マッシュルームを生食するときの注意点
注意点①食中毒
マッシュルームは生食できるキノコですが、食中毒の危険性がないわけではないため注意が必要です。加熱調理をしない分鮮度には十分注意し、湿らせたキッチンペーパーできれいに拭いてから食べましょう。かさの内側や軸に付着した土や切り口にも雑菌が含まれている場合があるので、汚れがひどい際は軽く洗うことをおすすめします。
注意点②腹痛
マッシュルームに含まれる「フルクタン」と呼ばれる成分は、人によりますが、腹痛や下痢の症状を起こす危険性を持っています。また、豊富に含まれている「不溶性食物繊維」は腸の働きをよくする一方で、消化不良を起こす危険性もあります。生食は加熱調理するよりも消化に時間がかかる食べ方なので、過剰摂取は避け適量を心がけてください。
注意点③子ども
特に離乳食期から1歳ほどの小さな子どもには、マッシュルームの生食は危険です。子どもは消化機能がまだまだ不全な状態なので、消化しにくい生のマッシュルームを食べさせないほうがよいでしょう。1歳を過ぎて以降は「加熱調理した」マッシュルームは食べてもよいとされていますが、アレルギー物質も含まれているため十分注意してください。
注意点④妊娠中
妊娠中の人にも、マッシュルームの生食は危険性が高めです。食中毒や消化不良はもちろんですが、そのほかにも胎児に悪影響を与えかねない危険性を含んでいます。キノコは食物繊維豊富で妊娠中の方におすすめの食べ物ですが、食べる際は新鮮なものを選び、しっかりと火を通しましょう。
注意点⑤保存方法
マッシュルームは鮮度が落ちやすく、生食に向く保存期限の目安は、鮮度のよいものに限り冷蔵庫で3~4日です。買った状態のまま洗わずに、空気に触れないように密閉袋などに入れて保存してください。水で洗ったり空気に触れさせたりすると、鮮度はグングン落ちていくため注意しましょう。
マッシュルームは冷凍保存してもよいですか?
マッシュルームは冷凍保存も可能です。洗わずに汚れをふき取り、スライスしてから密閉袋などに入れましょう。冷凍庫で約1カ月保存できます。ただし、冷凍保存したものは生で食べると危険です。火を通してから食べてください。
生のマッシュルームを使ったおすすめレシピ
レシピ①そのまま
材料
マッシュルーム(ブラウン、ホワイト)お好みの量
岩塩等お好みの塩適量
ブラックペッパー適量
作り方
- マッシュルームの汚れをふき取り、石づきを取る
- お好みの薄さにスライスする
- 皿に盛りつけて塩とブラックペッパーをかける
作るときのポイント
軸は硬いようであれば切り落としてください。シンプルですが、マッシュルームの味をダイレクトに味わえる人気の食べ方です。歯ごたえがしっかりしたものが好みの方はブラウンを、軟らかめが好みの方はホワイトをおすすめします。サラダのトッピングにも人気で、レモン果汁をかけてもおいしいです。
レシピ②サラダ
材料(4人分)
水菜1束(約100g)
マッシュルーム1パック(約8粒)
ミニトマトお好みで
アンチョビ1缶(約30g)
●マヨネーズ大さじ3
●牛乳大さじ2
●おろしにんにく小さじ1
作り方
- マッシュルームの汚れを落とし、軸を取り除いて薄くスライスする
- 水菜を洗い、水気を切って5cm幅にカットする
- アンチョビをみじん切りにする
- ボウルに●の材料を入れて混ぜ合わせ、3を入れて軽く混ぜる
- 皿に盛りつけて4を回しかける
作るときのポイント
女性に人気のバーニャカウダ風な味付けのサラダレシピです。アンチョビが苦手な人は、ツナに変えてもおいしいです。マッシュルームはホワイトでもブラウンでも好きなものを使ってください。パンにのせたりパスタの具材にしたり、いろいろな食べ方を楽しめます。
