カメムシとは?
カメムシは春~秋にかけて見かける昆虫で、しばしば大量発生して臭いにおいを発します。また洗濯物に集まって産卵したり、野菜や果物に被害を与えたりする厄介な害虫です。カメムシの仲間は種類がとても多く、日本国内だけでも100種類ほどが生息しているといわれています。
カメムシの生態
カメムシの大きさは5~25mm程度と、種類によって様々です。色は茶色や緑色のものがほとんどですが、なかには黒いものや鮮やかな模様のあるものもいます。多くの種類が草食性で、細長い口を植物に差し込み汁を吸って生活しています。
カメムシの寿命
カメムシの寿命は約1年です。雌は1回に10~30個ほど産卵し、産みつけられた卵は1~2週間という短期間で孵化します。その後、約2か月の幼虫期間を経て成虫になります。冬になっても死滅するわけではなく、狭い場所に隠れて冬眠します。
臭いにおい
カメムシは危険を感じると臭いにおいを出す生態を持っています。この臭いにおいの主成分はアルデヒドという物質です。水に溶けにくい性質があるため、物や衣服につくとなかなか落ちません。また臭いだけでなく毒性も持っているので、皮膚に直接かかると炎症を起こす場合があります。
洗濯物につく理由
夏は洗濯物にカメムシがついていることがよくあります。カメムシが洗濯物につく理由は、暖かい環境や白い色を好むからだと考えられています。そのため洗濯物のなかでも白いシーツやタオルは特に危険です。また洗剤や柔軟剤に含まれるフローラル系の香りもカメムシを呼び寄せる原因といわれています。
カメムシの発生時期はいつから?
カメムシがいつから活動し始めるかというと、気温が高くなる4月頃からです。しかし大量発生の被害がいつから始まるかというのは、条件によって時期が異なります。季節ごとにどんな被害が起こるのか見ていきましょう。
発生時期はいつから?①春
春になって気温が上がると、冬眠から覚めたカメムシが一斉に動き出します。冬眠場所の近くでは多くのカメムシが現れるでしょう。また春から初夏にかけて繁殖期を迎えるため、網戸や洗濯物に卵を産みつけられる被害はこの時期がピークです。カメムシの繁殖期は7月頃まで続きます。
発生時期はいつから?②夏
気温の高い夏はカメムシが最も活発に活動している季節です。さらに親世代と孵化した子世代が混在するため、野外にいるカメムシの数が最も多い季節でもあります。夏の時期の生息地は森林や草むらなどですが、夜になると街灯や家の灯りに集まってきて臭いにおいをまき散らします。また野菜や果物の汁を吸って大きな被害を与えます。
発生時期はいつから?③秋
夏から秋になり気温が下がってくると、カメムシは冬眠場所を探し始めます。なるべく暖かい場所を求めて、本来の生息地から人里に移動してきます。そのため秋は都市部での大量発生が起こりやすい季節です。屋内への侵入が増えるのもこの時期です。
発生時期はいつから?④冬
冬にカメムシを見かけることはあまりありません。しかし家の中の見えない場所で冬眠している可能性はあります。家具や家電製品を移動させると、その裏から大量のカメムシが発見されることがあります。
ボタニ子
次はカメムシの大量発生の原因や侵入経路、効果的な駆除方法について解説します。