ギシギシの食べ方
ギシギシの1番おいしいところは、若芽部分といわれています。若芽部分は、ぬめりがあるのが特徴で、手でちぎるのは難しいため、ハサミやナイフを使って採取するのがおすすめです。また、ギシギシは若芽以外も食べることができます。ギシギシのおいしい食べ方をいくつかご紹介します。
ギシギシそば
ギシギシの若芽はジュンサイの食感に似ていることから、ジュンサイそばのような食べ方をするのもおすすめです。ギシギシの若芽をよく洗い、薄皮を取り除きます。水で洗うと、水分を含みさらに粘りが増すので、ジュンサイに近付きます。鍋にお湯を沸かし、若芽がしなってきたらザルにあげて水気を切り、茹でたそばの上に乗せて完成です。
オカジュンサイとも呼ばれる
ギシギシの若芽はぬめりがあり、食べるとねっとりとします。歯ごたえはシャキシャキしていて、この食感から「オカジュンサイ」とも呼ばれることがあるそうです。片栗粉でとろみをつけて食べると、さらにジュンサイの食感に近づけることができます。
ギシギシの天ぷら
天ぷらにする食べ方は、まずギシギシの葉をよく洗い、土や汚れを落とします。キッチンペーパーなどで水気を取り、天ぷら粉を薄く付けてから、油であげて完成です。塩を少しかけると、さらにおいしく食べることができます。
ギシギシのおひたし
ギシギシをおひたしにする場合には、完全に開ききっていない状態の葉を使うと、葉が柔らかく、味がよく染みておいしく食べることができます。ギシギシの葉をよく洗い、さっと茹でたら水気をよく絞ります。食べやすい大きさに切り、醤油と鰹節を混ぜ合わせて完成です。
ギシギシのハーブティー
ギシギシを根から引っこ抜いて、乾燥させておきます。お湯を400ml沸かし、その中にギシギシの根を10gほど入れて、よく煮詰めて完成です。ギシギシのハーブティーは、かぶれやニキビなどの皮膚病にも効果があります。ギシギシは料理としての食べ方以外にも、飲み物として楽しむこともできます。
ギシギシの使用法
ギシギシは羊蹄根という名前の漢方として使われています。ギシギシの根や実を薬草として使用すると、さまざまな効果や効能がある植物です。ギシギシの使用法をいくつかご紹介します。
薬草ギシギシの使用法①
使用するのは、ギシギシの根の部分を乾燥させたものです。300mlの水を用意し、その中に乾燥させたギシギシの根を10g加え、煎じて服用します。便秘を緩和する作用や、下痢などに効果があります。
薬草ギシギシの使用法②
ギシギシの根を乾燥させたものを5g使用します。これを500mlの水でゆっくりと煎じて完成です。1日3回に分けて服用すると、胃痙攣に効果があります。
薬草ギシギシの使用法③
ギシギシは飲むだけでなく、湿布薬としても使用することができます。使用するのは果実の部分です。ギシギシの果実20gを煎じ、その煎じた汁を冷やしたものを患部に冷湿布として使用します。湿疹やかぶれ、かゆみなど、一般的な皮膚病に効果的です。
薬草ギシギシの使用法④
ギシギシはぬり薬として使用することも可能です。生のままギシギシの根の部分をすりおろし、そこに焼酎や酢を加えて練り込んでいきます。ほどよく混ざったら、ぬり薬の完成です。かゆみやただれ、水虫、しらくも、たむし、かいせんなどに効果があります。
薬草ギシギシの使用法⑤
ギシギシの根の部分を細かく砕いていき、少量のごま油と混ぜ合わせると、ぬり薬が完成します。このぬり薬を綿棒に適量付け、耳の中を掃除することで、耳の中の痛みを和らげることも可能です。
ギシギシの見分け方
ギシギシとよく似た「スイバ」という種類の雑草があります。スイバも畑や野原に生えるので、見分け方が難しく、ギシギシと間違えられることが多い植物です。そんなスイバの特徴をご紹介しますので、ギシギシとの見分け方の参考にしてみてください。
スイバの葉
ギシギシとスイバの見分け方は、葉の違いで見分けるのがわかりやすいといわれています。ギシギシとスイバの、葉の違いは以下の通りです。
葉の裏の模様
ギシギシとスイバは、葉の裏の模様で見分けることができます。その見分け方ですが、ギシギシの葉の裏は網目模様がたくさんあり、スイバの葉の裏には網目模様がなく、すっきりとしているのが特徴です。この見分け方を覚えておくと簡単に見分けることができます。
葉の形
葉の裏側だけでなく、葉の形もよく見ると少し違いがあります。ギシギシの葉の形は付け根の部分が丸くなっていますが、スイバの葉は先端が2つに分かれていて、とがった形をしているのが特徴です。この見分け方もわかりやすいのでおすすめです。
ギシギシの種類
ギシギシにはさまざまな種類があります。どれも名前に「ギシギシ」と入っているものばかりですが、実の大きさや茎の伸び方など、それぞれに違う性質があります。ギシギシの種類は、以下の通りです。
ナガバギシギシ
ナガバギシギシは見た目がギシギシとよく似ている植物です。ギシギシと同じように畑などに自生しています。ナガバギシギシの実はサイズがバラバラで、花被が赤色や茶色をしているのが特徴です。またナガバギシギシは「イエロードックルート」という名前でも親しまれ、金運や子宝に恵まれるというスピリチュアルな効果もあるといわれています。
エゾノギシギシ
エゾノギシギシは日本にもともとなかった品種で、外来種のギシギシです。ヨーロッパが原産地のため、北アフリカや南北アメリカまで広く分布している品種です。また、別名「ヒロハギシギシ」とも呼ばれ、葉が外に大きく広がった形をしています。エゾノギシギシは、葉が30cmを超えるほど大きくなることもある品種です。
アレチギシギシ
アレチギシギシは先端にいくにつれて、枝が広がっていく性質をもつ品種です。ギシギシは縦にスリムに伸びていきますが、アレチギシギシは横にも大きくなります。また、花被が鮮やかな赤色をしているのも特徴です。茎は細いですが、120cmほどまで大きくなります。
まとめ
ギシギシの特徴や種類、よく似た植物スイバとの見分け方などをご紹介しました。ギシギシは雑草として厄介者扱いされることもありますが、天ぷらやおひたしなどさまざまな食べ方ができます。また、薬草やハーブとしても使われている魅力的な植物です。ぜひ、畑や野原でギシギシを探してみてはいかがでしょうか?
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出典:写真AC