スカンポとはどんな植物?名前の由来や葉の特徴を紹介!食べられる?

スカンポとはどんな植物?名前の由来や葉の特徴を紹介!食べられる?

スカンポは山野や道ばたなどに生息している野草です。大変繁殖力が高く、世界の侵略的外来種ワースト100にも選出されています。新芽は各地の郷土料理として古くから親しまれており、近年ではさまざまな加工品も作られています。そんなスカンポの魅了を探っていきましょう。

記事の目次

  1. 1.スカンポとは
  2. 2.スカンポの特徴
  3. 3.スカンポの食べ方
  4. 4.スカンポを野山で探してみよう

スカンポとは

出典:写真AC

基本情報

和名 虎杖
別名 イタドリ・イタンポ・ドングイ
学名 Fallopia japonica
英名 Japanese knotweed
科名・属名 タデ科ソバカズラ属
園芸分類 草花
草丈 30~150cm
原産地 東アジア
生息地 日本(北海道の一部を除く)、台湾、朝鮮半島、中国
開花時期 7~10月

スカンポは別名「イタドリ」と呼ばれる植物で、北海道の一部を除いて日本全土に生息しています。その繁殖力の強さから「世界の侵略的外来種ワースト100」に選出され、ヨーロッパなどで雑草として駆除対象になっています。しかし、日本では古くから親しまれており、新芽のときに収穫して食用にしたり、根を粉砕して漢方に利用したりとさまざまな用途に使われています。

名前の由来

出典:写真AC

スカンポは漢字で「酸模」と書き、その酸っぱさから名付けられました。別名であるイタドリの語源は「痛み取り」からきており、葉をもんでつけると止血、痛みが和らぐ効果が期待できます。また和名では「虎杖」といわれ、茎が虎模様で杖に使えるほど丈夫であることから名づけられました。

近縁種

オオイタドリ

オオイタドリは北海道~本州中部以北で見られます。スカンポとの見た目の違いは、高さが2~4mになり葉も大きめです。大きな違いは、葉の基部がスカンポは「切形」に対してオオイタドリは「心形」で葉裏が粉白色であることでしょう。新芽はスカンポと同様に山菜として食べられます。

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スイバ

スイバは同じタデ科の植物であり、別名で同じ「スカンポ」と呼ばれる植物ですが、イタドリとは違います。スイバの語源は「酸い葉」でスカンポと同じくすっぱい味がします。食べられますが、多量のシュウ酸が含まれているため大量摂取しないようにしましょう。ヨーロッパでは「ソレル」という野菜として煮込み料理や魚の匂い消し、サラダとして食べられています。

スカンポの特徴

特徴①葉

出典:写真AC

葉の特徴は、長さが10~15cmのだ円形で互い違いに生えることです。葉色は緑ですが若葉の頃は赤色の斑点が見られます。また、ポリフェノールの一種である「ネオクロロゲン酸」が多く含まれており、体脂肪率減少や筋肉の増強効果が期待できます。

特徴②茎

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茎の特徴は赤紫色で中は空洞、竹のような節があることです。大きくなると高さ1~2mほどに成長し木質化します。新芽は柔らかくポキッと簡単に折れ、昔から全国各地で山菜として親しまれていました。生で食べるとすっぱい味がするので、ゆがいてあく抜きをしたり塩漬けにしたりして食べやすくします。

特徴③根

スカンポが荒れ地でも生息できるのは、この太い地下茎が大きく影響しています。根は別名「虎杖根(こじょうこん)」と呼ばれ、乾燥・粉末状にして漢方に使用されています。利尿・緩下作用を始め、ぼうこう炎や婦人病の改善、せき止め、鎮痛作用などの効果が期待できます。

【2】虎杖根を1日5~20g煎じて服用すれば健胃、緩下、利尿、通経剤として消化不良、老人・婦人の常習使秘、浮腫、神経痛、リウマチ、肋膜炎、尿閉、夜尿症、膀胱炎、膀胱結石、婦人病、月経困難、喘息、風邪などに効果がある。

スカンポの食べ方

出典:写真AC

スカンポをおいしく食べるには、4~5月ごろに葉が開く前の新芽を収穫しましょう。根元からポキッと簡単に折れるなら食べごろです。折りにくいものは繊維が固いので食べるには不向きです。アク(シュウ酸)が多く含まれており、大量摂取すると結石の原因となるため下処理をします。塩漬け保存すれば年中おいしくいただけますよ。

下処理方法

収穫から皮むきまで

スカンポは下処理をすることでおいしく食べられます。皮は採りたての方がむきやすいので、収穫したらすぐに下処理をしましょう。皮が残ると食感がよくないので丁寧にむきます。

  1. 泥土を洗います
  2. 根元から先に向かって湾曲させながらゆっくりと皮をむきます
  3. 皮がむきにくい場合はしばらく日光に当てるかサッと湯通ししましょう
  4. 葉先は柔らかいのでカットしてそのまま天ぷらなどに使います
  5. 適当な大きさにカットします

