イヌムギ(犬麦)とは
イヌムギ(犬麦)は日本ではどこでも見られる雑草です。穂が麦に少し似ているところもありますが、食用ではありません。生命力、繁殖力が強くイネ科のアレルギーの原因にもなります。どんな植物なのか、特徴や駆除の方法などをご紹介します。
イヌムギの特徴
名称 | イヌムギ(犬麦) |
学名 | Bromus catharticus Vahl |
分類 | イネ科スズメノチャヒキ属 多年草 |
原産地 | 南アメリカ |
分布 | 日本全国 |
草丈 | 40cm〜100cm |
イヌムギは大きくて平らな穂が特徴で、日本ではどこでも見られる雑草です。日本には明治元年に牧草として渡来し、全国に広がり野生化しました。すでに日本産の特徴も持っています。ヨーロッパと北アメリカでも帰化しています。
イヌムギの一年
乾燥した草地に生え、秋に芽を出して株になって冬越えします。根元で束になって生育し草丈が40cm〜100cmに育ちます。開花時期は5月〜8月で茎の先端から穂の部分を伸ばします。枝が先端に向かって垂れ下がる姿が特徴的です。日本産のものは多くが閉鎖花で、咲かないまま実を作ります。
葉・茎の特徴
葉は長さが15cm〜30cmくらい、幅0.5cm〜1cmくらいで厚みがなく細長い緑色です。所々に毛があり、先端は尖っています。株の下の方では葉の根元は白い毛に覆われています。
穂の特徴
小さな緑色の穂は、1つの茎に1個〜4個付きまばらについています。穂は先の尖った細い楕円形をしていて、長さは2.5cmくらいになります。花は閉塞花が多く、開かずに結実し、穂には柄があり下垂します。
イヌムギは食べられるの?
小麦のように同じ「麦」と付くので食べることができるのでしょうか。残念ながら、牧草なので食べることができない訳ではありませんが、人の食用には向いていません。散歩させている犬が食べることがありますが、害は無いようです。
「イヌムギ」の名前の由来
犬麦(イヌムギ)の日本での名前は、食用の穀物としては役に立たないために付けられました。名前に「犬」が付く植物は、残念ながら役に立つ方法がないとされているものが多いです。
ボタニ子
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