ゴールデンベリーはどんな植物?
ゴールデンベリーは「ほおずき」の仲間
ゴールデンベリーはナス科ホオズキ属の多年草で、赤いほおずきの仲間です。ほおずきには、見て楽しむ観賞用と、食べて楽しむ食用ほおずきがあるんですよ。ゴールデンベリーは、食べておいしい「ほおずき」なんです。
「ストロベリートマト」「オレンジチェリー」の別名も
ゴールデンベリーは「食用ほおずき」としてヨーロッパで盛んに栽培され、現地のマルシェではとてもポピュラーな食べ物として売られています。日本ではその形がトマトやサクランボの実に似ていることから、「ストロベリートマト」や「オレンジチェリー」と呼ばれ最近知られるようになりました。日本独自の品種も作られるようになり、じわじわと注目を集めています。
ゴールデンベリーの原産地はどこ?
ゴールデンベリーは南米原産の草果物です。(草果物とは、イチゴやウリのように草の実だけど食べられる実のことを言います)主な原産国として太平洋に面したペルー共和国や、南米最大の国土を誇るブラジルで栽培されています。ペルーでは街中にゴールデンベリーが生え、とてもみじかな存在として親しまれています。
ゴールデンベリーは日本でも栽培されてる
食用ほおずきの栽培のさきがけとして有名なのは、秋田県上小阿仁村です。1998年頃から栽培に取り組み、現在では村の特産品にもなっています。ブランドとして「恋どろぼう」という銘柄があり、その名の由来は「どんなにお熱いカップルでも、その実を一口食べればたちまち虜になり、恋人の存在すら忘れてしまう」という意味からつけられたそうです。それほど魅力的な食べ物なんですね。
ブランドは「恋どろぼう」の他にも
ゴールデンベリーのブランドはほかにも長野県の「太陽の子」や、愛知県の「ほおずきトマト」などがあり、スーパーフードとしてさらに広く栽培され始めています。
ゴールデンベリーはどんな味?
ゴールデンベリーはやや酸味が強く、甘酸っぱい味がします。プルーンやキウイなどの酸味好きにはたまらない味です。砂糖のようなガツンとした甘味はありませんが、噛むほどにほんのりとした自然な甘さを感じます。ミニトマトのような見た目ですが食用ほおずきはその食感も似ていて、噛むとプチプチと小さな種が口の中ではじけます。
ボタニ子
キウイ大好き!ゴールデンベリーも、キウイみたいに酸味が強い味なんだね!
ゴールデンベリーの栄養成分
「スーパーフード」という言葉も最近定着してきましたね。「スーパーフード」とは、一般的な野菜や果物よりたくさんの栄養成分を含み、栄養価の高い食品のことを言います。ゴールデンベリーもスーパーフードと呼ばれるくらい多くの栄養成分を含んでいます。
ボタニ子
スーパーフードと呼ばれているくらいだから、どんな栄養があるか気になるね。
ゴールデンベリーの栄養成分
豊富な栄養分
ゴールデンベリーにはビタミンAやB・Eなどのビタミン類、フラボノイド・カルシウム・鉄・リン・イノシトールなどの栄養成分がたくさん含まれています。豊富なビタミン類と、普段なかなか摂取しにくい栄養素の鉄分やリンなどを含む、体に嬉しいフルーツです。そのほか、体の中で作ることができない「脂肪酸」や、悪玉コレステロールを減少させる「フィトステロール」など、スーパーフードと呼ばれるにふさわしい栄養成分がたっぷり入っています。
観賞用ほおずきと食用ほおずきの違いとは?
観賞用は食用でないため毒性があるものも
ゴールデンベリーは食用ほおずきとして食べることができますが、観賞用ほおずきには毒性があるものも。見た目が同じなのでついうっかり食べてしまいそうになりますが、味に違いがあります。観賞用ほおずきは食べると苦味を感じ、食用ほおずきと区別しやすいです。ですが、観賞用は体に悪いので食べないようにしましょう。
ボタニ子
観賞用ほおずきを間違って食べないように気をつけよう!
食用の方が大きく成長
ボタニ子
ゴールデンベリーは観賞用ほおずきと見た目が同じだけど、食べられることや色の違いのほかに、観賞用との違いはある?
そのほかにも違いがあります。観賞用ほおずきは成長しても背丈が90cmほどにしかなりませんが、ゴールデンベリーは背丈が180cm以上と、大きく成長します。ゴールデンベリーの収穫や食べごろは7月下旬頃。観賞用ほおずきも8月~9月が身頃なので、旬の時期はだいたい同じです。
出典:写真AC