はじめに
なめこは、つるんっ、さくさくっ、とした食感が楽しいキノコです。お味噌汁の具としておなじみのなめこですが、油断しているとすぐ傷んでしまうため気をつかう食材でもあります。本記事では、なめこの賞味期限がいつまでなのかを解説します。また、日持ちを長くする保存方法や、なめこをおいしく食べるおすすめレシピも紹介していきます。
なめこには賞味期限の記載がない?!
なめこは、購入時のパッケージに賞味期限が記載されていないことがほとんどです。なめこは生鮮食料品のため、食品表示法で賞味期限の記載が義務付けられていません。生鮮食品は長期保存に向かないため、早めに使い切ることが前提となっているのです。
なめこの賞味期限はいつまで?
生なめこは賞味期限の表示が義務付けられていません。野菜と同じように、状態を確認しながら消費します。とは言っても、ドロドロしていて傷んでいるのかどうかを判断しにくく、真空パックで未開封のものは中身を動かせない状態なので確認するのも難しいです。実際のところ、賞味期限はどのくらいで、食べられないものはどうやって見分ければいいのでしょうか。
なめこの賞味期限!未開封のものはいつまで?
パック詰めしたタイプの生なめこは、未開封冷蔵のもので3日前後の賞味期限になります。なめこは、特徴の一つであるドロドロの部分に水分量が多いため他のキノコよりも日持ちがしませんので、買ってきた当日や、翌日に使い切るのが理想です。
なめこの賞味期限!真空パックのものはいつまで?
真空パックタイプの生なめこの賞味期限はどうでしょうか。こちらは未開封冷蔵で7日程度です。空気に触れる部分が少ないため、菌の繁殖が抑えられ若干日持ちが長くなります。真空パックと聞くといつまでも日持ちしそうに錯覚しますが、熱を通したわけではなく、あくまで生なめこを真空パックしただけなのでさほど日持ちは期待できません。
なめこの賞味期限!自分で収穫したものはいつまで?
自分で収穫したなめこの賞味期限については、冷蔵で1週間~10日くらいです。新鮮なため、スーパーで売られている生なめこより賞味期限が長いです。市販されている生なめこは、流通に時間がかかっていますのでその分短くなってしまいます。
賞味期限内でも注意!黒い色に変色するともうダメ?
案外日持ちしない食品であるなめこは、ドロドロの粘液に包まれているため、傷んでいるかどうかを見た目では判断しにくいです。傷んでしまったものをうっかり食べると、下痢、腹痛などの症状が出ることがあります。どういう状態のなめこが傷んでいるのか、見分け方を紹介します。困った時の参考にしてみてください。
- 水分が出て、ドロドロからサラサラの状態になる
- 変色して黒い色になる(石づき切り落としたところが黒い色に変色しやすい)
- 酸っぱいにおいがする
- 指で押すと崩れるほど組織がもろくなる
なめこの日持ちを長くさせる方法①
なめこの保存方法として、一番手軽なのは冷凍です。解凍しても食感はほとんど変わらず、なめこのぬめりの変質もありません。風味はむしろ、生のものよりも冷凍したほうがよくなります。冷凍保存の仕方は簡単!お店で売っていたものを未開封のまま、袋ごと冷凍庫へ入れます。保存期間は約1か月になります。茹でてから冷凍する場合は、製氷皿で小分けにして保存すると使用するときに便利です。
なめこの日持ちを長くさせる方法②
次におすすめなのが、天日干しです。3週間ほど日持ちします。ザルに並べて裏返しながら日光に当てること3日。水分が飛んだところで乾燥材と一緒に瓶などの容器に入れて保存します。キノコ全般に言えることですが、天日干しするとうまみが凝縮されます。いいダシが出て、シャキシャキした歯ごたえもしっかり楽しめるようになります。ただ、なめこ独特のぬめりは残りません。
なめこの日持ちを長くさせる方法③
なめこを醤油煮にして保存する方法もあります。濃い味付けで調理すれば、日持ちがします。賞味期限は10日ほどです。弱火でじっくり加熱することでうまみを引き出します。調理に使うときは、そのままトッピングとしても、調味料のように使っても重宝します。
【材料】
生なめこ 100g
醤油 大さじ2
酒 大さじ1
みりん 大さじ1
水 適量
【作り方】
- なめこをさっと水洗いし鍋に入れる。なめこがギリギリ隠れるくらいの水を入れ弱火で加熱。
- 沸騰したら調味料を入れ、さらに煮立たせたら火を切る。
- 消毒済みの保存容器に入れ冷蔵庫で保管する。
保存したなめこのおいしい食べ方
長期で保存できる方法がわかれば、早く使い切らなくては!というストレスからも解放されますよね。今度は、保存したなめこの長所を生かしておいしく食べるためのレシピを紹介します。
なめこの下処理ポイント3つ
- なめこは必ず加熱してから食べてください。さっと茹でる、またはレンジでチンしてもいいです。生のなめこは下痢や腹痛を起こす可能性があります。
- 冷凍したなめこを自然解凍するのはおすすめしません。ドリップが出て食感が悪くなったり、黒い色に変色したりします。
- 冷凍なめこを洗うタイミングですが、使用する直前に凍った状態のまま、さっと水洗いし料理に使います。
トロトロなめこ雑炊
冷凍なめこを使用したおすすめレシピを紹介します。トロリした食感を残し、冷凍保存で増した風味を存分に生かしたレシピになります。所要時間10分。
【材料】
- 冷凍なめこ(生のまま冷凍したもの)1袋
- 冷や飯 茶碗かるく1杯
- だし カップ3杯
- 三つ葉 適量
- 塩 適量
- 鍋にダシと冷や飯を入れ煮立たせる。
- 冷凍なめこをさっと水で洗い凍ったまま1に入れる。
- ふたをして一煮立ちさせ、塩で味を調える。
- 器に盛り三つ葉を飾る。
乾燥なめこの炊き込みご飯
保存方法②で紹介した乾燥したなめこを使用したレシピです。天日干したために凝縮されたなめこのうまみが、ご飯に浸透して大変おいしくなります。シャキシャキした食感も楽しめます。所要時間50分。
【材料】
- 米 1合
- 乾燥なめこ 20g
- 油揚げ、ニンジン、ゴボウ(好きな量)
- 水 3カップ
- 塩 小さじ1
- みりん 小さじ3
- 醤油 小さじ2
- 酒 大さじ2
- わけぎ 適量
- お米を研ぐ
- 材料をすべてお釜に入れ普通に炊く
- 炊き上がったら器に盛り小口切りにしたネギを散らす
なめこ醤油煮とオクラの和え物
保存方法③で紹介したなめこの醤油煮を使ったレシピです。長芋と合わせるだけであっという間に一品できてしまいます。おかずがあともう一品欲しいのだけれどという時に便利です。所要時間10分。
【材料】
- なめこ醤油煮 適量
- オクラ 5本
- のり 適量
- オクラを茹でて小口切りにする
- なめこ醤油煮と混ぜる
- 器に盛り、のりをかける
まとめ
なめこの賞味期限と保存方法を紹介しました。なめこの賞味期限は未開封のものでも2~3日と短いので、買ってきたらすぐに消費しましょう。短期間で消費しきれない場合は、冷凍保存をおすすめします。冷凍で1か月まで日持ちを長くすることができ、風味が増します。なめこは、賞味期限が短いことさえクリアすれば、アレンジの利く便利な食材です!食卓に秋の彩りを添えてくれるなめこを取り入れてみてはいかがでしょうか。
出典:写真AC