ブラックベリーの育て方!特徴や種類から植え替えなど管理のコツまで!

ブラックベリーの育て方!特徴や種類から植え替えなど管理のコツまで!

ブラックベリーをご存知でしょうか。育て方が簡単で栄養価の高いジャムを作れるということで、人気上昇中の果実です。今回はブラックベリーの特徴や種類、鉢のサイズや枯れる原因、誘引などの育て方のコツ、増やし方などを紹介しましょう。

記事の目次

  1. 1.ブラックベリーの概要
  2. 2.ブラックベリーの特徴
  3. 3.ブラックベリーの栄養価・効能
  4. 4.ブラックベリーの種類・品種
  5. 5.ブラックベリーの育て方
  6. 6.ブラックベリーの育て方①栽培環境
  7. 7.ブラックベリーの育て方②植え替え
  8. 8.ブラックベリーの育て方③水やり
  9. 9.ブラックベリーの育て方④肥料
  10. 10.ブラックベリーの育て方⑤剪定
  11. 11.ブラックベリーの育て方⑥誘引
  12. 12.ブラックベリーの育て方⑦病害虫
  13. 13.ブラックベリーの育て方⑧収穫
  14. 14.ブラックベリーの増やし方
  15. 15.まとめ

ブラックベリーの概要

Photo byPublicDomainPictures

ブラックベリーはアメリカ中部地域を原産地とするキイチゴの仲間です。キイチゴの代表格であるラズベリーと同じく、果実は小さい粒がたくさん集まった形状をしています。名前が示すように、黒い色をした果実が大きな特徴です。

ブラックベリーの果実は最初は赤い色ですが、時間の経過と共に黒く変色していきます。

そして収穫する頃には、すっかり名前通りの黒い果実になっているんだね。

品種によって性質や特徴が異なる

出典:写真AC

ブラックベリーはつる性の品種と低木の品種、トゲがある品種とない品種という具合に、品種によって特徴や性質が異なります。味も品種によって異なりますが、酸味が強い品種が多いです。生で食べるよりは、ジャムなどの加工品にしたほうが美味しく食べられます。

つる性の品種は「デューベリー」とも呼ばれています。

鉢植え・プランター栽培もOK

出典:写真AC

低木の品種があり、栽培環境が整えば手間もかからないので、鉢植えやプランターでも育てることができます。生育旺盛な植物なので、鉢やプランターは大きめのサイズの物を用意しましょう。つる性の品種は、フェンスやトレリスなどに誘引して育てるのがおすすめですよ。

ブラックベリーの基本データ

学名 Rubus
科名 バラ科
属名 キイチゴ属
別名 西洋藪苺(セイヨウヤブイチゴ)、クロミキイチゴ
原産地 アメリカ中部・ヨーロッパ
開花時期 5月~6月
収穫期 6月下旬~8月中旬
草丈・樹高 1.5m~3m

ブラックベリーの特徴

出典:写真AC

ここからは、ブラックベリーの特徴について紹介します。

特徴①:無農薬栽培もOK

丈夫で病気に強く、暑さにも寒さにも強い強健な植物なので、ほぼ無農薬でも栽培可能です。そのため、果樹栽培初心者の入門用植物としても適しています。鉢植え・プランター栽培が可能な点も魅力でしょう。

ブラックベリーの人気の理由は、日本では果実としての流通が少ないため、家庭で栽培しないと手に入りにくいという事情もあります。

原因はブラックベリーの果実の性質にあるんだよ。ブラックベリーの果実は完熟するとすごく柔らかくなってしまうから、流通させるのに向いていないんだよね…。

特徴②:耐暑性に優れる

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耐暑性が強く、35℃までなら問題ありません。乾燥にも強いです。特に夏は、ブラックベリーにとっては生育期という重要な時期にあたります。鉢植え、プランター栽培、庭植えを問わず、水切れしないように注意しましょう。

特徴③:耐寒性はあるが寒冷地向きではない

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ブラックベリーは植物全般で見ると、耐寒性はあるほうですが、その限界は-10℃です。同じキイチゴの仲間であるラズベリーなどと比較すると、それほど強い訳ではありません。北海道などの寒冷地での栽培にはあまり向いていないと言えるでしょう。北海道など寒さの厳しい場所で育てる場合は、移動しやすい鉢植えやプランターで育てて、冬は室内に取り込むのがおすすめですよ。

園芸の世界でも、ブラックベリーは「暖地向けの植物」「北海道のような厳寒地での栽培は厳しい」と言われています。

耐寒温度-10℃は、植物全般で言えば十分寒さに強いほうだけど、さすがに北海道の冬越しは厳しいよね。

特徴④:1本でも実をつける

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果樹の中には収穫をよくするために、品種の異なる複数の木を一緒に育てて受粉させる必要がある種類があります。ブルーベリーがその好例です。しかしブラックベリーは1本でも実をつけることができるので、その必要はありません。この点も、初心者にもおすすめの果樹と言われている理由です。

ブラックベリーの栄養価・効能

出典:写真AC

ブラックベリーは美容・健康面からも注目されています。ここでは、ブラックベリーが持つ栄養素とその効能・効果について紹介しましょう。

栄養成分①:ポリフェノール(アントシアニン)

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ブラックベリーの黒色は、強い抗酸化作用を持つポリフェノールの一種であるアントシアニンを豊富に含んでいるからです。アントシアニンは抗酸化作用の他にも、眼精疲労や白内障の防止に効果があると言われています。ブラックベリーにはアントシアニン以外にも、エラグ酸やタンニン、サリチル酸やカテキンなどのポリフェノール成分があります。

抗酸化作用は、老化の原因になる活性酸素の活動を抑えてくれるんだ。だからアンチエイジング効果や成人病の予防効果を期待されているよ。

エラグ酸にはメラニンの沈着を防止する美白効果が、タンニンには毛穴を引き締める収れん作用があります。美肌を目指す女性にとっては見逃せない効果ですね。

栄養成分②:食物繊維

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ブラックベリーは水溶性食物繊維のペクチンを豊富に含んでいます。その含有量は果物の中でもトップクラスです。ペクチンには便秘改善、コレステロール抑制などの効果があり、動脈硬化や肥満、糖尿病を予防する効能もあるとされています。

ペクチンには酸と糖と一緒に加熱すると、とろみがつく性質があります。そのため果物でジャムを作る時は、このペクチンを豊富に含む果物が向いていると言われています。

ブラックベリーがジャム作りに向いているのは、ペクチンを豊富に含んでいるからでもあるんだね。

栄養成分③:ビタミンE

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ブラックベリーには、「若返りのビタミン」と呼ばれているビタミンEも豊富に含まれています。ビタミンEは、ポリフェノールと同じく強力な抗酸化作用を持つことで知られていますが、末梢血管を広げて血行をよくしてくれる作用もあります。肩こりや冷え性で悩む方にとっても強い味方ですよ。抗酸化作用とあわせて、高血圧や心筋梗塞予防効果も期待されています。

栄養成分④:クエン酸

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ブラックベリーの強い酸味の原因は、豊富に含まれているクエン酸です。クエン酸には疲労回復効果と、血液をサラサラにする効果があります。体内の酸性物質を撃退する効果もあるので、多忙やストレスなどで何かと疲れやすい現代人にとっては、重要な栄養成分ですね。

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ブラックベリーの種類・品種

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