コナジラミが発生しやすい植物とは
ウイルス感染の媒介となるトマト・ウリ科(メロン・キュウリ・スイカ)は厳重な対策が必要です。そのほかに、ナス科作物・インゲン・アブラナ科作物の被害が多く確認されています。ですが、広範囲の植物がコナジラミにとっては寄生対象となりますので予防が必要となるでしょう。
コナジラミの無農薬での駆除
無農薬での駆除法①蒸しこみ処理
ビニールハウス栽培に有効な駆除方法です。病気にかかった植物がハウス内にある状態で始めます。ビニールハウスを完全に締め切り、室内が40℃以上になる環境を10日間維持します。蒸しこみ処理後に植物を処分することで、周りの作物への感染も防げます。
蒸しこみ処理
- ハウス内が40℃以上にならなければ、有効ではない。
- 室内温度が10日間維持できる季節に有効。
無農薬での駆除法②コナジラミの天敵を利用
コナジラミにも天敵がいます。テントウムシ・クサカゲロウ・ツヤコバチが主に天敵となります。農薬によってテントウムシなども駆除されてしまい、コナジラミが繁殖する結果につながってしまいます。テントウムシは他の害虫・卵も摂取してくれるため、植物につけるとよいでしょう。
オンシツツヤコバチのさなぎが、害虫駆除目的で販売されています。ツヤコバチはコナジラミの幼虫に寄生し、長期間にわたって発生を抑えてくれます。ツヤコバチのさなぎ入りのカードを、コナジラミが発生する葉の近くに下げるだけで設置できますので、手軽に始められます。
天敵を利用した駆除
- テントウムシやクサカゲロウを捕まえてくる手間がかかるが、無農薬で駆除可能。
- オンシツツヤコバチのさなぎカード利用で、手間がかからず始められる。
- 農薬を使う環境だと天敵も死んでしまう。
無農薬での駆除法③牛乳を利用
牛乳によってできる膜を利用する方法です。牛乳と水を1:1の割合で混ぜ、植物全体に吹きかけます。コナジラミはこの牛乳によってできる膜で呼吸ができなくなり、駆除できます。牛乳による臭いがついてしまうので、10分ほど置いた後にしっかり水で流すことをおすすめします。
牛乳を利用した駆除
- 牛乳と水1:1で混ぜた液を散布する。
- 臭いがつくため、水をたっぷりかけることが必要。
無農薬での駆除法④オルトランの利用
コナジラミだけでなく、広い範囲での害虫に効果的です。土とオルトランを混ぜた上に苗を植える、または株もと周囲にまくだけでも害虫対策になります。新たに害虫が寄ってきても、葉の汁を吸うと死滅が確認された商品です。効果は長期間あり、天敵が用意できない場合安心でしょう。
オルトランを利用した駆除
- 土作りからオルトランを使用することで、寄生できない植物にできる。
- 後から撒くことでも対策できる。
- 効果が長期間つづく。
ボタニ子
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