山うど(山独活)とは?山菜としての特徴や美味しい食べ方をご紹介!

山うど(山独活)とは?山菜としての特徴や美味しい食べ方をご紹介!

山の動物たちと同じように、人間の体も長い冬から目覚めるために、香りが良く、ほろ苦い「山菜」を食べる習慣があるようです。山菜の中でも、山うどの香りは格別です。山うどは香りだけでなく、ほろ苦い味も味わえる、「山菜の代表格」ともいえる山菜になります。

記事の目次

  1. 1.旬な季節こそ楽しめる「山うど」
  2. 2.山うどの特徴
  3. 3.うどは大木?
  4. 4.山うどの見分け方と保存方法
  5. 5.生薬「うど」
  6. 6.うどのレシピ
  7. 7.まとめ

旬な季節こそ楽しめる「山うど」

出典:写真AC

雪が溶け、春の日差しを感じる頃、雪国では待ちに待った山菜の季節がやってきます。ふきのとう・こごみ・たらの芽など山菜の種類は多々ありますが、中でも天然ものゆえのほろ苦さ・香りを楽しめるのが「山うど」です。山うどが収穫できる季節は、草木が一斉に芽吹き出す「春~初夏」です。そんな山うどの魅力を特徴や楽しみ方含めてご紹介します。

山うどの特徴

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日差しをたくさんに浴びた山うどの茎は濃い緑色をしており、表面には柔らかい毛が生えています。成長した8月~9月頃には、白っぽい小さな花を咲かせます。その後、直径3mmほどの実がつき、熟すと黒紫色に変わります。中にはゴマのような種が、3~5個ほど入っています。山菜として収穫し食べているのは、山うどの若芽になります。

山うどの自生場所

山うどは、北は北海道から南は九州までと、日本では広く自生している山菜になります。日当たりの良いところか、半日陰の場所を好みます。どちらかというと平坦な場所より、やや傾斜のある場所に生えています。そのため、ふきのとうやこごみなどと違い、収穫には危険を伴うこともあります。

山うどと白うど

山に自生している山うどは、緑色をしています。皆さん、スーパーで白いうどを見かけたことはありませんか。この白いうどを「白うど」といいます。白うどと山うどには、どのような違いがあるのでしょうか。山うどと白うどの違いについてまとめました。

山うど

山うどとは、山に自生している山菜のうどのことです。収穫するのは、土から出たばかりの若芽。若芽は柔らかく、葉から茎まで食べることができます。収穫の際は、根の近くを鎌などで切って収穫をします。根元近くは土の中のため、茎は白い状態です。そこに鎌の歯を入れ、収穫します。切り口からは、山うどの良い香りが広がります。

白うど

白うどは、日が当たらない地下の室で栽培されています。山うどは若芽を食べるので茎はあまり長くありませんが、白うどは白い茎を大きく伸ばしてから収穫しています。山うどとは違い栽培物ですので、1年中目にすることもできます。白うどの特徴としては、日を当てず栽培しているため、茎は柔らかく、サラダなどにも使われています。

うどは大木?

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山うどは漢字にしますと「山独活」と書きます。同じく山菜として好まれ食べられている「たらの芽」の木と同じ、ウコギ科のタラノキ属になります。たらの木は文字通り「木」ですが、山独活はたらの木とは違い「草」になります。

山うどのことわざ

ことわざに「うどの大木」というものがあります。草であるはずのうどに、「うどの大木」とはなぜなのでしょうか。

うどの大木の意味

山独活は成長すると、1.5mくらいの大きさにまで成長します。ここまで大きくなると硬くて食べることもできず、かといって他に使い道もありません。ここから「図体はでかいが中身が伴わず、役立にたたない」のたとえに使われています。

山うどの見分け方と保存方法

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どれが美味しい山うどなのか?と見極めるためにも、見分け方と保存方法についてご紹介しましょう。スーパーで見かけたら、美味しい山うどはどれかな?と参考にしてみてください。

見分け方

美味しい山うどの見分け方ですが、まず茎が太くてあまり長くないものが良いです。なぜなら、茎が長く成長すると、表面の皮が硬くなってしまうからです。ですので美味しいうどは、茎は太く短いもの。そして茎の表面に付いている毛が、細かくたくさんついているもの。これが美味しい山うどの特徴になります。

保存方法

収穫したものを直ぐに食べる。これが一番美味しく食べる方法です。でも、少し難しいこともありますよね。そんな時は湿らせた新聞紙に包み、なるべく日が当たらないところで保存した方が美味しさを保てます。長く保存したい場合は、カットしてから茹でて冷凍するか、塩漬けにして保存するといいですよ。

山独活の価格

山独活は天然物ですので、販売時期・価格とも変動します。山独活の季節である春の相場は、500gくらいで1000円~1100円ほど。収穫が安定している白うどの相場も、500gあたり1100円~1200円ほど。あまり価格的には違いがありませんが、山独活は収穫できなければ当然相場も高くなります。ですが、天然の山独活は旬の季節にしか食べることができません。少し相場が高くても、ぜひ食べて欲しいですね。

