エキゾチックの意味とは？一般的な使い方や植物における使われ方を紹介！

エキゾチックという言葉には「異国情緒の」「異国的な」という意味があります。「エキゾチックな人」「エキゾチックな服」などたびたび耳にする表現ですが、正式な意味を知らなかった人も多いのではないでしょうか。

エキゾチックの語源は、ギリシア語で「εξωτικός」と表記され「外部から」という意味を持っています。この「外部から」が徐々に変化し「（国）外来の」となり、異国の情緒をさす言葉になりました。現在、同じ語源を持つ言葉がヨーロッパをはじめとした世界各地で使用されています。

辞書では、エキゾチックは「異国情緒の」「異国的な」という意味であると解説されているものがほとんどです。しかし一部では異国的という意味から転じて「（自分の国では見かけない）風変わりなもの、珍しいもの」という意味合いでの使い方もされています。冒頭の例文「エキゾチックな人」は異国的な人、という解釈よりも風変わりな人という解釈が一般的です。

エキゾチックは本来の「異国的」よりも、そこから派生した「風変わり・珍しい」という意味の表現のほうが多く見かけられます。ここでは、エキゾチックを含む単語や表現の例を紹介します。

エキゾチックプランツとは日本の風土では見かけることのない、特徴的な外見の植物のことです。明確な定義はありませんが、一般的に熱帯や砂漠地帯の植物で見た目の奇抜なものや神秘的な雰囲気のものをさします。例をあげるとシダやソテツなどの古代から形を変えずに存在する植物や、ストレリチアのように鮮やかな原色の花をつける植物です。

エキゾチックアニマルとは、ペットとして飼われている動物で犬や猫のようなポピュラーなもの以外をさします。こちらもエキゾチックプランツ同様に明確な定義はありませんが、一般のペットショップでは手に入らないような珍しい動物のことを総称して呼びます。主に獣医師やペット業者などの専門家のあいだで使われる言葉です。

「エキゾチックな女性」という表現もたびたび聞かれる使い方です。女性に対して使うときは風変わりというニュアンスよりも、ミステリアスで魅力的といった意味合いが強くなります。目鼻立ちがはっきりしていて美しく、力強い眉や輪郭を持っているのに女性らしいセクシーさを感じる顔立ちの人をさすことが多いようです。

エキゾチックの類語は「異国的・異国情緒」で、エキゾチックの本来の意味と同じ言葉が分類されています。また類語ではありませんが、エキゾチックと雰囲気が似ており使い分けに迷うカタカナ語もあります。

• オリエンタル
• エスニック

オリエンタルは「東洋の」「東洋風」「東洋人」といった意味を持つ言葉です。ラテン語が発祥の言葉なのでヨーロッパから見て東の方向、中東からアジアの広い地域をさします。オリエンタルには日本も含まれていますが、日本人には中東や南アジア周辺の雰囲気をイメージする人が多いようです。

エスニックは「民族の」「民族風の」という意味を持つ言葉です。ギリシャ語が発祥で、やはりヨーロッパ以外の地域のことをさしています。その民族ごとの特徴的な文化や食べ物をエスニックと表現します。

エキゾチックは本来の意味である「異国的な・異国情緒の」以外にもさまざまなニュアンスでの使い方をされており、「風変わり」と「ミステリアスで魅力的」では全く意味合いが変わってしまいますね。誤解されないように注意しながら使い分けるとよいでしょう。