レシピ③マリネ
材料(作りやすい分量)
新鮮なマッシュルーム1パック(大4個~小さめ8個くらい)
イタリアンパセリ小1袋
◎オリーブオイル小さじ2
◎レモン汁小さじ1
◎塩、胡椒多め
クリームチーズ約40g
にんにく1/6~1/4かけ
作り方
- マッシュルームは汚れを取り除き、食べやすい薄さにスライスする
- パセリをみじん切りにする
- クリームチーズはボウルに入れ、常温で軟らかくしておく
- にんにくを擦りおろし、3に入れて混ぜ合わせる
- 別のボウルに1と2と◎の材料を入れて混ぜ合わせ、冷蔵庫で30分ほど置く
- 5をさらに盛り付けて、4を添える
作るときのポイント
冷蔵庫に置く時間は、30分も余裕がなければ10分ほどでも大丈夫です。30分以上置くとより味が馴染んでおいしいです。チーズは味のアクセントになりますが、苦手な人は省いても構いません。焼きたてのバゲットにチーズを塗ってマリネをのせるか、パスタにからめるのが人気です。
レシピ④オリーブオイルがけ
材料
アボカド2個
マッシュルーム4個
オリーブオイル大さじ1
岩塩、黒胡椒、ピンクペッパー、ポッカレモン各適量
作り方
- マッシュルームは汚れを落とし、薄くスライスする
- アボカドは洗って種を取り、半分に切ってから食べやすい薄さにスライスする
- マッシュルームとアボカドを交互に皿に並べる
- オリーブオイルを回しかけ、岩塩、黒胡椒、ピンクペッパー、レモン果汁をかける
作るときのポイント
マッシュルームはどの種類でも問題ありませんが、ブラウンを使用すると色合いがきれいに仕上がります。アボカドとオリーブオイルとの相性がよく、シンプルな味付けですが特に女性に人気の食べ方です。塩のほかに、しょうゆやポン酢でもおいしく食べられます。クラッカーやバゲットにのせるなど、おしゃれな食べ方を楽しめます。
レシピ⑤サルサ
材料(3~6人分)
チコリ1個
スモークサーモン4~6枚
オクラ2~3本
アボカド、新鮮な生マッシュルーム適量
ディル(あれば)少々
■パプリカサルサソース(作りやすい分量)
パプリカ(赤、黄色)各20g
紫玉ねぎ20g
EVオリーブオイル大さじ2
粒マスタード小さじ1強
はちみつ小さじ1
白ワインビネガー小さじ1
塩小さじ1/4
オレガノ(乾燥)少々
作り方
- パプリカと紫玉ねぎはみじん切りにして、ほかのサルサソースの材料と混ぜ合わせる
- チコリは根元を切り落とし、葉を1枚ずつばらしておく
- マッシュルームは汚れを落とし、食べやすい大きさに切り分ける
- オクラ、アボカド、スモークサーモンを一口大にカットする
- チコリにオクラとアボカドをのせる
- 5にマッシュルームとスモークサーモンをのせる
- 食べる直前にサルサソースをかけて、ディルを飾る
作るときのポイント
辛くないタイプのサルサソースなので、辛さが苦手な人や子どもでも食べられるレシピです。チコリが苦手な人は、サニーレタスなどのほかの葉野菜に置き換えても大丈夫です。生のマッシュルームの食べ方のなかでもおしゃれ度が高く、おもてなしやパーティー料理に向いています。
マッシュルームを生でおいしく食べよう!
新鮮なマッシュルームは生でも食べられ、加熱したものとは違った歯ごたえや風味を楽しめます。鮮度が落ちたものや傷んでいるものは生食が危険なこともあるため、見分け方には注意しましょう。生食でも大丈夫なマッシュルームが手に入ったら、ぜひ好みの食べ方で味わってみてくださいね。
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