ギシギシとは
ギシギシという植物を知っていますか?畑や野原に自生している背の高い雑草で、ハーブや薬草として食べることができる植物です。しかし根から抜いても生えてくるので、駆除に困る場合もあります。そんなギシギシの特徴や駆除方法、おいしい食べ方などをご紹介します。
ギシギシの基本情報
科名 | タデ科 |
属名 | スイバ属 |
生薬名 | 羊蹄(ヨウテイ) |
英名 | Japanese dock |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
ギシギシの名前の由来
ギシギシの茎同士をこすり合わせると「ギシギシ」という音を立てるので「ギシギシ」という名前がついたといわれています。また、生薬名では「羊蹄(ヨウテイ)」と呼ばれており、花の形が羊の爪に似ているところから「羊蹄」とついたといわれています。
ギシギシの花言葉
ギシギシには「朗らか」「忍耐」という花言葉がついています。ギシギシと音がするので、昔は子どもたちが茎を振り回して、鳴らして遊んでいたといわれています。その様子がほほえましく、まさに「朗らか」な様子だったことから、この花言葉がついたと考えられています。また、雑草の種類の中でも駆除が難しく、抜いても抜いても生えてくる性質を表した「忍耐」という花言葉もぴったりですね。
ギシギシの特徴
ギシギシは畑などに生える雑草です。茎をギシギシと鳴らして遊んだり、葉をかじって酸っぱい味を楽しんだりと、子どもが遊び道具として使うこともあるギシギシ。そんなギシギシの特徴を詳しくご紹介します。
ギシギシの実
ギシギシは、緑色で5mmほどの小さな丸い実をたくさん付けます。上部に密集するように実を付け、初めは緑色をしていますが、花が咲き終わると茶色へと変色していきます。咲き終わった花と茶色の実は、チョコフレークのような見た目をしているのが特徴です。
ギシギシの葉
ギシギシの葉は、地面に近いところに多くつきます。形は楕円形で、外側が波打っているのが特徴です。葉の長さは10cm〜25cmと大きめで、濃い緑色をしています。また、葉の両側を取り除き、真ん中の部分を噛むと酸っぱい味がします。
冬はロゼット状になる
ギシギシの葉は冬越しをするために、冬になるとロゼット状になるのが特徴です。根生葉とも呼ばれ、葉が地面にくっついて生えているようにも見えます。ロゼット状になることで、冬の寒さに耐え、春になるとまた背の高いギシギシへと成長していきます。
ギシギシの茎
ギシギシは、茎同士をこすり合わせると「ギシギシ」という音がします。この音が、そのまま名前の由来にもなっている特徴的な茎です。茎を1m以上も伸ばす背の高い植物なので、畑や野原に生える雑草の中でも、厄介者扱いされることも多いといわれています。
ギシギシの根
ギシギシの根は地中に深く根付くので、除草するときには力が必要です。この太くて長い根は
「羊蹄根(ヨウテイコン)」と呼ばれ食べることが可能で、生薬や漢方として利用されています。
ギシギシの駆除方法
ギシギシは他の雑草と比べると根が太く、手で抜くのは力が必要です。また、途中で根が切れてしまうと、そこから新しく茎を伸ばしていく性質もあり、駆除が難しいといわれています。畑などでは厄介者扱いされることもあるギシギシの駆除方法は以下の通りです。
除草剤
雑草の駆除として、まず頭に浮かぶのは除草剤ではないでしょうか。除草剤には、粉状や液体状などいろいろな種類がありますが、ギシギシには液状の除草剤が適しています。土にまくのではなく、ギシギシを刈り取ったあとに、茎の部分に除草剤をかけるようにするのが効果的です。
防草シート
ギシギシが生えてくるのを予防するためには防草シートも効果的です。ホームセンターなどに、さまざまな種類の防草シートがあります。しかし、あまり値段の安すぎるものはシートの強度が足らず、防草シートを突き破ってしまうことがあるので注意が必要です。
土壌改良
ギシギシはきちんと整備されている土には生えにくいという性質があります。そのため、畑のすみなど、手入れの行き届いていない場所に生えることが多い雑草です。土を耕し、土壌改良することで、ギシギシを生えにくくすることができます。
出典:写真AC