小松菜は美味しいけれど苦みが気になる
小松菜は炒める、煮るといろいろな調理法で美味しくなります。しかし、食べてみると「苦い」と感じることもあるでしょう。小松菜が苦い原因にはいくつかの理由があります。苦いまま食べても大丈夫ですが原因をわかっていた方が安心して食べられます。
小松菜が苦い原因
苦い原因①肥料の与えすぎ
栽培過程で肥料を与えすぎているのが、苦味の原因になることがあります。肥料の中には窒素成分が含まれています。窒素成分が硝酸態窒素として、小松菜が吸収するためです。肥料を多く与えると、過剰に吸収してしまい苦くなります。自分で育てるときは、特に肥料を与えすぎて苦くなることが多いので注意しましょう。
苦い原因②アクが強い
アクの原因であるシュウ酸が多く含まれていることも苦みの原因です。シュウ酸は、ほうれん草やキャベツなど葉物野菜に多く含まれています。小松菜はほかの葉物野菜に比べるとシュウ酸が少ない野菜ですが、まれに多く含まれている個体があります。このような個体に当たってしまうと苦味が強く感じられるのです。
苦い原因③旬ではない
旬ではないときに収穫したものに、苦味があることがあります。小松菜の旬は、冬の12月~3月です。冬の時期は甘味と栄養価が高くなり苦味を感じるものが少なく、逆に冬の時期以外は、甘味が少なくなり苦味を感じやすいものが多くなります。そのため、夏の旬ではないときに収穫されたものだと、苦味を感じることがあるのです。
調理法ごとに小松菜の苦味を消す方法
苦味は完全に取り除くことは難しいですが、アク抜きをし味付けの仕方を工夫することで和らげることができます。調理法ごとにアク抜きの方法が違いますので注意してください。
生で使用するとき
小松菜は生で食べても、とても美味しい野菜です。サラダなどで使うときに火入れをしないでアクを抜く方法を知っておくと便利です。流水で洗って水に浸けておけばアクが抜けるので、使う前に下ごしらえをしっかりしましょう。
アク抜き方法
- 流水で全体を洗う
- 根元の土をしっかりと洗う
- 鍋やボウルなどに水を入れ10分程度浸ける
- 水を切って完了
炒めるとき
小松菜は炒めると、シュウ酸と小松菜に含まれているカルシウムが結合し苦味が弱くなります。このとき、炒めすぎてしまうと結合しているものが壊れて苦味が増すことがありますので、火の入れすぎに注意しましょう。また、炒めるときに香りの強いゴマ油やオリーブオイルを使うのもおすすめです。
茹でる・煮るとき
小松菜を茹でたり煮るときは、火を入れすぎないようにしましょう。クタクタになるまで火を入れてしまうと小松菜の食感が失われ、栄養素まで抜けてしまいます。また、葉の部位よりも茎の部位の方が火の通りが遅いため、茎から先に火を入れるようにしてください。
アク抜き方法
- 根元に十字の切れ目を入れる
- 沸かしたお湯に茎の部位だけ先に入れ20秒くらい茹でる
- 全体まで入れて1分くらい茹でる
- ザルに上げ流水で冷やす(余熱で火が入りすぎないようにするため)
- 軽く水気を絞って完了
電子レンジを使うとき
簡単にアク抜き調理するなら、電子レンジも便利です。電子レンジも、火が入りすぎることがあるので注意が必要です。温めが足りない場合は、少しずつ加熱するように気を付けましょう。
アク抜き方法
- 流水で全体を洗う(根元の土を残さないように)
- 小松菜全体をラップで包む
- レンジに入れて3分加熱
- 茎が柔らかくなっていれば完了(足りない場合は1分ずつレンジにかける)
小松菜の保存の仕方
小松菜がたくさんあって使いきれないときは、正しい保存方法で冷蔵または冷凍しましょう。正しく保存すると小松菜を長持ちさせられます。
冷蔵方法
束の状態なら立てて野菜室で保存、茹でた場合はタッパやジッパー付きの保存袋などに入れて冷蔵庫で保存します。どちらの保存方法でも2日前後で使い切るようにしましょう。
保存方法(生)
