はじめに
ハックルベリーは、欧米では昔から庭先でも育てられている一般的な果物です。栄養価が高いため、最近では日本でも注目されています。家庭菜園でも簡単に育てられ、ジャムなどに加工して長い間食べられるのも魅力の一つです。この記事では、ハックルベリーについて、特徴や育て方、おすすめのレシピなどをご紹介していきます。
ハックルベリーとは
ハックルベリーの基本情報
学名 | Solanum nigrum L. var. guineense L. |
和名 | ハックルベリー |
英名 | bluck huckleberry |
科名 | ナス科 |
属名 | ナス属 |
形態 | 常緑低木 |
開花期 | 5~7月 |
花色 | 白 |
ハックルベリーの種類
ハックルベリーと呼ばれる植物には、実は2種類あります。一般的に日本で流通しているものは、「ガーデンハックルベリー」とも呼ばれ、ナス科の植物です。それに対し欧米では、ツツジ科の種類を指すこともありますが、大変貴重で日本での流通がほぼありません。見た目の特徴も似ていますが、日本で見かけるものは、ナス科の種類と考えて大丈夫です。
ハックルベリーの特徴
ハックルベリーは成長すると50cm前後の背丈になります。幹はたくさん枝分かれし、初夏になると白色の花を咲かせます。8~10月頃になると大きさ1cmほどで紫色の果実をつけますが、その見た目はブルーベリーそっくりです。
毒性について
ハックルベリーの未熟果には、ソラニンという毒性のある物質が含まれているため注意が必要です。現在までに人に対する影響は確認されていないようですが、未熟果は絶対に食べないようにしてください。家庭菜園で育てる場合は、収穫するタイミングの見極めが大切です。
ハックルベリーの栄養と効能
ハックルベリーが注目されている理由の一つが栄養価の高さです。見た目がそっくりなブルーベリーも栄養価が高く人気がありますが、ブルーベリーより多く含まれている栄養素がたくさんあります。こちらではハックルベリーにはどんな栄養素があるのか、そしてその栄養素の効能についてご紹介していきます。
アントシアニン
ハックルベリーにはなんといってもブルーベリーの約7倍という、豊富なアントシアニンが含まれています。アントシアニンはポリフェノールの一種で抗酸化作用が強い栄養素です。視力の改善や、老化防止、血糖値の上昇抑制、肝機能の改善、メタリックシンドロームの予防などさまざまな効能があるとされています。
ポリフェノールは抗酸化作用が強く、活性酸素などの有害物質を無害な物質に変える作用があり、動脈硬化など生活習慣病の予防に役立ちます。
ビタミンB1
ハックルベリーに含まれるビタミンB1は、ブルーベリーの約3倍です。ビタミンB1には糖質をエネルギーに効率的に変換する作用があり、疲れにくい体を作ってくれるとされています。また、精神を安定させたり、肝機能、腎機能を向上させる効能も期待できます。
ビタミンB1は、糖質からのエネルギー産生と、皮膚や粘膜の健康維持を助ける働きをします。また糖質を栄養源として使っている脳神経系の正常な働きにも関係しています。
引用元サイト:グリコ
ビタミンA1
ハックルベリーに含まれるビタミンA1は、ブルーベリーの約5倍です。レチノールには発育の促進や視力障害の改善、実肌効果などの効能があるとされています。特に毛穴を引き締め、小じわを改善してくれる美肌効果が期待できるのは女性には嬉しいですね。
ビタミンAの主要な成分であるレチノールには、目や皮膚の粘膜を健康に保ったり、抵抗力を強めたりする働きがあります。
βカロテン
緑黄色野菜に豊富に含まれているβカロテンが、ハックルベリーにもたくさん含まれています。βカロテンには、がんの予防や、免疫力を上げる働きや、粘膜や皮膚を保護する効能があるといわれています。
次のページでは、ハックルベリーのおいしい食べ方をご紹介します!
出典:写真AC