センダングサとは?
センダングサは、雑草として扱われることが多くありますが、沖縄では薬草として利用される仲間もあります。そのほか、鑑賞用のウインターコスモス、別名キクザキセンダングサ(菊咲き栴檀草)があり、可愛い花は園芸用として親しまれています。
センダングサ属
キク科のセンダングサ属は、漢字では栴檀草属と書きます。学名は「Bidens」で、世界のあちこちに自生しています。種類もいろいろあるので、後ほど紹介します。種子は動物の体や人の服などにくっつく、通称ひっつき虫で、地域によってはどろぼう草と呼ばれています。
名前の由来
センダングサの名前の由来は、センダン科センダン属の落葉高木の葉っぱに似ていることから、名付けられました。
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タチアワユキセンダングサは、コセンダングサの変種で、道ばたなどに自生してる野草です。宮古島では学名のビデンスピローサの名前で、お茶も販売しています。民間薬として糖尿病、肝臓病、リウマチなどによいと考えられています。そのほか、花粉症、アレルギー性鼻炎、目のかゆみや、軽い皮膚炎などの症状に効くといわれており、宮古島で名産品として宣伝しています。
ひっつき虫
センダングサは、動物や人の服にひっつく種子や果実で、ひっつき虫と呼ばれています。地方によって、呼び名がいろいろあります。「くっつき虫」「ひっつきもっつき」「あばづぎ」「どろぼう」「くっつきぼう」「とびつかみ」「おとび」「のさばりこ」「あほ」「ばが(ばか)」「ちくちくばんばん」などです。表現の仕方がさまざまで、面白いですね。
センダングサの特徴
センダングサは、どんな特徴をもった植物でしょう?一番の特徴は、くっつき虫の名前の元となった種子にあります。そのほか茎と葉、花に分けてご紹介します。
特徴①種子
センダングサは、果実の後に1個の種子ができます。棒状の種子には4つのトゲがあり、さらにそのトゲには、逆向きの細かいとげがあります。そのトゲが動物や衣類などに引っかかり、種子が移動します。
特徴②茎と葉
センダングサの草丈は30cm~150cmほどで、断面にすると茎には角が4つあります。茎には縮れた毛が生えていて、下の葉は向かい合う対生で、上の葉は互い違いの互生に付いています。鳥の羽根のような葉の縁には、ギザギザの鋸歯(のこぎりば)があり、葉先は尖っていて、センダンの葉に似ています。
特徴③花
センダングサには、舌の形をした花びらが5枚ほど付きます。色は黄色で1cmほどで、中心には管状花(かんじょうか)があり、花びらが合わさって筒状になる花の形です。キク科の植物の多くは、中心に管状花、周りには舌状花で一つの花の形になっています。
次のページでは、センダングサの種類と見分け方、駆除の方法をご紹介します。
センダングサの種類と見分け方
センダングサには、種類がいくつかあります。その見分け方も紹介します。「コシロノセンダングサ」「シロノセンダングサ」「アワユキセンダングサ」は、コセンダングサの変種になります。
センダングサ
センダングサは在来種の一年草で、秋の9月~10月ごろに花が咲きます。分布地域は、関東地方より西側から九州に自生し、自生場所は少し湿気がある河原や道ばたでよく見られます。草の丈は30cm~150cmほどになります。
形状
センダングサの茎には、縮れた毛と4つの角があります。下の葉は向かい合っており、上の葉は互い違いに付いています。葉の先は尖り、縁はギザギザの鋸歯です。秋には黄色の1cmほどの花をつけます。花びらは舌の形をした、舌状花で5個ほどの花びらで、中心は管状花です。果実になり、その後に1個の種子ができます。種子には4つのトゲがあり、さらにそのトゲには、逆向きの細かいとげがあります。
コセンダングサ(小栴檀草)
コセンダングサは熱帯地方原産の一年草です。秋の9月〜11月ごろに花が咲きます。分布地域はセンダングサと同じで、関東地方より西側から九州に自生しています。センダングサの名前の前に「コ」が付きます。「コ」は「小さい」の意味で、草丈は50cm~110cmほどに成長します。
