パルダリウムの作り方！おすすめの植物や制作・管理方法をご紹介！

パルダリウムは密閉できるガラス容器や水槽の中に、熱帯雨林の環境を再現して植物を育てるものです。熱帯雨林の特徴は、気温が温暖で湿度が高く、地上へは高い樹木の間からうっすらと日が差すようなところです。

パルダリウムはテラリウムの一種です。テラリウムはある植物の育つ環境を再現した空間をさします。アクアリウムは水中、アクアテラリウムは水中＋陸地に、苔テラリウムは苔に特化したテラリウムです。近年見かけるビバリウムもテラリウムと同じ意味ですが、SNSでは生き物＋植物の空間に対して使われています。

こちらはフタのついた標本瓶のようなガラス容器で、適度な湿度が保てます。植物の光合成のために日中は蓋を開けて、空気を循環させましょう。

パルダリウムに適したLED照明付きの容器で、日当たりのよくない部屋でも植物が育てられます。やや口が狭いため、作業にはピンセットが必要です。観賞魚用の水槽や飼育ケースも活用できます。

こちらは高温で熱処理した、ハイドロカルチャーにも使える清潔な用土です。テラリウム用のソイル以外にはセラミスやハイドロボール・富士砂なども使用できます。根腐れ防止剤も使用しましょう。

湿度を好む熱帯性植物の根を包む水苔は、質がよく扱いやすい国産のものをおすすめします。流木や溶岩に植物を着生させるときにも役立ちます。

流木の独特なフォルムが、パルダリウムに自然な景観を生み出します。容器のサイズに合わせてカットして使いましょう。

立てて背景にしたり、積み重ねて土台にしたりするなど、景観作りに役立つ溶岩石です。表面の凹凸に苔や植物を着生させることも可能です。

パルダリウムを作るもっとも重要なポイントが、植物選びです。熱帯性の植物は5〜7月に探すのがおすすめです。成長して大きくなることを想定しながら、相性のよい組み合わせを考えましょう。

スタンド式の照明は全面や上部からパルダリウムを照らします。水槽には専用の照明やクリップ式のライトもあります。暗い部屋では植物育成用のLEDライトで、光合成を促進させましょう。

今回ご紹介するパルダリウムの作り方は、初心者の方にもおすすめの、ローメンテナンスで熱帯性植物を育てることに特化したスタイルです。特別な道具や難しいテクニックは必要なく、材料を入れて好みの植物を植え込むだけと手順もシンプルにしています。

ガラス容器や用土、流木や溶岩は全て水洗いし、水苔は室温の水につけておきます。土のついた植物は根洗いして余分な土を落とし、株をいくつかに分けて大きさを整えます。デリケートな植物は、根を切らないよう水苔で巻いておきましょう。オアシス苗は無理に外さず、余分なところだけカットします。

ベース作りの手順は、水槽またはガラス容器に底石として大きめのハイドロボールを敷き、その上に根腐れ防止剤をまきます。その後に植物を植えるソイル（土）を入れます。傾斜をつけたり、山型に盛ったりして、レイアウトをイメージしながら基礎となる形を作りましょう。

特に円形の容器はサイズ感が実物と違って見えるため、流木や石を配置して植物を植える前にレイアウトの確認をしましょう。小型の容器では植物を植えながら、同時にレイアウトするのもよい方法です。

植物の植え込み手順は、はじめに主役となる植物を植え付け、その後に引き立て役の植物をバランスよく配置します。最後に株元や広いところに苔を敷きましょう。流木や石に株元を寄せて植物を植えると、見た目も自然に仕上がります。口の狭い容器では苔から敷き始めるのもよいでしょう。

全体にムラなく霧吹きで水やりしたら、水槽やガラス容器の内側の水気を拭き取り、明るい日陰で管理しましょう。