水菜について
水菜とは、安くて手軽に購入できる、寒さに強い冬野菜です。冬が旬の葉物野菜は少なく、冬の時期には特に重宝されています。シャキシャキした歯ごたえが特徴でクセもなく、さまざまな料理にあわせやすいのが魅力です。
新鮮な水菜の選び方
鮮度の見分け方のポイント
- 葉が鮮やかな緑色で、葉脈がくっきり見える
- 葉の緑色と茎の白色の分かれ目がはっきりしている
- 株元~葉先までピンとまっすぐ伸びている
選び方
水菜を購入する際は、上記のポイントに気をつけて選びましょう。株元が変色しているものや、全体的にしなびているもの、水っぽすぎるものは古くなっている可能性があります。大きすぎるものは、葉や茎が固く食べにくい可能性があるので、最大でも40cm以下のものがおすすめです。
水菜の保存期限
水菜は冷涼な環境を好むので、0℃~5℃の低い温度で保管すると長持ちします。雑菌にも弱いため、菌が繁殖しやすい常温保存は避けたほうが無難です。保存期限は、きちんと下ごしらえができているものに限り、冷蔵で2~5日、冷凍で1ヶ月ほどです。冷凍水菜は保存食にもなるため、忙しい主婦などに人気があります。
水菜の栄養素
水菜は90%が水分で構成されているため、低カロリーでダイエットにピッタリです。主に含まれている栄養素は、食物繊維、ビタミンC、葉酸、カルシウム、炭水化物、βカロテン、鉄分です。特にビタミンC含有量は豊富で、水菜100gに55mg含まれています。
水菜の保存方法【冷蔵保存】
水菜は「そのままの形」なら3日間、下ごしらえ後に「適当なサイズに切り分けた」ものなら5日間保存が可能です。用途にあわせて保存方法を選びましょう。何も下ごしらえせずに冷蔵庫で保管すると、雑菌や乾燥により傷む可能性が高いため注意が必要です。
冷蔵保存する方法①そのまま
- 清潔な水でキッチンペーパーを濡らし、固めにしぼる
- 1で水菜を包み、更に新聞紙でくるむ
- ポリ袋に入れ、野菜室で保管する
ポイント
水菜は上へ上への伸びようとする性質があり、横向きに置くと茎が曲がったり折れたりして傷むことがあります。野菜室に余裕があれば、まっすぐ立てて保管してください。
冷蔵保存する方法②切り分ける
- 水菜をきれいに洗い、根元を切り落とす
- パットに水を張り、水菜を約1分間水にさらす
- ザルにあげ、水分を拭き取る
- 切り分ける(切り方はお好みで)
- 保存容器やジップロックにキッチンペーパーを敷き、水菜を置く
- 更に上にキッチンペーパーを置き封をする
- 冷蔵庫で保管する
ポイント
水菜はあまり長く水に浸け続けると水中に栄養素が溶け出すので、2ではさらす程度で大丈夫です。葉や茎に水分が付着した状態だと、傷みや腐る原因になるので、3では可能な限り水分を拭き取りましょう。途中でキッチンペーパーの湿り気が増すようならば、その都度交換してください。
冷蔵保存した水菜の使い方
冷蔵保存した水菜は、普段と同じ扱い方で特に問題ありません。使用する分だけ取り出したら、残りは再度同じやり方で保管しましょう。下ごしらえの段階でカットしておくと、サラダやお浸し、炒め物や汁物の具などにパッと使えて便利です。
冷蔵保存のメリット
水菜は、買ってきた状態のままだとすぐに傷んだり変色したりしますが、しっかり下ごしらえして冷蔵庫に入れると、少し長く鮮度が保てます。カット済みの水菜は、料理の際にまな板や包丁を使わずに済み、時間短縮できておすすめです。
冷蔵保存のデメリット
水菜の冷蔵保存の期限は常温に置く場合よりも長くなりますが、新鮮さは1週間も持ちません。大量に収穫や購入した際は、5日以内に食べきることが難しいため、冷蔵保存はおすすめしません。
水菜の保存方法【冷凍保存】
