なめこの驚くべき栄養価とは?ぬめりの健康への効果・効能も含めて紹介!

なめこの驚くべき栄養価とは?ぬめりの健康への効果・効能も含めて紹介!

なめこは味噌汁の具や和え物などで食べることの多いキノコです。なめこはキノコのなかでもぬめりがあるのが特徴で、このぬめりに栄養がつまっています。なめこ自体にも健康によいとされる栄養素が多く含まれるので、積極的に食事の副菜として活用しましょう。

記事の目次

  1. 1.なめことは
  2. 2.なめこの栄養成分と健康への効果効能
  3. 3.なめこのカロリー
  4. 4.なめこの選び方
  5. 5.なめこの効果的な食べ方

なめことは

フリー写真素材ぱくたそ

なめことは晩秋~冬にかけてエノキやブナなど広葉樹の倒木や切り株、枯れ株の上に群生するキノコです。天然のなめこは市販されているものよりも、ぬめりや香り、歯ごたえが強くなります。なめこは材木を腐食させつつ成長する中型の材木腐杓菌(ふしゃくきん)です。食菌としてとても優れているため、人工栽培も盛んで通年市販されています。

ボタニ子

ボタニ子

なめこは束生(そくせい)といって花束のように群生すると1カ所で数kg単位とれることもあるんですって。天然なめこの旬は10月~11月よ。

なめこの栄養価

栄養が豊富といわれるなめのこ栄養価は、下記表を確認してください。

一般成分(可食分100gあたり)

水分 92.1g
エネルギー 15kcal
たんぱく質 1.8g
脂質 0.2g
炭水化物 5.4g
灰分 0.5g
その他
水溶性食物繊維 1.0g
不溶性食物繊維 2.4g
食物繊維総量 3.4g

特徴

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なめこは傘の部分がお椀を伏せたように丸く、上部は明るい茶色で縁はやや黄褐色です。いしづきは元々ツバがありますが成長と共になくなり、ツバがあった場所より上が白く、それより下は褐色に変わります。なめこの別名はヌメリタケといい、全体にゼリー状のぬめりをまとっているのが特徴です。市販されている丸い形のなめこは幼菌で、成長して傘がひらくとぬめりが減ります。

ボタニ子

ボタニ子

エノキタケも昔はぬめりがあって、ぬめりがあるキノコ全般を「滑子(ナメコ)」って呼んでたの。「滑らっ子(ヌメラッコ)」とも呼ばれていたわ。

基本情報

Photo by Wendell Smith

科属 ハラタケ目モエギタケ科モエギタケ属
学名 pholiota nameko
別名 ヌメリタケ
自生地 日本、台湾、中国、ヨーロッパ
10月~11月

ボタニ子

ボタニ子

自生している地域は広いんだけど、食用として扱っているのは日本だけだから、原産国は日本ということになるわ。

なめこの栄養成分と健康への効果効能

Photo byHans

なめこは、タンパク質やミネラル、ビタミンや食物繊維など多くの栄養素が含まれているキノコです。なめこの特徴のひとつである「ぬめり」にも健康につながる成分が多く含まれます。消化はあまりよくないので、一度に大量に食べるのは控えたほうがよいでしょう。

栄養①ムチン

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ムチンとは「粘素」とも訳され、糖とタンパク質が組み合わさってできた多糖質成分です。なめこのほかに、サトイモやヤマイモ、オクラなどのぬめり成分のもとになります。胃液や唾液、涙、鼻の粘膜など人間の体にも含まれており、保水性が高く、粘膜の保護や強化に役立つといわれている成分です。

健康への効果効能

ムチンはたんぱく質の吸収を促進する働きがあり、素早くエネルギーをチャージして疲労回復を助けます。ムチンの粘膜を保護したり強化したりする働きは、風邪や感染症にかかるリスクを下げる手助けをするでしょう。また、胃の粘液の状態を正常にすることで胃炎や胃潰瘍の予防をフォローします。

栄養②食物繊維

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食物繊維には、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があります。水溶性食物繊維は水に溶けやすく、不溶性食物繊維は水に溶けにくく消化に時間がかかるのが特徴です。