アク抜き方法①ゆでて水にさらす

ゆでて水にさらすアク抜き方法は、すぐに調理する場合におすすめです。70~75℃に沸かした湯の中に、皮むきをしたスカンポを入れて10~30秒ゆでます。色が薄い緑色になったら水を張ったボウルに入れましょう。ときどき水を変えながら一晩漬けておきます。ゆですぎると歯ごたえがなくなるのでサッとあげることがポイントです。

アク抜き方法②塩漬けする

塩による方法は、長期保存する場合におすすめです。皮をむいたスカンポに適量塩をふりかけて重石をします。一晩置いておくと水が出てくるので捨てて、再度塩をふり重石をします。再び出てきた水を捨てたら完了です。高知県では、塩とともに「にがり」を使って塩漬けをすることで酸味は残し、アクの元であるシュウ酸のみを除く方法をとっています。

おすすめレシピ

出典:写真AC

スカンポにはさまざまな食べ方があるのでぜひ味わってみましょう。塩漬けにより下処理をしたスカンポは、使う前に塩抜きをします。ときどき水を変えながら1日以上かけてゆっくり塩気を抜くとおいしくいただけます。料理をする前に塩が抜けているか食べて確認しましょう。

レシピ①天ぷら

新芽の先や柔らかい茎は天ぷらにしましょう。食べ方は、素材の風味を味わうため塩で食べるのがおすすめです。コリコリとした食感とほどよい酸味が春を感じさせてくれますよ。

【材料】(2人分)

  • スカンポ:4本
  • 小麦粉:50g
  • 水:80g
  • 卵:1/2個
  • 塩:少々

【作り方】

  1. 冷えた水と卵を混ぜ合わせる
  2. 小麦粉を入れて軽く混ぜる(混ぜすぎない)
  3. スカンポを衣につける
  4. 170℃の油で1分ほど軽く揚げて完成

レシピ②炒め煮

【材料】(2人分)

  • スカンポ:120g
  • ちくわ、油揚げ:適量
  • 酒:少々
  • 砂糖:大1
  • 醤油:大1.5
  • 出汁:大1
  • 七味唐辛子、ゴマ、かつお節:適量

【作り方】

  1. 塩抜きしたスカンポや他の具材を食べやすい大きさに切る
  2. すべての具材を油で炒め、酒をふる
  3. 砂糖、しょうゆ、出汁を入れてさらに炒める
  4. 仕上げに七味唐辛子やゴマ・かつお節をふりかけて完成

レシピ③ジャム

新鮮な新芽はジャムにできます。ゆでてあく抜きをしたスカンポを使いましょう。程よい酸味と爽やかな色合いがきれいなジャムができますよ。砂糖の量はお好みで、はちみつなどを使ってもおいしく仕上がります。

【材料】(1瓶分)

  • スカンポ:200g
  • 砂糖またはきび糖:80~100g
  • レモン汁:少々

【作り方】

  1. 繊維と垂直に細かくカットする
  2. ミキサーにかけて滑らかにする
  3. 砂糖とレモン汁を入れて火にかける
  4. コトコト煮込んで適度な固さになったら完成

保存方法

①塩漬け+冷凍保存

塩漬けしたスカンポを、塩をつけたまま保存袋に小分けして冷凍保存します。この方法だと約1年は保存できるので、年中おいしくいただけますよ。

②塩漬け+ぬか漬け保存

山形県鶴岡市では、米ぬかを使って保存をします。塩漬けの1回目までは同様に、2回目に塩をふった後にスカンポが隠れるぐらいの米ぬかを足して重石をしましょう。約3ヶ月で完成です。コリコリとした食感を残したまま保存できます。

各地の呼び名と郷土料理

出典:写真AC

スカンポは各地域によって呼び名が異なり、その場所での食べ方もさまざまです。例えば、秋田県では「サシボ」と呼ばれ酢みそ和えやみそ汁に入れて食べます。熊野山岳地域(和歌山・奈良・三重)では「ゴンパチ」といい、豚肉やしいたけと炒めて山菜みそで食べたり、煮物にしたりします。また、兵庫県南丹では「ダンジ」、長野県では「イタズイコ」、鳥取・島根・岡山では「ジャジッポ」など地方名が大変多い山菜です。

スカンポを野山で探してみよう

出典:写真AC

スカンポは別名イタドリと呼ばれ、古くから日本各地で親しまれてきた植物です。世界では駆除対象の雑草ですが、日本ではイタドリマダラキジラミなどの天敵がいるため、爆発的な繁殖は抑えられています。新芽は独特の酸っぱさと歯ごたえがあり、下処理を十分に行えば安心しておいしく食べられます。煮物に天ぷらにとさまざまな料理を作って、自然の恵みを味わってみてはいかがでしょうか?

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sachiko
ライター

sachiko

自宅の小さな庭で、細々と野菜や果物を育てる事が好きな平々凡々の主婦です。 日々勉強、色々と調べては実験中。いつか美味しい野菜などを育てて、お世話になっている人に配る事が夢です。

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