温室はガーデニングの心強い味方!
温室というとガーデニング上級者が使う高級なもの、といったイメージを抱いている方も多いでしょう。イチゴなどを育てるビニールハウスのイメージも強いかもしれません。しかし、植物用の簡易温室や、ミニ温室といった小さなタイプがあれば、多肉植物やサボテン、観葉植物などを育てるのに役立ちます。他にも、ベランダでのガーデニングや家庭菜園にも貢献してくれる、プランターサイズの温室も数多く販売されています。作り方も簡単なものが多く、価格も手頃で手が届くものが最近は多く販売されています。
この記事ではそんな小さな植物用簡易温室・ミニ温室のおすすめ商品をご紹介していきます。どんなときにあると便利なのか、おすすめの使い方や作り方も見ていきましょう。目的や用途にあった温室を選ぶポイントもご説明します。
温室の効果
そもそも温室にはどんな効果が期待できるでしょうか?植物園などを訪れると多くは大きなガラス温室があり、温かい地域に咲く数々の花が展示されていることでしょう。家庭用の温室にもそういった効果が期待できます。他にも考えられる温室によってもたらされる効果を見ていきましょう。
効果①植物を越冬させる環境を作ることができる
温室を使用することで得られる効果は先ほどご紹介したように、温暖な環境を作り出し、植物を越冬させることができるという点があげられます。温室によっては、別に販売されているヒーターなどを組み合わせて希望の温度・湿度に調節することもできます。
効果②冬越しができるようになるので、ガーデニングに使用できる植物の種類が増える
ガーデニングで花などを育てていると、必ず立ちはだかる問題が冬越しです。特に寒冷地では冬を越せない植物の種類は圧倒的に多くなります。そんなときも家庭用の温室や簡易ビニールハウスが用意できれば、冬越しが必要な植物のプランターや鉢植えを入れて対策が取れるようになります。冬越しがハードルとなってしまっていた新しい植物の栽培にもチャレンジできるようになり、ガーデニングがもっと楽しくなるでしょう。
効果③春に備えて家庭菜園用の苗を育てることにも役立つ
温室の効果は冬越しだけではありません。家庭菜園では、春に備えて、種から苗を育てておきたいときにも役立ってくれます。春になれば、春野菜の苗がいっせいに店頭に並びますが、種から育てることができればコストは圧倒的に種からのほうが少なく済みます。家庭菜園用の小さなビニールハウスがあれば、冬のガーデニング作業が少ない時期を利用して、春のためにプランターなどで苗を育てておくこともできます。
効果④花が少なくなる冬に彩りを与えてくれる
冬越しや家庭菜園で役立つことをご紹介してきましたが、他にも癒しの効果も温室にはあります。冬は庭の花が少なくなり、寂しくなりがちですが、小さな温室があればリビングや玄関を花で彩ることもでき、癒しを与えてくれるでしょう。リビングに飾る植物といえばモンステラといった観葉植物が主流ですが、多肉植物やサボテン、エアープランツもまた違った趣を見せてくれるのでおすすめです。こういった多肉植物やサボテンは温暖な気候を好むので、室内といっても冬は温室があると安心です。
そんな数々の効果を持つ温室の中でも、今回は小さなタイプであるミニ温室や簡易温室と呼ばれるものをご紹介します。コンパクトで組み立て・作り方も簡単なものが多く、室内でもベランダでも使い勝手のいいものをご紹介しています。温室の効果を確認したところで次は、素材ごとによる違いを確認しておきましょう。
ビニール製温室とガラス製温室の違い
ビニール製温室のメリット・デメリット
メリット
ビニール製のメリットはまさに小さなビニールハウスを家庭でも簡単に作ることができること、比較的安価に作れること、不要なときは撤去が簡単であり、折りたためば収納スペースがかさばらないことがあげられます。そのため、冬越しや霜よけ、一時的な雨から植物を守る、家庭菜園のための苗を育てるなどといった用途に適しています。
デメリット
デメリットは紫外線などによる劣化が起きやすいこと、ベランダなど屋外に置く場合、強風の影響を受けやすいことが考えられます。また、ガラス製と比べて素材の透明度が低いので、ハウス越しに花やサボテン、観葉植物などを鑑賞するのにはあまり適していません。
