はじめに
メンテナンスの話の前に、ウッドデッキについて次の3つの内容を確認してみましょう。これを読むことで、メンテナンスがいかに大事なことなのかがわかりますよ。
砂ぼこりは、ウッドデッキを傷めてしまう
部屋のフローリングにほこりが溜まるのと同様に、外に設置しているウッドデッキは、砂ぼこりが溜まります。溜まったままの砂ぼこりは、やがて水分を蓄えたヘドロとなり、へばりつくとその部分は腐りやすくなってしまいます。落ち葉や枝やカビも同じことがいえますね。
ウッドデッキではケガをすることもある
木材は厳しい天候の中で何も手入れをしないと、時が経つと劣化が顕著に出てきます。そして天候の変化で伸縮を繰り返し、反りが出てきます。反りが激しくなると、留めている釘やネジが浮いたり、飛び出したりしてしまうため、ケガをすることがあるようです。木のひび割れやささくれも同じことがいえますね。
植木鉢やプランターもウッドデッキを傷めてしまう
ウッドデッキに植木鉢やプランターをたくさん置いてガーデニングとして楽しんでいる人も多いでしょう。しかし長期間の設置は、水やりで底に水気が溜まりやすく、さらに汚れも溜まりやすいため、腐る原因となってしまいます。
ウッドデッキの素材について
ウッドデッキの素材は、天然木と人工木の大きく2つに分かれます。大半は、やっぱり本物の木がいいという理由で天然木を選ぶ方も多いようです。また素材の種類によってお手入れ方法が異なります。あなたのお家のウッドデッキは、どれにあてはまりますか?
天然木のウッドデッキ
天然のウッドデッキ材は、大きくハードウッドとソフトウッドの2つの種類に分かれます。
- ハードウッド…イペ材、ビリアン材(ウリン材)、セランガンバツ材、マサランドゥーバ材、グラピア材、タタジュバ材、ヘベアテック材等
- ソフトウッド…レッドシダー材 スギ材 等
人工木のウッドデッキ
最近ウッドデッキ材として、人工木のウッドデッキ(樹脂木・再生木)が注目されています。これは、木粉と廃プラスチック(ポリプロピレン)を混合させてできあがったデッキ材です。50%以上の木粉を配合し、非常に耐久性に優れています。
日常のメンテナンスについて
メンテナンスにはさまざまな意味が含まれますが、ここではウッドデッキの寿命を延ばす方法をご紹介します。ケガを防止するという意味で、メンテナンスは非常に重要です。しかし、どこから進めてよいかわかりませんよね。ここでは、日常のお手入れ方法をご紹介します。
天然木(ハードウッド)のメンテナンス
ハードウッドは、メンテナンスフリーといえるくらい、非常に耐久性の高い木材です。日頃のお手入れは、ほぼ必要ありませんが、汚れが目立つ場合はデッキブラシや雑巾掛けをしてください。また天然木なので、経年でどうしてもトゲやささくれが発生します。ハードウッドは硬い木材なので、これを処理しないと大きなケガにつながってしまいます。大きなトゲは、カッターで処理し、細かくて小さいささくれは、サンドペーパーや電動サンダーで削ってください。
天然木(ソフトウッド)のメンテナンス
ソフトウッドは、ハードウッドよりも腐りやすいため、こまめなお手入れが必要です。ほうきで砂ぼこりを落とし、板と板のすき間の砂ぼこりも細長い棒などで取ってください。前の内容の通りですが、砂ぼこりをそのままにしておくと腐りの原因になります。日頃からこまめに、デッキブラシで軽くこすったり水で洗い流したりしましょう。そしてハードウッドと同様、大きいトゲはカッターで処理し、細かくて小さいささくれはサンドペーパーや電動サンダーで削ってください。
人工木の場合
人工という名はついていますが、完全な人工物ではなく、木粉(木屑)と樹脂から造られているので腐ることはまずありません。したがって、ほぼメンテナンスフリーなので、ささくれやトゲの心配がありません。ただし、植木鉢やプランターなどの底には汚れやカビ等が付いてしまうため、雑巾で拭いたり、デッキブラシで汚れを取ったりする必要はあります。
次のページでは、定期メンテナンス、塗料を選ぶポイントをご紹介します。
出典:pixabay