ケールとは
ケールは栄養価が高くスーパーフードとして人気があります。ケールを原料とした代表的な飲み物として、青汁が有名です。健康や美容によいといわれているケール。そんなスーパーフード、ケールの栽培方法や、病気と害虫対策などをご紹介します。
ケールの基本情報
科名 | アブラナ科 |
属名 | アブラナ属 |
和名 | リョクヨウカンラン、ハゴロモカンラン |
原産地 | 地中海沿岸 |
耐寒性 | やや強い |
耐暑性 | やや弱い |
ケールの栄養素
ビタミンC | 120mg |
カルシウム | 150mg |
鉄分 | 1.5mg |
カリウム | 491mg |
マグネシウム | 47mg |
脂質 | 0.9g |
ナトリウム | 38mg |
タンパク質 | 4.3g |
炭水化物 | 9g |
コレステロール | 0g |
スーパーフードとして有名
ケールは栄養価が高く、とてもヘルシーなのでスーパーフードとして知られています。青汁としてだけでなく、ほかのフルーツと混ぜ合わせたケールスムージーや、ケールの葉をたっぷりと使ったケールサラダまで、幅広く人気がある野菜です。
ケールの品種
ケールはいろいろな品種があり、葉の形や形状もそれぞれ違います。葉が柔らかいものはサラダなどの食用にむいていたり、葉をしぼったときにたくさん汁がでる品種は、青汁などのジュースにむいていたりと、用途もさまざまです。そんなケールの品種をいくつかご紹介します。
ジューシーグリーン
ケールのジューシーグリーンという品種は、しぼったときに出る汁が多いので、青汁などによく利用される品種です。背丈が大きくなるのが特徴で、広い場所を確保して育てると、たくさん収穫することができます。耐暑性、耐寒性がともに強く育てやすい品種です。
スウィートグリーン
スウィートグリーンはジューシーグリーンと同じく、しぼるとたくさんの汁が出るので青汁に適した品種です。背丈が低いのが特徴で、育てやすく人気があります。ひとつの株にたくさん葉をつけるので、こまめに収穫してもつぎつぎと葉をつけてくれるのが魅力です。
キッチン
ケールのキッチンという品種は、見た目がパセリのような葉の形が特徴的なケールです。青汁のように葉をしぼるのではなく、きざんでサラダなどに入れる調理方法にむいています。寒くなってくると、葉の縮みがつよくなる性質です。
ケールの栽培方法
ケールを栽培するときのポイントとして、質のいいケールの葉を収穫するために、土作りや追肥は欠かせません。栽培する場所や、水をあげる量などもケールの収穫に関わってきます。おいしいケールを育てる栽培方法をご紹介します。
栽培場所
ケールは日光をとても好みます。日当たりのいい場所を選び、ケールの葉にたっぷりと日光を当てることでおいしいケールに育ちます。また、風通しをよくすると害虫被害の予防になるので、ケールを育てるときは、日当たりがよく、風通しのいい場所が最適です。
用土
土は市販されている野菜用の培養土を使います。ケールの栽培には、弱酸性の土で、中性に近い土が適しているのです。また、腐葉土と赤玉土を混ぜたものに、苦土石灰とバーミキュライトを加えて、手づくりした土でも育てることができます。
種まき
ケールの種まきに適した時期は、3月から4月です。10度から30度が発芽の適温なので、この時期に種まきをするとケールがよく育ちます。種まき用の赤玉土などに、5粒ほど種をまくのが適量です。そのあと、土が乾かないようにたっぷりと水を与えます。
苗植え
ケールの苗は、プランターや植木鉢、地植えでも育てることができます。どちらの場合もしっかりと日光に当てることと、風通りをよくすることが大切です。プランターと地植え、それぞれのケールの苗植え方法をご紹介します。
プランターや鉢植えで栽培する場合
ケールをプランターや鉢植えで栽培するときには、水はけをよくするために、まず鉢底に鉢底石を入れます。その上に、容器の上3cmほどまで土を入れるのが目安です。ケールは水を好むので、多めにウォータースペースを確保します。
地植えで栽培する場合
地植えのポイントは、苗をポットから外すときに土のかたちを壊さないことです。葉が大きく広がるので、隣同士のケールがぶつかってしまわないように、30cmから50cmほど余裕をもって苗を植えると、葉がすくすくと育ちます。
水やり
ケールは水を好むので、たっぷりと水を与えることが大切です。とくにプランターや植木鉢で育てている場合は、表面の乾燥に注意します。乾いていたら、ウォータースペースに水がたまるくらいまで、しっかりと水を与えることがポイントです。
肥料
ケールに欠かせないのが肥料です。ケールが種や苗木から育ち、葉が10枚ほどになったら、1週間に1度は液体肥料を水の代わりに与えます。ケールの株元に、野菜専用の化学肥料を与える場合は2週間に1度が目安です。追肥を絶やさないことでおいしいケールが育ちます。
収穫
ケールを収穫するときには、注意点があります。一度にたくさんのケールの葉を収穫してしまうと、株が弱ってしまうので、多くても2枚を限度に収穫することです。ケールは収穫時期が長いので、少しずつ分けて収穫する方法が適しています。
ケールの病気と害虫
ケールの葉はアブラナ科のため、害虫の被害に合いやすく注意が必要です。植え付けのときに、株と株の間を広くしておくと、病気や害虫被害の予防になります。ケールの栽培は害虫との戦いです。対策ができるよう、ケールの病気や害虫被害をご紹介します。
軟腐病
見た目ではわかりにくいため、注意が必要です。雨の多い梅雨の時期や、冷夏に発生しやすい病気で、まずケールの本葉がしおれていきます。つぎに茎の内部まで広がり、腐った臭いがするころには手遅れです。カルシウム材を与えると、予防することができます。
アブラムシ
ケールはアブラナ科です。アブラムシの大好物でもあるアブラナ科の植物は、アブラムシの被害に注意しなければなりません。アブラムシはキラキラした光るものが苦手です。園芸用のシルバーテープなどを使うと、アブラムシ予防や対策になります。
キスジノミハムシ
あまり聞いたことのない名前の虫「キスジノミハムシ」は、ケールの商品価値を下げてしまう天敵です。キスジノミハムシに葉を食べられてしまうと、ケールの葉がスカスカのスポンジ状になってしまうので、アブラムシと同じシルバーテープで対策します。
ケールを使った料理
ケールといえば青汁のイメージが強いですが、少し手を加えるだけで簡単においしい料理ができます。栄養満点のケールを毎日食べると、健康や美容によいのでおすすめです。ケールを使ったかんたんな料理をご紹介します。
ケールスムージー
青汁が苦手な場合は、フルーツを加えてケールスムージーにすると、飲みやすくなります。ジューサーに、ケール、りんご、バナナ、氷を入れて、ジューサーにかければ完成です。フルーツの甘みと氷のシャリシャリ感で、ケールをおいしくアレンジできます。
ケールサラダ
ケールを水で洗い、手で適度なサイズにちぎります。トマトと玉ねぎを1cm角に切り、ケールの上にのせ、ドレッシングをかけて完成です。ドレッシングには、オリーブオイルや粉チーズ、ナッツを混ぜるとさらにおいしくなります。
まとめ
ケールの栽培方法や栄養素をご紹介しました。ケールは栄養満点で、青汁やケールサラダなどの料理にも使えます。プランターや地植えで手軽に育てられるので、害虫や病気に注意して、ぜひお気に入りの品種のケールを育ててみてはいかがでしょうか?