イノコヅチとは?見分け方や利用法を紹介!ひっつき虫といわれる由来は?

イノコヅチとは?見分け方や利用法を紹介!ひっつき虫といわれる由来は?

野山に行くと、衣類にたくさん小さな種のようなものを付けて帰ってきたという経験があるはずです。それはイノコズチです。ちょっと面倒な雑草というイメージのイノコズチには、様々な効能や利用価値があります。今回はイノコズチの特徴をご紹介します。

記事の目次

  1. 1.イノコズチとは?
  2. 2.イノコズチの特徴
  3. 3.イノコズチの種類と見分け方
  4. 4.イノコズチの利用方法
  5. 5.まとめ

イノコズチとは?

Photo by 阿橋花譜 KHQ Flower Guide

よく草の生い茂った場所に入り込むと、衣類に無数の種が付着していたという経験がありませんか?その正体が「イノコズチ」と呼ばれる植物です。これはヒユ科イノコズチ属の多年草の植物です。そこで今回は、イノコズチの特徴やその利用方法などを中心にご紹介します。

イノコズチが生える場所

イノコズチが自生する場所はかなり広範囲に及んでいます。主に本州、四国、九州などの野山や林の中といった半日陰の場所を好んで自生地にしています。ほぼ日本全土に分布しながら、日当たりのよい原っぱや路傍、庭さきなどにもたくましく生えているポピュラーな雑草です。いたるところで見かける特徴もなさげな雑草に一見思われています。

イノコズチの名前の由来

このイノコズチ(猪子槌)という日本語名は、ちょっと不思議な響きを感じます。なぜ、「いのしし」という名称がつけられているのでしょうか?この名の由来は、ちょうど茎の節あたりがふくらんでいて、それが猪の膝頭とも似ているから付けられたということです。猪の膝を見ることなど現在ではあまりないですから、遠い昔の日本人が名付けたものがそのまま今に至っているのでしょう。

イノコズチの花言葉

イノコズチは別名では「ヒカゲイノコヅチ(日陰猪子槌)」という名称が浸透しています。日本全土に広く分布していますが、他にも朝鮮半島や中国などアジア周辺に多く見かけます。原産地は中国です。他にも「フシダカ」「コマノヒザ」という名称も持っています。イノコズチの花言葉は、「二重人格」です。なぜそのような花言葉なのかは明確ではありません。しかし目立たない雑草という感じながら、見た目とは違った別な側面を持っている雰囲気が伝わってきます。

イノコズチの特徴

Photo by Starr Environmental

野山や路肩などに生えている何気ない雑草、そんな印象を持つイノコズチですが、実際にはどのような特徴を持っているのでしょうか?ここでは主なイノコズチの特徴を探っていきましょう。見た目は単なる地味な雑草です。しかし誰しもこのイノコズチとは子供のころからの古い付き合いがあって、ちょっと厄介な草だと思われています。

イノコズチの見た目

イノコズチは茎が四角形になっていてとても固いのが特徴的です。すっと直立しながらあまり枝分かれをしない性質です。全体的に短い毛が生えています。そして茎の途中には必ずふくらんだ節の部分があります。それが下の節になればなるほど赤味を帯びていくという並び方をします。花も葉も茎でさえ、特に派手な色彩で飾ることもありません。しかししっかりと野山に生えている雑草という感じです。

イノコズチの花の特徴

イノコズチは葉のつけ根の部分に、約10~20cmくらいの密になった穂状の花を咲かせます。しかも緑色の小さな花なので決して派手で色どりが映えるというものではありません。花さえもあまり目立たないのが特徴です。花は下から順々に上へと開花していきます。花後には花被が垂れ下がって果実をつけます。秋頃になると果実が簡単に離れていき方々へと散っていきます。

イノコズチの葉の特徴

イノコズチの葉は短くて対になっています。両端は尖った楕円形で長さは約5~15cmの範囲で、両面に毛が散生しているのが特徴です。葉も一見すると大して目立った特徴はありませんが、この葉には多くの栄養分が蓄えられていて人体にも有効です。

イノコズチの実の特徴

イノコズチの花後にできる実は楕円形をした胞果です。これは薄い皮中のに種子が1個入った姿です。そしてこの実は棘状になった小さな苞(ほう)になっています。この苞が散布していくことで、新しい地で生育していきます。よく草の深い場所に入ってしまうと、衣服にまとわりつく小さな粒々を目にした経験がありませんか?これがイノコズチの苞です。別名で「ひっつき虫」とも呼ばれています。

次のページでは、イノコズチの種類と見分け方について解説します。

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イノコズチの種類と見分け方

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