水菜が大量に手に入ったときは、冷凍保存が便利です。きちんと下ごしらえをしておけば、冷凍で約1ヶ月持つので保存食にもおすすめです。手順さえ守れば、「生のまま」でも「茹でてから」でも問題ありません。
冷凍保存する方法①生のまま冷凍
- 水菜をきれいに洗い、根元を切り落とす
- 水気を拭き取る
- 切り分ける(切り方はお好みで)
- 密閉容器や袋に移し、空気は抜かずに2時間ほど冷凍する
- 4を取り出し中身がバラバラになるように振り混ぜる
- 空気を抜いて密閉し、冷凍庫で保管する
ポイント
2で水気を取り除いておかないと、水菜同士がくっついた状態で固まって使いにくくなるので注意してください。4と5の工程は、水菜同士のくっつきを防ぐためのものですが、時間がない人は省いても構いません。
冷凍保存する方法②茹でてから冷凍
- 水菜をきれいに洗う
- お湯を沸かしてさっと茹でる
- ざるにあげ、軽くしぼって根元を切り落とす
- 切り分ける(切り方はお好みで)
- 再度よく水気をしぼる
- 小分けにラップで包み、密閉できる袋に移し冷凍庫で保管する
ポイント
2で茹でる際、あまり長く茹ですぎると栄養素が水中に溶け出るため、さっとゆでる程度にとどめましょう。3の状態でも冷凍保存は可能ですが、小分けにしておくと料理の際に使いやすくておすすめです。
解凍方法と使い方
生のまま冷凍した水菜は解凍の必要はなく、そのまま炒め物や汁物などに使えます。茹でてから冷凍したものも、基本的には解凍せずに使えます。お浸しや和え物を作る際に解凍して使いたい場合は、常温か冷蔵庫に移して自然解凍しましょう。時間がない人は、ジップロックなどに食べる分だけ水菜を入れ、お湯に浸けると早く解凍できます。
ボタニ子
解凍の際に出てきた水分にも栄養分が豊富だよ!ぜひ一緒に料理に使ってね!
冷凍保存のメリット
冷凍保存の最大のメリットは保存期限が長いことです。安売りやまとめ買いで買い過ぎた際も、冷凍しておけば無駄なく長く食べられます。茹でることで水菜がかさばらなくなり、冷蔵庫や冷凍庫にスペースがない場合にもおすすめです。冷凍庫に常備していると、料理に彩りを添えたいときに使え、保存食としても大活躍です。
冷凍保存のデメリット
冷凍前に、水菜同士がくっつかなくなるように、水分をきれいに拭き取る手間がかかるのが難点です。冷凍した水菜は、解凍後は水分を多く含んだ状態になり、生食には不向きです。一度茹でた水菜は長く冷凍保存できますが、解凍後傷みやすいので、その日のうちに食べきりましょう。
水菜のおいしさを保つポイント
ポイント①新鮮な水菜を選ぶ
水菜を長期間おいしく保つには、何よりも鮮度が大事です。一度しなびたり傷んだりすると、きちんと下ごしらえをしても長期保存は困難です。購入する際は、青々とした新鮮な水菜を選んでください。
ポイント②水分を含ませる
水菜はもともと水分を多く含んだ野菜です。葉や茎から水分が抜けてしまうと、みずみずしさだけでなくシャキシャキ感も失います。水菜が軽かったり乾燥していたりするときは、保存する前の下ごしらえの段階で丸ごと水に浸して水分を吸収させるようにしましょう。
ポイント③カットする
水菜はサイズが大きいものが多く、丸ごとの状態では茎や葉が折れ、傷みも早くなることがあります。小さめに切ることで鮮度が保て、料理にも使いやすくおすすめです。特別な切り方はないので、お好みの方法で大丈夫です。
まとめ
水菜は下ごしらえのコツさえ知っておけば、簡単に保存できます。特に冷凍した水菜は長期保存ができるため、保存食としてもおすすめです。水菜の消費に困ったときや、まとめ買いしたときなどには、ぜひ水菜の冷蔵や冷凍保存に挑戦してみて下さい。
出典:写真AC