形状
コセンダングサの見分け方は、花が管状花だけで、舌状花がない形状をしています。葉の先は少し丸くなっています。種子は棒状で、先には2~4本とげがあります。さらに、小さい逆さのとげがあります。
アイノコセンダングサ(合の小栴檀草)
アイノコセンダングサは一年草で、秋の9月~11月に花が咲きます。「コシロノセンダングサ」と「コセンダングサ」の雑種になります。
形状
アイノコセンダングサの特徴は、コセンダングサと重なっています。白い舌状花に見えるものは、管状花が変形したものです。種子は棒状で、先には2~3本ほどのとげがあります。さらに、小さい逆さのとげが主にあります。
コシロノセンダングサ(小白の栴檀草)
コシロノセンダングサは、熱帯から亜熱帯に近い比較的暖かな気候帯の地域が原産です。秋の9月~11月に花が咲きます。「シロバナセンダングサ」「シロノセンダングサ」の別名でも呼ばれます。
形状
コシロノセンダングサは、可愛い小さな白い舌状花が4~7枚あります。また種子は棒状で、先には2~4本とげがあります。さらに、小さい逆さのとげが主にあります。
タチアワユキセンダングサ(立淡雪栴檀草)
タチアワユキセンダングサは、熱帯アメリカ原産の一年草です。コセンダングサの変種で、主に沖縄の道ばたや荒れ地などに自生しています。草の丈は50cm~150cmで、「オオバナノセンダングサ」「アワユキセンダングサ」の別名でも呼ばれます。
形状
タチアワユキセンダングサは、コシロノセンダングサに似ていますが、白い舌状花は丸みがあり、大きく綺麗です。花は一年中見られます。種子は平たく、先にはとげがあります。
アメリカセンダングサ(亜米利加栴檀草)
アメリカセンダングサはアメリカ原産で、1年草です。北海道以外の湿度がある、道ばたや荒れ地に自生しています。秋の9月〜10月に花が咲きます。
形状
アメリカセンダングサの草の丈は、50cm~150cmほどです。葉っぱの先は尖っていて、縁にはギザギザの鋸歯があります。黄色い花が付き、舌状花は小さく目立たないです。平べったい種子の先には、とげが2本あります。さらに下向きの小さいとげがあります。
タウコギ
タウコギは、湿度がある水田のあぜ道などに自生しています。夏の終わりから秋、8月~10月には花を付けます。草の丈は20cm~150cmほどです。
形状
タウコギはアメリカセンダングサに似ています。アメリカセンダングサの葉は、3つや5つに分かれています。短い花もよく似ており、タウコギのほうが少し大きいですが見分けるのは難しいです。種子も同じ形でとげは2つあり、アメリカセンダングサより少し短いです。
センダングサの駆除の方法
センダングサは困った雑草として、駆除の対象とされる植物です。タウコギは水田雑草として、タチアワユキセンダングサは、サトウキビ畑で困った雑草として、駆除が行われます。そのほかの品種も、厄介な雑草として扱われています。除草の時期は、花が咲く前がおすすめです。一般的な除草剤と手で抜く方法をご紹介します。
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センダングサを駆除する方法として、まとめて行うには除草剤を使用するのも有効です。ただし、量に気をつけて使用してください。除草剤は、根まで枯れるタイプのものをおすすめします。
手で抜く
センダングサを見かけたら、根元を掴み引き抜きます。根はできるだけ、きれいに抜き切りましょう。そして抜いたセンダングサは、すぐにゴミ袋に入れて処理をします。放置はやめましょう、種子が落ちて、繁殖の原因になります。
まとめ
センダングサは、日本のあちらこちらに自生する野草です。可愛らしい花の後には、トゲトゲの種子ができ、衣服にひっついて困ってしまうひっつき虫です。雑草として扱われていますが、宮古島では、タチアワユキセンダングサを健康茶として利用しています。アトピー性皮膚炎をはじめ、生活習慣病の症状の改善が期待できるお茶とされています。雑草として駆除されるのは、少し寂しいですね。
出典:写真AC