カメムシとは
カメムシは「触ると臭い虫」として知られています。洗濯ものや布団にカメムシが付いていて、いやな気持になることもあるでしょう。ただ付いているだけなら問題ありませんが、カメムシは払いのけたり刺激を与えたりすると強烈な臭いを放ちます。水で洗ったくらいでは取れないという厄介な臭いに、途方に暮れてしまう人も多いのです。
カメムシの生態
一般的なカメムシは、体長13mm~18mm程度です。種類によっても大きさは変わります。小さいタイプのカメムシは4mm前後、大きなカメムシでは23mmになるものもいます。色は茶色や黄緑色が多いです。中には黄色やオレンジが入った奇抜な色のカメムシもいます。
肉食・草食に分かれる
カメムシは、肉食と草食に分かれます。肉食のカメムシは、芋虫やガの幼虫などを捕食します。草食のカメムシは、茎や葉、果実に口を差し込み、植物中にある原形質を吸引して生きるのです。
強烈な臭い
カメムシの臭いには「ディセナール」「ヘキサナール」「オクテナール」という成分が含まれています。それらの成分が組み合わさると、強烈な臭いを放つのです。またカメムシの体に触れるなどのストレスを与えると、足の付け根部分にある「臭腺」から臭いが分泌されます。「臭腺」から出た臭いは油のような液体状です。この中に含まれる「アルデヒド」という成分には毒性があるため注意しましょう。
発生時期
越冬する寒い冬を除けば、カメムシはほぼ通年見かけられます。4月~7月は、産卵して繁殖する時期です。孵化した小さなカメムシの幼虫が発生します。卵は約1週間という早さで孵化し、2カ月程度で成虫になります。成虫が増える9月頃が、カメムシが見かけられるピークです。
カメムシの臭いを消す方法5選
カメムシの臭いは、一度付いてしまうと石鹸で洗ったくらいではなかなかとれません。しかし、実は効率よく臭いを消せる方法もあります。臭いが付いた場面に合った消す方法を試してください。
臭いを消す方法①油分で落とす
皮膚に付いたカメムシの臭いは、油分で落としましょう。サラダ油でもオリーブオイルでも問題ありません。カメムシの臭い成分であるトランス2ヘキサノールは油分に溶けやすく、揮発性が高い性質をもっています。水や石鹸で洗っても、なかなか落ちないのはそのためです。ただし衣類に使うと臭いは落ちますが、油ジミができるため気をつけましょう。
油分を使った手の洗い方のコツ
カメムシの臭いが手に付いた場合は、オリーブオイルやサラダ油などを手に馴染ませた後、ハンドソープで洗い流しましょう。油分はもみ込むように馴染ませるのが臭い消し効果を高めるポイントです。界面活性剤入りの食器洗い洗剤も、油分を溶かしてくれるため洗い流す際に使えます。ただし、手が荒れやすいデメリットがあります。洗い終わりはしっかり保湿しましょう。
臭いを消す方法②柑橘系中性洗剤を使う
台所の油汚れ落としに活躍する柑橘系中性洗剤にも、速効性は期待できませんが臭いを消す効果があります。服や家具についた臭いは、油分で対処するとべたつきやシミが残る可能性がありますが、柑橘系洗剤なら心配はいりません。柑橘系中性洗剤を臭いが付いた箇所に塗布してふき取った後、から拭きするだけで臭いが軽減されます。特にオレンジの皮のオイルが入っている洗剤が効果抜群です。
ボタニ子
部屋に臭いが充満している場合は、柑橘系スプレーをひと吹き、プラスで換気もしましょう。
柑橘系中性洗剤を使った服の洗い方のコツ
服についてしまったカメムシの臭いを落とすなら、柑橘系中性洗剤を使用しましょう。洗面器などの容器にぬるま湯を入れ、柑橘系中性洗剤を混ぜ入れます。そこに服を半日程度つけ置きしてから、通常の洗濯をしましょう。つけ置きすることで、臭いの元が分離しやすくなります。
次のページでも、臭いを消す方法を見ていきましょう!
足で踏んで、高濃度のアルデヒドが皮膚に付着すると炎症を起こすこともあるから気をつけて!!