スグリとは
ケーキやアイスクリームに添えられた丸くて赤い実を見たことがある人も多いでしょう。輝くようなツヤが美しいルビーのようなその果実は、赤スグリです。スグリはスグリ科スグリ属の植物ですが、いくつかの種類があり、それぞれ特徴が異なります。今回ご紹介するのは、赤と白の実がなるフサスグリです。
フサスグリの基本情報
和名 | フサスグリ(房酸塊) |
学名 | Ribes rubrum |
英名 | Redcurrant |
仏名 | Groseille グロゼイユ |
科 | スグリ科 Grossulariaceae |
属 | スグリ属 Ribes |
原産 | ヨーロッパ |
形態 | 落葉性果樹 |
樹高 | 0.4~1.5m |
フサスグリの特徴
スグリは樹高が0.4~1.5mの耐寒性にすぐれた落葉性の果樹です。開花時期は4~5月、めだたない緑色の花が咲きます。直径5~10mmほどの球状の実を房状につけ、赤い実と白い実をつける系統に分かれます。果実の頂部に黒っぽいガクを残しているのを確認できるでしょう。果実の収穫時期は6~7月の1週間程度の期間です。
白スグリ
スグリは赤い実の赤スグリ(レッドカラント)と白い実の白スグリ(ホワイトカラント)の2つの系統に分かれます。赤スグリは酸味が強く生食に向きませんが、白スグリには少し甘みを感じられるため、そのままでも食べられます。
栽培の目的
ヨーロッパではジャムやゼリー、果実酒などに加工するために栽培されます。寒さには強いのですが、暑さには弱いため日本では栽培できる地域が限られます。長野県でごくわずかに栽培されていますが、業務用に卸されるため一般に出回ることは多くありません。
スグリの種類
この記事で紹介する赤と白の実がなるフサスグリ以外の種類のスグリも見ていきましょう。
セイヨウスグリ
和名 | セイヨウスグリ(西洋酸塊) |
別名 | マルスグリ(丸酸塊)、オオスグリ |
学名 | Ribes uva-crispa |
英名 | Gooseberry |
クロスグリ
和名 | クロスグリ(黒酸塊) |
別名 | クロフサスグリ、ブラックカラント |
学名 | Ribes nigrum |
英名 | Blackcurrant |
スグリの選び方と保存方法
上手な選び方
果実の一粒一粒にしっかりとしたハリとツヤがあり、色が美しいものを選びます。鮮度が落ちると実が房からパラパラと落ちてしまいます。房をもちあげても、しっかりと軸についているものを選んでください。
次のページでは、スグリの選び方と保存方法をご紹介します。