落葉きのことは
落葉きのこは、全国的にはあまり知られておらず、初めて聞く方も多いのではないでしょうか。聞き慣れないきのこではありますが、じつは美味しくて隠れファンも多いのです。今回は落葉きのこの知られざる魅力をお伝えします。
採れる場所
カラマツの木に形成される
落葉きのこは、カラマツの木にだけ形成されるきのこで、ほかの木には生えないといわれています。カラマツの木は寒い気候の地域に分布するのが特徴であるため、落葉きのこが採れる場所というのはすなわち、カラマツの木が多く見られる北海道地方や東北地方、長野県などの気温が低い地域や、標高が高い地域です。
北海道に多く見られる
特に寒さが厳しい北海道地方では、時期になると数多く落葉きのこがその姿を現します。きのこ好きな人からはもちろん、地元の方からも広く親しまれていて、人気があります。まさに郷土に深く根差した、知る人ぞ知るきのこなのです。
正式名は「ハナイグチ」
落葉きのこの正式名称は、ヌメリイグチ科ヌメイグチ属の「ハナイグチ」(花猪口)です。ハナイグチが落葉きのこと呼ばれるようになった理由は、このきのこが生えるカラマツの木が「落葉針葉樹」であるためです。この落葉針葉樹の「落葉」という言葉から、今のような呼び名になったといわれています。
ラクヨウやジコボウとも呼ばれている
北海道では落葉きのこと呼ばれるほかに、シンプルに「ラクヨウ」とも呼ばれており、なじみの深い人気のきのこなのです。他にも長野県では「ジコボウ」「ジコウボウ」とも呼ばれています。
採れる時期
落葉きのこはその年の気候にもよりますが、例年だと8月の後半にその姿を現し出し、10月頃までが採取するチャンスとなっています。目安としてはお盆を過ぎたあたりでしょう。この時期になると、早ければ地元の産直などに並んでいるのを見ることができます。他のきのこよりも、現れる時期が比較的早いのが特徴です。