わらびは時間が経つと硬くなってしまうため、採ったその日のうちにあく抜きをする必要があります。しかし「あく抜き」と聞くと、少し手間がかかるような気がしませんか?そこで、家庭でできる簡単なわらびのあく抜きのやり方を4つご紹介します。
①重曹
「重曹」を使ったあく抜きのやり方です。重曹によるあく抜きは、重曹と熱湯の量が大切なポイントになります。わらびの量が1kgの場合、熱湯の量が2L、重曹を小さじ3杯程度入れます。重曹を入れ過ぎると、わらびが柔らかくなり過ぎてしまうため注意が必要です。
重曹を使った茹で方
- わらびが全部入る大きい鍋を用意します。
- 鍋にお湯を沸かし、火を止めてから重曹を入れます。
- お湯に重曹を溶かしたら、わらびを入れます。
- この状態で、半日から一晩浸けておきます。
- 半日または一晩経つと、わらびを浸けておいた水が真っ黒になります。
- 真っ黒になった水を、数回交換します。
- 水がきれいになったら「あく抜き」完了です。
ボタニ子
ボタ爺
重曹は化学名で「炭酸水素ナトリウム」「重炭酸ソーダ」のことを指すぞ!ベーキングパウダーの主成分になっておるんじゃ。
②米のとぎ汁
家庭できる簡単なあく抜きには「米のとぎ汁」を使った湯がき方もあります。お米をとぐ際に出るとぎ汁を使うため、使いやすく一番身近な方法ですね。お米のとぎ汁は、一回目にといだ時の濃い汁を使うことがポイントです。
米のとぎ汁使った湯がき方
- 米をといだ時のとぎ汁を鍋に溜めておきます。
- とぎ汁を沸騰させます。
- わらびを沸騰したとぎ汁に入れて、弱火で約10分ゆでます。
- 火を止めて、とぎ汁が冷めるまで置いておきます。
- 半日か一晩経ち、わらびを流水でよく洗うと「あく抜き」完了です。
③米ぬか
米ぬかは、漬物用に売られていることが多いのではないでしょうか?この米ぬかはあく抜きにも使うことができます。重曹と違い、分量を量る必要がなく、多めにわらびに振りかけてしっかりもみ込むことがポイントです。
米ぬかを使った方法
- 米ぬかをわらび全体に振りかけ、もみ込みます。
- わらびが全部入る大きさの鍋を用意します。
- 鍋にお湯を沸騰させます。
- 沸騰したお湯の中に、米ぬかを揉み込んだわらびを入れます。
- わらびが浮いてこないように、落し蓋をします。
- 一晩浸けて置き、米ぬかを流水で流すと「あく抜き」完了です。
④塩漬け
塩はどの家庭にもある調味料ですね。時間のかかる重曹や米ぬかによるあく抜きができないときは、塩漬けにすると手間がかかりません。塩漬けは簡単で長期保存が可能なあく抜き方法です。ただし、食べるときに1~3時間ほど水に浸けて「塩抜き」をする必要があります。
塩漬けの方法
- わらびの根元を切り捨て長さをそろえます。
- 保存容器にわらびを入れ塩を上からかけます。
- わらびが隠れるくらい塩を入れたら、重石をのせます。
- 約1カ月間、そのままにしておくと「あく抜き」完了です。
あく抜きのポイント
- わらびは、採ったその日にあく抜きをする
- 重曹は、分量に気をつける
- 米のとぎ汁は、一番最初の濃いとぎ汁を使う
- 米ぬかは、多めの量をしっかりもみ込む
- 塩漬けにしたときは、約1カ月そのままにしておく
ボタニ子
次のページでは、わらびのあく抜き後の保存方法と食べ方を紹介します。
重曹は、お掃除やお菓子作りにもよく使われる身近なものだね。