オンシツコナジラミとは
オンシツコナジラミは「日本の侵略的外来種ワースト100」にも選ばれており、多くの農家や家庭菜園愛好家の悩みの種になってる害虫です。まずはオンシツコナジラミの基本的な情報をご紹介します。
基本情報
目 | カメムシ目 |
科 | コナジラミ科 |
学名 | Trialeurodes vaporariorum |
和名 | オンシツコナジラミ |
原産地 | アメリカ大陸温帯域 |
見た目の特徴
オンシツコナジラミの成虫は1mm~2mmほどで、小さなハエのような外見です。体は淡い黄色ですが、翅(はね)が白いワックスで覆われているため全体的に白く見えます。付着している葉を手でゆすったり払ったりすると一斉に舞い上がる様子も特徴的です。
外来の害虫
もともと日本に生息していなかったオンシツコナジラミは、苗などの植物をアメリカから輸入した際に付着していたものが繁殖したと考えられています。しかし、正確な侵入経路は今もわかっていません。なお最初にオンシツコナジラミが日本で確認されたのは1974年です。
オンシツコナジラミの生態
オンシツコナジラミは、短期間のうちに卵から幼虫、蛹、成虫育っていきます。サイクルが早いため、早期発見と対策が必要です。他にも知っておきたいオンシツコナジラミの生態における特徴についてご紹介します。
生態①単為生殖できる
単位生殖とは、交尾をせずに雌が単独で卵を産む行為です。オンシツコナジラミは単独生殖も有性生殖も可能ですが、単独で卵を産んだ場合には雄のみが生まれます。なお、平均的な産卵数は120個ほどで、多い個体では500個産卵するものもいるといわれています。
生態②気温によって活動量が変化
オンシツコナジラミの発生原因
ここでは、オンシツコナジラミがどのような条件下で発生するのかを詳しく見ていきましょう。
発生原因①気温が高い
オンシツコナジラミは気温か上がるにつれ発生しやすくなり、とくに春先から初夏にかけての時期に多くみられます。気温が維持されている加温のハウスなどでは年間を通して発生リスクが高いでしょう。
発生原因②乾燥している
コナジラミは乾燥している時に発生しやすい害虫です。春から夏にかけて晴れの日が続いたときやハウス内での栽培は発生リスクが高いといえるでしょう。一方で水にやや弱いという性質を持っており、降雨や水やりによって流されないようにするためか葉の裏側に発生しやすいという特徴があります。
発生原因③購入苗に付着
ホームセンターや種苗店などで苗を購入する際に、葉裏に付着していることに気づかず買ってしまい、オンシツコナジラミを持ち込むケースもよくあります。一般的に販売されている苗は薬剤処理がしっかり行われていますが、飛来して付着することもあるため野菜や花卉の苗を購入する際は葉裏までチェックしたほうが無難です。