健康への効果効能

なめこには食物繊維がバランスよく含まれることから、便通や腸内環境の改善が期待できます。なめこはコリコリとした食感でよく噛む必要があることから、満腹中枢を刺激し食べ過ぎを予防します。胃腸をゆっくり通過し空腹を感じにくくなるため、ダイエッターの味方といえるでしょう。また、不溶性食物繊維のなかに含まれるβグルカンという成分は免疫力を高めるといわれています。

栄養③葉酸

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葉酸は水に溶けやすいビタミンB群の仲間です。タンパク質やDNAの情報を持つ核酸や細胞を作ることに深く関係しています。葉酸は細胞の正常な育成に関わるため、妊婦や妊娠を望む女性は積極的に摂るようすすめられている栄養素です。また、ビタミンB12と協力して赤血球を作るので、一緒に摂るとよいでしょう。

健康への効果効能

人間はおよそ60兆個の細胞からできていて、毎日約1兆個の細胞が新しく作られます。葉酸は新しく生まれる細胞を正常に作り、再生を助けるので、健康な体を作るのに欠かせないビタミンです。葉酸はビタミンB12と一緒に赤血球のヘモグロビンを作ります。ヘモグロビンはおもに鉄分からできており、体中に新鮮な酸素や鉄分が運ばれるので、貧血予防に役立つでしょう。

栄養④グルタミン酸

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グルタミン酸は体に多く含まれるアミノ酸の仲間で1866年にドイツで発見されました。1908年にグルタミン酸が昆布やトマトなどに含まれる「うまみ成分」であることを発見したのは日本です。グルタミン酸は体内でGABA(ギャバ)というリラックス成分を作ります。また利尿作用もあり、アンモニアに含まれる毒を分解し尿として体外に排出します。

健康への効果効能

グルタミン酸は興奮系の神経伝達物質なので、脳を刺激して記憶力をアップさせたり、学習能力の向上を手助けしたり、認知症を予防したりする効果が期待できます。興奮系の物質である一方で、GABAというリラックス物質も生成するので、クールダウンも期待できるでしょう。グルタミン酸は食べ物の消化吸収を手助けし胃腸の調子を整える効果もあります。

栄養⑤アスパラギン酸

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アスパラギン酸は名前のとおり、アスパラガスに多く含まれるアミノ酸です。栄養剤やドリンクなどに含まれることが多いでしょう。パワーの源になりやすい成分で、運動するとたまる乳酸という疲労物質をエネルギーに変える働きもします。アスパラギン酸は熱に弱いので、調理の際は加熱しすぎないことが大切です。

健康への効果効能

アスパラギン酸はタンパク質をエネルギーに変換する働きが活発で、疲れにくい健康な体を作るヘルパーとして働きます。有毒なアンモニアを体外に出す利尿作用もあり、むくみの解消にもつながるでしょう。アスパラギン酸には新陳代謝を高める働きと保湿効果があり、肌のキメを整える効果が期待できます。

栄養⑥カリウム

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カリウムとは、5大栄養素のひとつでミネラルの仲間です。人間の体内に成人で200gほど存在し、ミネラルの中でも多い栄養素です。カリウムは細胞の中にある液体の「細胞内液」で、細胞の外にある液体に含まれるナトリウム(塩分)と上手に浸透圧でバランスを取っています。カリウムは体の中の余分な塩分を体外に出す働きをします。

健康への効果効能

塩分を摂り過ぎると高血圧へのリスクが高まります。カリウムは体内の塩分のバランスをとり、余分な塩分を排出する働きがあるため、高血圧予防が期待できます。体内の余分な水分を排出する働きもあり、むくみの解消にもつながるでしょう。脳卒中や骨粗しょう症の予防にも役立つといわれています。カリウムは水分に溶けだすので、汁ごと食べることをおすすめします。

ボタニ子

ボタニ子

塩分のとりすぎを予防してくれるのなら、なめこのお味噌汁なんて最高ね。次のページはなめこのカロリーについてです!

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