におすすめです。
ヒヤシンスの花言葉
ヒヤシンスの全般の花言葉は「スポーツ」「ゲーム」「遊び」「悲しみを超えた愛」です。これらの花言葉はギリシャ神話に由来します。色別の花言葉は紫が「悲しみ」「悲哀」「初恋のひたむきさ」、赤が「嫉妬」、ピンクが「スポーツ」「ゲーム」「しとやかなかわいらしさ」、白が「控えめな愛らしさ」「心静かな愛」、青が「変わらぬ愛」、黄色が「あなたとなら幸せ」「勝負」です。
名前の語源にもなった悲劇の神話
その昔、ヒュアキントスという美しい少年がいました。その美貌からオリンポスの太陽神アポロンに寵愛されていた彼でしたが、ある日アポロンと共に円盤投げの遊戯を楽しんでいたときに、アポロンが誤って投げた円盤に当たって死んでしまいます。その死を悼んだアポロンによって、ヒュアキントスの血から生まれたのがヒヤシンスの花です。
ヒュアキントスの死は不幸な事故ではなくて、彼に横恋慕し、2人の仲を妬んだ別の神によって引き起こされたという説もあるんだよ。
ヒヤシンスという名前も、ヒュアキントスの名前が語源と言われています。
ヒヤシンスの花言葉まとめ
- 全般の花言葉:「スポーツ」「ゲーム」「遊び」「悲しみを超えた愛」
- 紫色のヒヤシンスの花言葉:「悲しみ」「悲哀」「初恋のひたむきさ」
- 赤いヒヤシンスの花言葉:「嫉妬」
- ピンクのヒヤシンスの花言葉:「スポーツ」「ゲーム」「しとやかなかわいらしさ」
- 白いヒヤシンスの花言葉:「控えめな愛らしさ」「心静かな愛」
- 青いヒヤシンスの花言葉:「変わらぬ愛」
- 黄色いヒヤシンスの花言葉:「あなたとなら幸せ」「勝負」
4月に咲く・咲いている花⑥アネモネ
基本情報
学名 | Anemone coronaria |
科名 | キンポウゲ科 |
属名 | イチリンソウ属(アネモネ属) |
原産地 | ヨーロッパ南部~地中海東部沿岸地域 |
樹高・草丈 | 15cm~50cm |
開花時期 | 2月~5月 |
花色 | 白、赤、ピンク、オレンジ、青、紫、複色 |
アネモネの特徴
神話や十字軍にも関わっている古い花
アネモネは人と関わった歴史が古い花です。神話や伝説に登場し、十字軍の遠征によって世界中に伝播していきました。アネモネの名前は、アネモネ属の植物の総称として用いられることもありますが、園芸の世界では「アネモネ・コロラリア」と「アネモネ・フルゲンス」の2種類を元にして作出された園芸品種を指す場合が多いです。草丈は10cm~50cmの品種が多いですが、1mを超す品種も存在します。
実は有毒植物
愛らしい花からは想像がつかないかもれせんが、実は草全体に毒を持っています。茎を切ったときに出る汁が肌に触れると、炎症や水疱を引き起こしてしまうため注意が必要です。作業の際は、株に直接触れないように必ずゴム手袋を着用し、服装も肌を露出しないものを選びましょう。
アネモネの花言葉
アネモネの全般の花言葉は「はかない恋」「恋の苦しみ」「無実の犠牲」「見捨てられた」「見放された」です。ネガティブな意味の花言葉が多いのは、アネモネにまつわるギリシャ神話が原因とされています。色別の花言葉もあり、赤は「君を愛す」、白は「真実」「期待」「希望」、ピンクは「待ち望む」、青は「固い誓い」、紫は「あなたを信じて待つ」「悲しみ」です。
アネモネにまつわる悲劇の神話
西風を司る神ゼピュロスの妻である春と花の女神フローラの神殿には、多くの花の妖精が仕えていました。ところがそのうちの1人であるアネモネに、ゼピュロスが恋してしまいます。その結果、嫉妬したフローラによってアネモネは神殿を追放されてしまいました。アネモネを哀れに想うゼピュロスでしたが、妻の手前連れ帰ることはできません。その後絶望から衰弱し、変わり果てた彼女をアネモネの花に変えました。
アネモネの花言葉まとめ
- 全般の花言葉:「はかない恋」「恋の苦しみ」「無実の犠牲」「見捨てられた」「見放された」
- 赤いアネモネの花言葉:「君を愛す」
- 白いアネモネの花言葉:「真実」「期待」「希望」
- ピンクのアネモネの花言葉:「待ち望む」
- 青いアネモネの花言葉:「固い誓い」
- 紫のアネモネの花言葉:「あなたを信じて待つ」「悲しみ」
4月に咲く・咲いている花⑦ハナミズキ
基本情報
学名 | Cornus florida(Benthamidia florida) |
科名 | ミズキ科 |
属名 | サンシュユ(ヤマボウシ)属/ミズキ属ヤマボウシ亜属 |
原産地 | 北アメリカ東部~メキシコ北東部 |
樹高・草丈 | 4m~10m |
開花時期 | 4月~5月 |
花色 | 白、赤、ピンク |
ハナミズキの特徴
季節を通して楽しめる花木
ハナミズキはアメリカを代表する花木で、日本へは大正時代に伝来しました。明治45年に当時の東京市長だった尾崎幸雄が、アメリカのワシントン市に桜の苗木を贈った返礼として、大正4年に贈られてきたのがハナミズキです。春には白やピンクの花を咲かせ、秋には紅葉するという特徴があるため季節ごとに美しい姿を楽しめます。
幅広く利用される落葉高木
ハナミズキは樹高4m~10mと大きく育ち、横に広がる樹形のため、植え付ける際には広いスペースを取る必要があります。しかし成長スピードが遅く枝数も少く、樹形が乱れるということはほとんどありません。しかも耐暑性も耐寒性もあり乾燥にも強いため、庭のシンボルツリーのほかにも街路樹や公園樹など広く利用されています。
手入れは楽な落葉高木です!
ハナミズキの花言葉
ハナミズキ全般の花言葉は「私の想いを受けてください」「返礼」「永続性」です。「返礼」は桜の返礼としてハナミズキが日本へ贈られた逸話に由来します。「永続性」はキリストの伝説にちなんでいるという説が有名です。種類別・色別の花言葉はありません。
キリストとハナミズキ
キリストが磔刑に処される際に使用された十字架は、ハナミズキから作られたものだといわれています。キリストの処刑に使われたことを悲しんだハナミズキは十字架に使われないように細く曲がり、花は十字架の形に咲き、その中心はキリストが頭につけた茨の冠のようになりました。なお「永続性」の花言葉は、キリストが磔刑に耐えたことからつけられたといわれています。
実は何の木材が十字架に使われたかという記録・記述は、聖書にはありません。この伝説の出所はまったくの不明です。
ハナミズキの花言葉まとめ
- 全般の花言葉:「私の想いを受けてください」「返礼」「永続性」
- 種類別・色別の花言葉はなし
出典:BOTANICA