ハエトリグモとは
ハエトリグモは、家の中でも見かけられる身近なクモです。クモと聞くと「気持ち悪い」「怖い生き物」と思う方も多いかもしれません。しかし、ハエトリグモをよく見てみると、大きな瞳を持ってかわいい顔をしています。また、ぴょんぴょんと飛び跳ねる行動もあって、かわいい生き物として隠れたファンが多い生き物です。
ハエトリグモの基本情報
目 | クモ目 |
科 | ハエトリグモ科 |
英名 | jumping spider |
分布域 | 世界各地 |
名前の由来
「ハエトリグモ」の名前は、ハエなどの小さな虫をよく食べることから名付けられました。また、英語圏では「ジャンピング・スパイダー」と呼ばれます。名前の通りジャンプが得意で、獲物を捕獲するときや移動時に、よく跳ねることから名付けられました。自分の身体の約20倍も跳ねる種類もいます。
世界に500種類以上
ハエトリグモは日本だけで100種類以上、世界中では500種類以上いるとされています。幅広い環境で生活しているため、またまだ未知な種類が多く、調査が進めば1000種類を超えるのではともいわれています。
ハエトリグモの特徴と生態
ハエトリグモの生態や特徴は、ほかのクモとは一線を画します。生態や特徴を知ると、ハエトリグモの見方が変わってくるかもしれません。
目が大きい
ハエトリグモの特徴は、何といっても大きな目です。実は、ハエトリグモは8つの目を持っているのです。正面の大きな2つの目に加えて、その周囲や後方に残りの目があります。各方向に複数の目があることで、獲物を見つけやすくなります。
オス・メスの違い
ハエトリグモは、オスとメスで大きさや模様が違う種類が多いです。多くの種類では、メスのほうが大きくなりますが、模様はオスのほうが派手なことが多いです。メスは体が大きいほうがたくさんの卵を抱えられ、オスは派手なほうがメスへのアピールに繋がるためと考えられています。
餌の採り方
ハエトリグモは、ほかのクモと違ってクモの巣を張りません。ほかのクモは、クモの巣を張って、クモの巣にかかった昆虫などを食べる「待ち伏せ型」です。しかし、ハエトリグモは自ら餌を探し回って、餌を捕まえます。このときに跳ねる力があることで、逃げる昆虫などが捕まえやすくなります。
毒の有無
クモの仲間には、毒を持っている種類も多くあります。しかし、ハエトリグモには毒はなく、また人間に噛みついてくることもありません。人に危害を加えず、ゴキブリやハエなどを食べてくれるため、益虫とされています。
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出典:写真AC