生薬「うど」

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うどの根茎(こんけい)を「独活」といいます。生薬の「独活」は「うど」とは読まず、「どくかつ」と読みます。山菜として食べるだけではなく、薬としても使われているのですね。

うどの効果

生薬に使われるうどの効果をご紹介します。うどの根を細かく切り、天日干しにしたものを煎じて飲みます。すると体が温まり、頭痛やむくみが和らぐ効果があります。アイヌ民族は根をすり潰し、湿布薬として使っていました。うどは食用以外にも、このように薬としても用いられていました。

うどのレシピ

うどのきんぴら

きんぴらは、山うどの香りに醤油の香りが合わさり、一段と山うどの香りがひき立てられます。山うどの食べ方の中でも、おすすめしたい料理ですね。作り方も難しくありませんので、ぜひ挑戦してみてはいかがですか?

材料

山うど 2本くらい
サラダ油 大さじ2
砂糖 大さじ2
醤油 大さじ2
だしの素 大さじ1

作り方

1 うどは食べやすい大きさにカット      
2 切ったうどは水にさらす      
3 フライパンにサラダ油を入れ、うどを炒める    
4 うどの香りがしてきたら、だしの素と砂糖、醤油で味付け

うどは3cm~4cmの長さに切った後、縦2つに切ると食べやすいし、味も染みやすいよ。きんぴらの一番のポイントは、味付けをしたら早く火を止めること。調味料を入れさっと混ぜたら、後は蓋をして蒸らして待って。

ボタニ子

ボタニ子

そうね。きんぴらのレシピのポイントね。味付けした後は、さっと味を絡める程度で火を止めてね。いつまでも炒め続けると、せっかくの山うどの食感が悪くなってしまうわ。

うどの天ぷら

うどの香りを楽しむなら、やっぱり「天ぷら」です。からりと揚った衣はサクサク。1口かじると、山うどの香りが口いっぱいに広がります。天つゆはもちろんですが、塩で食べてみるものいいですよ。きっと「美味い!」の一言が出てしまうはずです。

材料

山うど 2本くらい
てんぷら粉 適宜
サラダ油 適宜

作り方

1 うどは食べやすい大きさにカット    
2 てんぷら粉を準備      
3 180℃に熱した油で揚げる    

天ぷらをカラッと揚げるコツ。ネタとなる山うどの水気は良く拭き取る。てんぷら粉を水でとく時は、冷水を使って軽く混ぜる。

ボタニ子

ボタニ子

てんぷら粉は混ぜすぎてはダメなのね。混ぜた後はクレープ生地のように、ゆるい状態がいいのですね。

うどの胡麻和え

山うどの香りと胡麻の香り、それと共に、山うどのシャキシャキとした食感も楽しめる食べ方ですね。簡単に作れるレシピですので、ぜひ作り方を参考に試してみてください。

材料

山うど 2本くらい
すり胡麻 大さじ4
砂糖 大さじ3
味噌 大さじ2
醤油 大さじ1

作り方

1 うどは食べやすい大きさにカット    
2 水にさらして、沸騰したお湯で2分茹で冷ます  
3 すり胡麻・砂糖・味噌・醤油を混ぜる  
4 混ぜた調味料に、うどを入れよく混ぜる  

うどは、長さ3cm~4cmの短冊切りにする。茹でる時は、うどの変色を防ぐために、塩を少々入れて茹でるといいよ。

うどの酢味噌和え

さっぱりとした味付けで、美味い食べ方といったら酢味噌和えですね。酸味でうどの香りがさらに引き立ちます。この酢味噌和えはとても簡単に作れますので、おすすめ料理の1つです。

材料

山うど 2本くらい
味噌 大さじ2
大さじ2
砂糖 大さじ1

作り方

1 うどは皮をむき、食べやすい大きさにカット  
2 水にさらして、沸騰したお湯で2分茹で冷ます  
3 味噌・酢・砂糖を混ぜる    
4 混ぜた調味料に、うどを入れよく混ぜる  

ボタニ子

ボタニ子

胡麻和えとあまり変わらない手順だから簡単そうね。酢味噌和えなら、うどの香りも食感も良く食べられそうね。

皮をむくところが、酢味噌和えのミソだよ。色も白く、見た目がきれいに仕上がるからね。

まとめ

出典:写真AC

冬の季節が終わり季節が春にかわると、山々はいっせいに芽吹き、緑一色にかわっていきます。山の芽吹きと共に、待ちに待った山菜の収穫の季節がやってきます。山で収穫した天然の山菜を、美味い料理にして食べる。春の季節の醍醐味です。山うどをはじめとした山菜を、いろいろな食べ方で食してみる。きっとそれぞれの山菜の味・食感の違いが、楽しめるのではないでしょうか。

まこ
ライター

まこ

家庭菜園に奮闘中です

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