ボタニ子
ビニール製温室のメリット
- コストが少なく済む
- 撤去が簡単にできる
- 収納スペースが少なく済む
ビニール製温室のデメリット
- 紫外線などによる劣化が起こりやすい
- 強風に弱い
- ビニールハウス越しに花などを鑑賞するには適さない
簡単に作り方を確認
作り方①フレームを組み立てる
目的の温室のサイズにフレームを組み立てます。販売しているビニール温室のサイズを確認して適正なサイズを選ぶようにしましょう。
作り方②ビニールをかぶせる
でき上がったフレームを覆うように、ビニールをかぶせて作ります。パイプ(フレーム)とそのでき上がった骨組みにぴったりのサイズのビニールが一緒になっている商品も数多く販売されています。また、素材が100円均一などでもそろえやすいことから、DIYでオリジナルのビニール製温室を自作する方も多くいらっしゃいます。手作り簡易温室に関しては以下の記事もご参考ください。
おすすめの使い方
小さなサイズなので越冬したい植物を入れて、家の軒下や玄関、ベランダに置くのがおすすめです。フレーム付きの温室であれば、二段に分けてプランターを管理することも簡単です。先述したように、春の家庭菜園に備えて、苗を種から育てるといった使い方にもおすすめです。
ガラス製
メリット
家庭、特に室内での温室というとこちらのガラス製はインテリア性も高くおすすめです。ガラス製のメリットはデザイン性が高く見た目がよいということ、屋根や扉の部分が開口するので温度調節がしやすく湿度も逃がしやすいことなどがあげられます。ビニールハウスと比べて素材の透明度が抜群に高いので、温室越しに見る花や観葉植物がきれいに見ることができ、観賞用に向いています。
デメリット
一方、デメリットはやはり価格面では高額になりがちということ、ガラスなので割れてしまうと使えなくなってしまうこと、重さがあり不要なときの収納にスペースが必要であることでしょう。万が一の落下に備えて安全な場所に置くことも考えなければなりません。
ボタニ子
ガラス製温室のメリット、デメリットを簡単にまとめておきましょう。
ガラス製温室のメリット
- インテリア性が高く、室内で使用してもおしゃれに見える
- 扉開口部の造りがしっかりしているので、花などの出し入れが簡単にできる
- 扉の開け閉めが簡単に行える
- ガラス越しにも美しい花を見ることができ、観賞に適している
- ミニ温室であれば組み立ても不要で作り方が簡単
ガラス製温室のデメリット
- ビニール製に比べて価格が高く、コストがかかる
- ガラス製なので衝撃などに弱く破損すると使えなくなる
- 不要時にはかさばり、収納スペースがかさむ
- 万が一の落下に備えて置く場所を検討する必要がある
簡単に作り方を確認
小さなタイプは作り方も簡単です。組み立て不要で販売されているものがほとんどなので、置くだけで設置完了となります。この点もビニール製のミニ温室などと比べて簡単で取り扱いがしやすいといえます。一方、本格的で大きなガラス製温室は組み立てが必要で作り方を確認する必要があります。
おすすめの使い方
サボテンや蘭、多肉植物、温暖な地域原産の観葉植物といった一年中温かい環境が必要な植物を栽培するときにはガラス製の温室がおすすめです。作りのしっかりしたものであれば天気のいい日などに、ベランダや屋外へ出して使用することもできます。屋外で使用できるかは商品によって異なるので、商品を確認するようにしましょう。また、先述したように、ガラス製温室はおしゃれなものが多く、インテリアグッズとしての役割も兼ねてくれるので、室内での使用もおすすめです。
温室に多肉・観葉植物、サボテンなどを組み合わせてテラリウムとしても
静かなブームが長く続いているテラリウムとガラス製温室の相性は抜群です。テラリウムには苔などといった高い湿度や光が必要な植物を使用することも多く、そういった面からもガラス製の温室は適しています。また、おしゃれでデザイン性の高い、ガラス製温室に自分のお気に入りの多肉植物やエアープランツなどを組み合わせる楽しみ方も人気です。
ビニール製温室のメリット、デメリットを簡単にまとめておきましょう。