蓮の花言葉【花色別】
蓮の花言葉①白色
白色の蓮には「純潔」「潔白」という花言葉がつけられています。清らかな雰囲気の白花にぴったりの、凛と気高い花言葉ですね。インドや中国、そして日本においても、蓮の花は神聖なものとして扱われています。そうした歴史も踏まえての花言葉でしょう。泥水の中でポッと明かりが灯るように花開くようすも、「純潔」という表現がよく似合います。
蓮の花言葉②ピンク色
やわらかなピンク色の蓮の花言葉は、「信頼」です。母性や愛情をイメージさせる色合いから、相手を包み込むような優しいフレーズがつけられました。落ち込んでいる友人や家族にそっと寄り添う気持ちをこめて贈りたいメッセージですね。あざやかなピンクやほとんど白に近いような淡いピンクなど、種類によって濃淡は異なります。選ぶ品種によって、ギフトの印象も変わりますね。
実在しない花色も
蓮の花色としては白やピンク、クリーム色などがありますが、黒や赤、青などの色をした蓮のエピソードも残されています。これらはいずれも実在しない花色で、各地の伝説や逸話で創作されたものです。架空の色のため花言葉はしないものの、宗教的な意味は持っていますよ。
黒い蓮:「誘惑」
西洋の伝説によると、黒い蓮は「誘惑」の意味を持つとされています。これは古代ギリシャの詩人・ホメロスによる長編叙事詩「オデュッセイア」が由来です。英雄オデュッセウスがギリシャに戻る途中、漂着した島の住民が食べていたのが「ロートス(蓮)の実」でした。すべての苦痛を忘れさせるほどおいしく、食べたいという気持ちで頭がいっぱいになってしまうという逸話から、黒い蓮には魅惑的、誘惑的というイメージがつきました。
赤い蓮:「宝石」「燃え盛る炎」
赤い蓮「紅蓮(ぐれん)」はヒンドゥー教の女神・ラクシュミーと、夫ヴィシュヌ神の花といわれています。絵画や建造物に使われているときは、宝石を意味することが多いそうです。また仏教でも同じく「紅蓮」という用語が登場しますが、こちらは燃え盛る炎のたとえとされていますよ。8種類あるとされる地獄のひとつ、「紅蓮地獄」の略称でもあります。
ボタニ子
ちなみに紅蓮地獄は熱いのかと思いきや、肌が真っ赤になるくらい寒い地獄なんですって!赤くなるから「紅蓮地獄」なのね…。
青い蓮:「清廉潔白」
青い蓮は仏典で「青蓮」と呼ばれます。仏様や菩薩様、天女など神聖な存在の瞳の色として表現されることが多く、そのことから「清廉潔白」を意味する花として定着しました。透き通るようなブルーの蓮は、品種改良によって開発されることが期待される花ですね。
蓮の花言葉には怖い意味も?
怖い花言葉①「救ってください」
蓮の花言葉には、「救ってください」という少し怖いフレーズもあります。仏教徒にとって蓮の花は「救済の象徴」です。仏教では悟りを開いた者だけが、蓮の花が咲き乱れる極楽浄土に行けるとされています。「悟りを開いて輪廻転生の苦しみから解放されたい」「どうか自分を救ってほしい」という信者たちの願いから、こうした花言葉がつけられたのでしょう。
怖い花言葉②「離れゆく愛」
また、蓮には「離れゆく愛」という花言葉もつけられています。こちらは怖さを感じると同時に、さみしさも感じられる花言葉ですね。蓮の花は開花期間が非常に短く、咲いてからわずか4日で花が散り始めることが特徴です。こうした性質から、愛が冷めてしまうことをイメージしたフレーズが生まれました。また、花びらが1枚ずつはらはらと落ちてしまうことも、だんだんと心が離れていくようすに重なります。
夏の朝は蓮を見に行こう
夏の朝、池の中でまっすぐに花茎を伸ばして花を咲かせる蓮は、神秘的な美しさで毎年多くの人々を魅了しています。世界各地の伝承や逸話に登場していることからも、人々から親しまれ、大切にされてきた花であることがうかがえますね。昼前には花を閉じてしまうことや、たった4日で散ってしまうことも、蓮の神聖な雰囲気に拍車をかける特徴です。夏の朝日に照らされる蓮池は、とてもさわやかな気持ちになりますね。
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出典:写真AC