- 全体をしっかり洗う
- 水気は軽く切ってキッチンペーパーで包む
- 野菜室に立てた状態で入れる
保存方法(茹で)
- 小松菜を茹でる(電子レンジで加熱しても)
- 使いやすい大きさにカットする
- タッパーやジッパー付き保存袋に入れる
冷凍方法
冷凍すると生でも茹でた場合でも、2週間くらい保存が可能です。生で冷凍した小松菜は解凍せず調理に使用できます。茹でた小松菜を冷凍した場合は解凍して使いましょう。冷凍保存の方法は生でも茹でても同じです。
保存方法
- 流水で全体を洗う
- 水気を取る
- 使いやすい大きさにカットする(茹でて保存する場合は茹でてから切る)
- 使う分量に分けて保存袋に入れて冷凍する
解凍方法
凍っている小松菜を解凍する場合は、使う分量だけ冷蔵庫に移動して3時間ほど置いておきます。また、電子レンジを使うときは50秒温めてください。もし解凍できていない場合は、10秒ずつ追加で温めましょう。一度に温めてしまうと、余分に火が入ってしまうので注意してください。
おすすめ小松菜レシピ4選
レシピ①小松菜とツナのサラダ
材料(2人前)
- 小松菜:1袋(200g)
- ツナ缶:1缶
- マヨネーズ:大さじ1
- 鶏ガラスープの素:大さじ1
- ブラックペッパー:お好みの量
作り方
- 小松菜を茹でてアク抜きする
- アク抜きした小松菜を食べやすい大きさにカットする(2cmくらいがおすすめ)
- ツナ缶の油を切る
- ボウルに小松菜、鶏ガラスープを入れ混ぜる
- 混ぜたところにツナとマヨネースを入れさらに混ぜる
- お好みでブラックペッパーをかけて完成
レシピ②小松菜の煮びたし
材料(2人前)
- 小松菜:1袋(200g)
- 油揚げ:1枚
- いりごま:適量
- 〇水:100cc
- 〇顆粒だし:小さじ1
- 〇醤油:大さじ1
- 〇みりん:大さじ1
- 〇酒:大さじ1
作り方
- 油揚げを油抜きする
- 油揚げを細切りにする
- 小松菜を3cmくらいに切る
- 鍋に材料の〇を入れひと煮立ちさせる
- 小松菜、油揚げ入れる
- 煮立ったらいりごまをかけて完成
レシピ③小松菜のナムル
小松菜を茹でるときは、茎の部分から茹でましょう。茹でた後はしっかりと水気を絞ることが重要です。水気が多いと味付けをしたときに味が薄くなります。
材料(2人前)
- 小松菜:1袋
- 白ごま:少々
- 〇鶏ガラ:小さじ1
- 〇醤油:小さじ1
- 〇ゴマ油:小さじ1
作り方
- 小松菜を流水で洗う
- 3cmくらいにカット
- 鍋に水、塩(少々)を入れ沸騰させる
- カットしておいた小松菜を加える
- 葉の部位は火の入りが速いので茎の部分を入れる
- 茎が2分、葉が2分弱
- ボウルに材料の〇を入れて混ぜておく
- 小松菜をザルにあげ余熱が取れたら強めに水気を絞る
- 混ぜておいた調味料と小松菜を和えたらいりごまをかけて完成
レシピ④青菜炒め
中華の定番青菜炒めです。ニンニクの好きな人は材料のニンニクの分量を増やしても美味しくてべれます。強火でサッと炒めるのがコツです。
材料(2人前)
- 小松菜:1袋
- ニンニクのみじん切り:1/2かけ分
- 水:50mL
- 鶏ガラスープ:小さじ1/2
- 醤油:少々
- 塩:少々
作り方
- 小松菜を5cmにカットする
- フライパンに油とニンニクを入れ火にかける
- ニンニクの香りがでてきたら小松菜の根元を入れる
- 1分くらい炒めたら葉を入れさらに炒める
- 水と鶏がらスープを入れ煮立たせる
- 醤油と塩で味を整えたら完成
上手に苦味をとって美味しく食べよう
小松菜は苦いまま食べても大丈夫ですが、せっかくなら苦味を感じないで美味しく食べたいですね。そのためには、夏の時期に買った小松菜はアク抜きをするのをおすすめします。この記事のアク抜きの方法を参考にしっかりと苦味を抜いて、サラダやソテーなどいろいろな調理をして美味しく食べてください。