コナジラミとは
コナジラミは、4月~10月の気温が高く乾燥した時期に発生しやすい害虫です。1~3mmほどの大きさで全体的に白く、羽があり飛ぶことができます。寄生する植物は多く、1度発生すると大量に繁殖するため対策が難しいでしょう。室内のガーデニングにも寄生することがあります。
ボタ爺
ボタニ子
羽のはえた小さい白い虫に注意しなければいけないのね!
高い繁殖力が特徴
コナジラミは通常28日で、卵から幼虫・成虫に成長します。ですが、なかには14日ほどで成虫になる個体もおり爆発的な繁殖の原因となります。成虫になる前は、やや白い透明に近い色です。卵は葉裏に産み付けられ、卵や幼虫の段階で発見するのは、なかなか難しいでしょう。
ボタニ子
気付いたら、葉っぱの裏に白い虫がびっしりってこともあるのね!
ボタ爺
コナジラミの発生が疑わしい時は、白っぽい葉っぱの部分を振ってみるとよいぞ。粉のように白い虫が飛ぶようなら、コナジラミじゃな。
コナジラミの駆除がなぜ必要なのか
コナジラミが発生することは、ただ葉っぱにつく白い虫というだけではありません。作物に大きな影響を与えます。広い範囲の植物に寄生するので、家庭菜園だけでなくガーデニングにも対策が必要です。コナジラミが寄生することで、どのような見た目や病気になるか紹介します。
コナジラミの被害①すす病
コナジラミによる被害で最も多いのは、すす病です。コナジラミが葉や作物の汁を吸い、退色させることで葉が白くなり光合成の阻害します。また、甘露(かんろ)という排せつ物の影響から黒く変色する場合もあります。大量発生した場合、枯れてしまう可能性がある病気です。
コナジラミの被害②ウイルスの運び屋
コナジラミは飛ぶことによって被害を拡大させます。ウイルス感染した葉から汁を吸い、移動したあとで健康な葉の汁を吸うことによって感染が拡がるのです。農家ではこのウイルス感染により、トマトやメロンが深刻な被害が出ることが報告されています。ウイルス別で紹介します。
トマト黄化葉巻病
和名ではトマト黄化葉巻ウイルスと呼ばれ、ジェミニウイルスが原因となる感染病です。トマトの1番高い葉から、明るい黄色に変色し、くるくると内側に葉が丸まる症状が現れます。丈が短くなり、開花しても実はなりにくく収穫は激減します。成長段階での感染は収穫を見込めません。
退緑黄化病
ウリ科の病気で、CCYVというウイルスによる感染病です。収穫する時期になると発生しやすく、葉の緑が徐々に退色し斑点が現れ葉が下側に巻いていきます。退色することによって、成長が妨げられ収穫量が激減する病気です。この病気では、コナジラミのみが媒介となります。
ボタニ子
ウイルスまで運んでしまうコナジラミに、どんな方法で対策すればいいの?
ボタ爺
次のページからは、この厄介なコナジラミを駆除する方法を紹介するぞ。
コナジラミは、1500種類以上分類されているんじゃ。そのうちのオンシツコナジラミとタバココナジラミが主に被害を及ぼすのじゃ。