はじめに
日本には、魅惑的ないちごが豊富になります。「レッドパール」はその1つです。希少価値の高いレッドパールは、別名を「赤い真珠」といいます。その名前にふさわしく、つややかな美しさと芳醇な香り、豊かな味をもつ高級ないちごです。
レッドパールって、どんないちご?
「あまおう」「とよのか」などの品種は耳なじみがあるかもしれません。しかし、レッドパールは意外に知られていないようです。まずは、レッドパールがどのようないちごなのか見ていきましょう。
品種
レッドパールとは、1993年に愛媛の生産者が「アイベリー」と「とよのか」を交配してつくった新品種のいちごです。一般的ないちごの2~4倍の大きさで甘く香りがよい愛知県生まれの「アイベリー」と、丸みを帯びて香りたかくジューシーな福岡県生まれの「とよのか」が、レッドパールの両親です。赤くつややかな見た目から、宇和海で有名な真珠になぞらえて「レッドパール」と名付けられました。
産地
愛媛県をはじめ広島県、三重県、静岡県、神奈川県などがレッドパールの産地です。レッドパールの流通量は、いちご全体の流通量に対して多くありません。
レッドパールの特徴
レッドパールは、ほかのいちごよりも優れた特徴があります。ここでは、レッドパールの魅力的な特徴を見ていきましょう。
味
レッドパールは、株1つから収穫する個数を少なくして、大きく育てる方法で栽培されています。そのため果実に栄養が行きわたり、甘みが強く絶妙な酸味をもちます。ほどよい甘み・酸味は、ぶどうのような味をも感じさせて食べごたえがあると評判です。そのまま食べることはもちろん、スイーツやジャムにしてもおいしくい食べられます。
見た目
レッドパールの見た目の特徴は、光り輝く真珠のようなつややかさと、あざやかな赤色でしょう。果肉は中までしっかり赤く、まさに「赤い真珠」といえます。また、ヘタが反るように上に向くところも特徴的です。みかんくらいの大きさに成長することもあるといわれています。
ボタニ子
ボタ爺
本当だよ。花が咲いて、受粉した「めしべ」が元になって花托(かたく)がふくらんでいく、この花托がいちごの赤い部分なんだよ。表面のツブツブが本当の果実なんだ。
旬の時期
一般的に、いちご本来の旬の時期は春の後半です。しかし、12月の需要がもっとも多いといわれるため、店頭に並びはじめるのは冬からです。レッドパールは12月の後半が「はしり」、1月~2月が「旬」、3月~4月は「なごり」と分けられます。それぞれの時期のレッドパールを食べてみるのも楽しいでしょう。
価格帯
日本で栽培されるいちごが一同に集まる「地球上で最も美味しいいちごたち~ストロベリーラヴァーズ」というイベントがあります。日本一を受賞した生産者のレッドパールは、1箱1万円という高値で販売されています。通販のお取り寄せでは「約900g(1粒19gで48~54粒前後)3800円」というものもあり、比較的手ごろな価格で購入できるといえるでしょう。
次のページでは、レッドパールのおいしい食べ方も見ていきましょう。
いちご大好き!ねぇねぇ、いちごは赤い実が果実ではないって聞いたけど…本当なの?